東京外国語大学 大学院総合国際学研究科
言語文化コース 日英実践通訳・翻訳


学生コラム - メッセージ・コラム

アイルランド大使講演会

アイルランド:その過去を現在

Ireland: Past and Present

 2017年12月11日、駐日アイルランド大使のアン・バリントン氏を鶴田知佳子教授がお招きし、本学研究講義棟204教室にて、講演会が開催されました。

 当日は多くの方がお越しくださって、バリントン氏からアイルランドについてのお話、またご自身の外交官としてのご経験など、非常に貴重なお話を伺うことができました。

 まず、アイルランドについて多岐にわたる方面からお話していただきました。アイルランドの位置や人口などの基本的情報から始まり、ヴァイキングやノルマン人の侵入など波乱万丈の歴史や壮大で豊かな自然、そして世界的に有名な文学の都市ダブリンなど多種多様なお話を伺いました。また経済、健康、教育、政治分野での日本との比較についても伺い、意外な相違点を発見することができました。さらに日本との友好な外交関係についてのお話も伺うことができました。

 最後にご自身の外交官としてのキャリアについてお話しいただきました。ヨーロッパ、アメリカ、アジアと世界各地でご活躍され、様々な困難を乗り越え、現在ここ日本で大使として働かれているということです。日本での出来事を今までのキャリアで最も印象深い思い出として挙げられるなど日本でのお仕事を楽しまれている印象を受けました。

 講演会の後の質疑応答では、私たちの多様な質問、時には難題にも真摯に受け答えていただきました。短い時間でしたが豊富な内容で、学び多き日となりました。

 このようにアイルランド大使とお会いできることは滅多になく、とても光栄であり、大変有意義な時間を過ごせました。この講演会が多くの方にとってアイルランドという美しい国を深く知る良い機会になったのではないでしょうか。これからも引き続き世界を舞台にご活躍なされるバリントン氏と、いつかまた世界のどこかでお会いできることを楽しみにしております。


言語文化学部 中国語科4回生3年生
福田雄介

早野龍五氏講演会

「知ろうとすること2017 6年後の福島」

We want to know ― 6 years, later as of October 2017

 2017年10月27日、東京大学名誉教授の早野龍五氏をお招きし、本学研究講義棟101教室にて、2017年度第二回目の同時通訳付講演会を開催いたしました。

 2011年3月11日に発生した東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所事故はわたしたちが決して忘れてはならない、そして、被災者や関係者にとっては現在も進行中の出来事です。しかし、毎日どころか毎刻新たなニュースが取り上げられる情報化社会の中、勉学や就職活動、仕事や家族の世話など身の回りの「やるべきこと」にいっぱいで、頭の片隅に追いやられているのが多くの人にとっての現実ではないでしょうか。

 早野龍五氏は発災直後から双方向のソーシャルネットワークサービス「Twitter」を活用して事故や放射能についての情報発信を続けてこられました。本来のご専門である物理学、特に反物質の研究で培われた放射線計測の知識に基づくツイートは、事故後の混乱の中で信頼を獲得し、あっという間に15万人(当時)を超える人たちが早野氏の日々のツイート(Twitterの書き込み)を追うようになりました。

 インターネット上で始まった交流はやがてリアルな協力へと進化していきます。福島県の小学校給食検査、現場の医師たちと協力しての内部被ばく検査、幼児のための内部被ばく測定機器「BABYSCAN」の開発、日本・ベラルーシ・フランス・ポーランドの高校生による外部被ばく測定プロジェクトなど。その多くは、講演会のタイトルの元となった、糸井重里氏との共著である『知ろうとすること(新潮文庫)』でも読むことができます。

 早野氏は本講演で、この6年間―正確には6.5年間―に科学が明らかにした知見として、福島県の現状は(1)食品や水からの内部被ばくは驚くほど低く、検出できないレベルであること、(2)環境からの外部被ばくも、人が住んでいる地域では年間1mSVを超える人がほぼいないくらい下がっていること、を理系ではない人にも分かりやすいように説明してくださいました。

 しかし、いまだに子育て世帯の不安が払しょくされていないことや、福島県に育つ若い世代が広島・長崎の原爆2世がかつて受けたような根拠ない差別を受けないためには放射線に対する正しい理解が広まることが重要であると指摘されました。そして、若い世代が正確な知識を身につけた上で自ら発信していくことの大事さを説かれました。

 早野氏は福島県の状況についての論文を英語の査読つきジャーナルに投稿し、積極的な発信を続けておられます。東京外国語大学で他国の言語や文化、また、日本について国際的に発信する研究をしている私たちにとって、日本で起きた事象を自分のことばできちんと発信できるようになることの大切さを改めて感じました。

 最後になりますが、早野氏には、当日の詳細なブリーフィングや事前のパワーポイントデータ等のご提供など、快くご協力していただきました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

 また、日頃の通訳実技指導から、本番直前まで私たち通訳チームを励まし、万全の状態で本番に送り出してくださった鶴田知佳子先生、いつも温かく見守ってくださった内藤稔先生に感謝申し上げたいと思います。

 そして、本講演会開催にあたり、NHK国際研修室の皆様、本学情報化支援室の皆様にもご支援、ご協力いただきました。ありがとうございました。

 さらに、司会を務めてくださった林さん、素敵なポスターを作っていただいた前原さんを始めとする、通訳プログラムの修士一年生、そして鶴田ゼミ学部生の皆さんには、事前準備並びに当日の運営に至るまで大変お世話になりました。皆さんのお力添えなしに、今回の講演会は実現しませんでした。本当にありがとうございました。

 最後になりますが、何よりも当日会場に足を運んでくださった皆様に、心より厚く御礼申し上げます。

 次回同時通訳付講演会は、2018年1月を予定しております。今回の講演会で得た反省を生かし、さらに皆様に楽しんでいただけるような講演会にしたいと思います。次回以降もぜひ、お誘い合わせの上、ご来場いただければ幸いです。


世界言語社会専攻言語文化コース 修士2年
荒井多鶴子


多摩地区合同コロキウムへの参加を終えて

 2017年10月28日(土)、29日(日)に、八王子セミナーで行われた多摩地区合同コロキアムへ1泊2日で参加してきました。3大学合同ということもあり、東京外国語大学の他には、東京農工大学、電気通信大学の学生も参加され、自分たちとは違った専攻分野の学生と関わることのできる貴重な機会となりました。

 私たち鶴田ゼミからは、留学から帰ってきた3名を含む3年生6名と普段鶴田ゼミに聴講生として参加している留学生1名を含め、合わせて計7名が参加しました。コロキアムのプログラムは、それぞれのゼミの研究内容の発表、懇親会、2次会、グループトークなどとなっており、他大学の方と交流することがとても多いプログラムとなっていました。参加していたほとんどのゼミが、ゼミメンバー個々人の研究発表というよりも、自分たちの研究室の研究内容を一貫して発表していたのに対し、私たち鶴田ゼミはメンバー個々人の卒業論文または卒業研究のテーマを発表し、他の団体とは少し違った発表形式を取りました。結果としては、色々な方から「わかりやすくて良かった」「面白い研究をしているね」などの声をいただけて、自分たちの研究内容を自分たちなりに伝えられたのではないかと思いました。さらに、外語大の他のゼミの研究内容を聞けたのも、同じ外大とはいえ、知らないことだらけで勉強となりました。

 結果として、ゼミ発表の優秀賞は取れなかったものの、鶴田ゼミのメンバーで一緒に時間をかけて準備することで、ゼミ生同士の絆を深めることができ、とても実りのある体験になったのではないかと思います。

2017年11月3日
言語文化学部 グローバルコミュニケーションコース 3年
高野里穂


EUセミナー講演参加報告

 2017年9月22日(金)〜24日(日)、東京・八王子市の大学セミナーハウスにて、第6回EUセミナーが開催されました。本学の学部生からは太田、福田、小倉、前原の4人が参加し、ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ駐日欧州連合(EU)大使による特別講演会 “Update on the EU -Priorities and Challenges-“を拝聴しました。講演では鶴田知佳子先生が日本語への逐次通訳を担当されました。通訳そのもののパフォーマンスはもちろん、それ以外の振舞いなどからも多くを学ばせていただきました。以下に感想を述べさせていただきます。

 まず、印象に残ったのはスピーカーとの信頼関係です。講演前からその後の昼食会に至るまで、先生は大使と和やかに会話され、しっかりと信頼関係を築かれているようでした。それは日本語での司会を先生が英語にウィスパリング通訳されている際、身体を傾けて熱心に聞く大使の様子からも伝わってきました。通訳をする以前に、一人の人間として相手と良好な信頼関係を築くことも大事であると学びました。

 また講演前は、スピーカーと楽しそうにお話をされていただけではありませんでした。最初は通訳者の机がスピーカーの机から離れて設置されていましたが、先生はそれをスピーカーの声が聞きやすい位置に移動されました。通訳をやりやすい環境を通訳者が自ら作っていくことも必要だと分かりました。

 パフォーマンス面では、まずスピードの速さが印象に残りました。スピーカーが話し終えてから訳出を始めるまでが短く、すぐに通訳を始められていました。また、通訳中も途切れることなく、流れがあって聞きやすかったです。スピーカーのお話が5分近くに及んだ時にも、先生は言葉に詰まることなく一定のスピードを保って通訳をされていました。

 また先生は、要点をおさえた、聞き手に一番伝わりやすいような訳出をされていました。長い発話の順番を変更したり、趣旨に直接関係がなく重要度の低い情報を割愛するなど、分かりやすいような通訳を臨機応変にされていました。どんなに長い発話を通訳するにしても、しっかり重要事項を押さえた流れのある通訳ができるのは、洗練されたメモ取りのテクニックと通訳の経験値があってのことだとしみじみ感じました。

 今回のEUセミナーは、学びの多い貴重な機会でした。鶴田先生が通訳をされているのを実際に見るのは今回が初めてでしたが、改めて先生の通訳は素晴らしいと実感しました。鶴田先生に師事できることに感謝し、今後ともゼミ生一同勉学に励んで参りたいと思います。


2017年9月26日
言語文化学部 鶴田知佳子ゼミ4年
前原安里


窪田恵子さん講演会
My Life as a World Bank Economist
世界銀行で働くということ

 2017年6月23日に、世界銀行エコノミストで、現在はJICAの信用リスク管理部門に出向されている窪田恵子さんをお招きし、本学研究講義棟101教室にて、2017年度第一回目の同時通訳付講演会を開催いたしました。

 当日は多くの方にお越しいただき、窪田さんの世界銀行エコノミストとしてのご経験、また国際公務員の生活についてなど、非常に貴重なお話を伺うことができました。

 まず、世界銀行の基本的な仕組みや、掲げる目標についてお話しいただきました。世界銀行といえば誰もが知る国際機関だと思うのですが、普段あまり耳にしないような、同機関の具体的な活動内容について、具体例なども交えながら、わかりやすくご説明いただきました。

 続いて、ご自身の世界銀行エコノミストとしてのご経験についてお話しいただきました。窪田さんは、1999年から2016年まで、インドネシア共和国、コンゴ民主共和国、ベトナム社会主義共和国、そしてマダガスカル共和国の担当エコノミスト(カントリーエコノミスト)として活躍されていました。各赴任国の状況、貧困を始めとした、それぞれの国が抱える問題など、開発援助に携わるプロフェッショナルとしてのお話から、個人として体験された、思わずクスッと笑ってしまうような面白いエピソードまで、様々なお話を伺うことができました

 そして最後には、国際公務員の生活とは一体どのようなものなのかについて、お話しいただく機会に恵まれました。異文化コミュニケーションの難しさ、パートナーとの一緒の生活がなかなか叶わない現実、度重なる引越しが引き起こすストレスなど、国際公務員としては避けて通ることのできない数々の苦労についてのお話は、やはりご経験された方から直接伺うと、とてもリアルなものとして伝わってきました。

 一方で、国際公務員であることは、世界中の様々な土地を訪れ、多様なバックグラウンドを持つ多くの人々に出会う機会をもたらし、窪田さんご自身の文化的視野を広げることにつながった、とても魅力ある職業であるということもご教授いただきました。具体的には、世界銀行のエコノミストとして目の当たりにしてきた貧困の惨状についてお話しくださった際、 “Poverty is heartbreaking” (貧困とは、悲惨なものです)という一言と、マダガスカルの様子を写した一枚の写真が、とても心に残りました。

その写真は、マダガスカルのとあるゴミ捨て場の写真で、そこには大人から子供、そして犬に至るまで、食べ物や、その他、何か使えるものや売れるものを求めて人々がやってくるとのことでした。窪田さんが世界銀行で働き始め、およそ20年経つものの、いまだにこのような状況がなくならないという現実に心が痛むと、切実にお話しいただきました。そのような状況を実際に目にしたことのない学生の私たちも、このようなお話を耳にすることで、世界中に存在し続ける貧困に想いを馳せ、自分たちにもなにかできることがないかと考えるきっかけになりました。

 来場者の中には、将来のキャリアとして国際公務員を志す本学の学生の方も多くいたため、このお話は当日会場にいらした方々に大いに参考になったのではないかと思います。また、単に国際機関や国際公務員としての仕事に関する客観的な事実だけではなく、窪田さんご自身が感じられている苦労ややりがい、現在の職務に対する情熱が伝わってくる講演会となりました。

 最後になりましたが、窪田さんには、当日の詳細なブリーフィングや事前のパワーポイントデータのご提供など、快くご協力していただきました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

 また、日頃の通訳実技指導から、本番直前まで私たち通訳チームを励まし、万全の状態で本番に送り出してくださった鶴田知佳子先生、いつも温かく見守ってくださった内藤稔先生に感謝申し上げたいと思います。

 そして、本講演会開催にあたり、NHK国際研修室の皆様、本学情報化支援室の皆様にもご支援、ご協力いただきました。ありがとうございました。

 さらに、司会を務めてくださった虻川大さん、素敵なポスターを作っていただいた前原安里さんを始めとする、通訳プログラムの修士一年生、そして鶴田ゼミ学部生の皆さんには、事前準備並びに当日の運営に至るまで大変お世話になりました。皆さんのお力添えなしに、今回の講演会は実現しませんでした。本当にありがとうございました。

 最後になりますが、何よりも当日会場に足を運んでくださった皆様に、心より厚く御礼申し上げます。

 次回同時通訳付講演会は、10月末を予定しております。今回の講演会で得た反省を生かし、さらに皆様に楽しんでいただけるような講演会にしたいと思います。次回以降もぜひ、お誘い合わせの上、ご来場いただければ幸いです。


2017年7月11日
英語通訳翻訳実践プログラム 修士2年
毛塚もも


2017年コース交流会

 2017年7月9日(日)、吉祥寺にて、毎年恒例の通訳コースOBOG会が行われました。

 鶴田先生や内藤先生を初め、2008年卒の先輩方から学部3年生まで21名がご参加くださり、楽しい時間となりました。先生方や幹事の先輩方、様々なお話をお聞かせくださった先輩方、改めてありがとうございました。

 通訳コースの先輩方にお会いするたびに様々なお仕事や経験をお伺いし、いろいろな生き方があるのだと改めて気づかされます。また、久しぶりに先輩方にお会いできて嬉しい思いとともに、生き生きとお仕事をされている先輩方、そして勉強に励む先輩、同期、後輩を見て、私も通訳翻訳の勉強はもちろんのこと、残りの大学生活や春からの社会人生活に向け、より努力していこうと刺激を受けることができました。

 私自身春から社会人になる予定ですが、通訳や翻訳に関わるお仕事についてほしいという先輩方からのお言葉や、通訳や翻訳に関係なくても自分の分野でがんばってほしいというお言葉を胸に、後悔のない大学生活を送り、充実した社会人生活をスタートさせたいと思います。

 先生方や先輩方、後輩、そして大好きな同期と出会え、改めてこの通訳ゼミに入ることができてありがたいと思えた一日となりました。ありがとうございました。

 今後もこうした場で交流を深めていけたらと思います。


2017年7月9日
言語文化学部 グローバルコミュニケーションコース 鶴田ゼミ4年
飯田沙絵


第4回同時通訳講演会を終えて

 2017年1月20日に、リンツ&シュプルングリージャパン株式会社代表取締役のアンドレ・ツィメルマンさんをお招きし、今年度最後の同時通訳付き講演会を開催いたしました。私たち修士2年生の6名にとっては、本講演会が大学院での通訳訓練の集大成となりました。

 当日は、寒い中お越しいただいた皆さまと、ツィメルマンさんの幅広いご経験について伺うことができました。またチョコレートのテイスティングも実演してくださり、ご来場いただいた皆さまもとても楽しい時間を過ごすことができたのではないかと思います。時間が驚くほどはやく過ぎていくのを感じた1時間半となりました。

 講演は、ツィメルマンさんのご出身であるスイスについてのお話から始まりました。スイスで話されている言語や、永世中立国としての軍事制度、また日本とは異なる教育制度について紹介してくださいました。

 続いて、金融業界や鉄道業界でのご経験、在日スイス大使館でのお仕事について、そして世界を旅した際の様々なエピソードについて、笑いを交えつつお話ししていただきました。オリエント急行でトルコのイスタンブールへ向かい、東南アジア諸国を通って、オーストラリアへ向かったこと。トルコのヴァン湖で凍えながら電車を待ち続けたことや、日本での少林寺拳法の習得。アメリカ大陸を車で回り、その後自動車の整備士の資格を取ったこと。次から次へと本当に様々なエピソードをお話ししてくださり、次はどんなお話が出てくるのだろうと、楽しみながら通訳をすることができました。

 その後は、19世紀半ばにまで遡るリンツ&シュプルングリーの歴史や、銀座の小さな店舗で、たったの3名から始まったリンツ&シュプルングリージャパンの設立について、また現在に至るまでのビジネスの拡大、CSRへの取り組みについて大変興味深いお話がありました。

 講演の後半では、実物のカカオ豆を回覧しながら、中南米やメキシコを発祥の地とするカカオ豆がアフリカ大陸へ渡った経緯とその歴史について、また児童労働への配慮からカカオ豆をどこから購入するのかにも気を配っているということを教えていただいた後、テイスティングの時間となりました。テイスティングでは、ツィメルマンさんが持ってきてくださったチョコレートで、ご来場の皆さま一斉に、五感を使って味わう体験をしていただきました。

 そして最後に、広い視野と好奇心を持って、自分がやりたいことを突き詰め、学び続けることが大切だというメッセージをもって、講演が終わりとなりました。多岐にわたる経験をされてきたツィメルマンさんからのメッセージは心に残るものとなりました。

 最後になりましたが、ツィメルマンさんには、ブリーフィングや事前資料のご提供など、快くご協力していただきました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。また、通訳の準備から運営面に至るまでご指導いただいた鶴田知佳子先生、いつもあたたかく見守ってくださった内藤稔先生、当日応援に駆けつけてくださったトニー・ハートレー先生と光藤京子先生、OBの皆様にも心より感謝申し上げます。

 司会を務めてくださった野田和花さんと、素敵なポスターをつくってくださった久保佳織さんはじめ、当日の設営や運営に協力してくださったゼミ生の皆さんも、本当にありがとうございました。

 また、NHK国際研修室の皆様と情報化支援室の皆様にも、大変お世話になりました。ありがとうございました。

 今年度計4回開催された講演会では、マンスフィールドさん、加藤先生、柴谷さん、そしてツィメルマンさんと、全く異なる分野で活躍されている方々のお話を伺うことができ、とても充実していました。これから卒業し就職していく私たちに、今後生きていくうえで大切な姿勢を教えていただいたように思います。

 最終講演会に向けて、修士論文・修士研究に取り組みながら、時間を見つけ6人で練習をしたことは、振り返るととても良い思い出になったと感じています。卒業後はそれぞれ別の道を歩んでいきますが、またみんなでブースに入るような機会があればいいなと楽しみにしています。

 本講演会にご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。来年度は、新修士2年生の皆さんが、さらに素晴らしい講演会を企画してくださると思いますので、ぜひより多くの方に足を運んでいただければ幸いです。

 

2017年1月27日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
高尾桃子


加藤秀子先生講演会
洋の東西往ったり来たり

 10月14日、第2回同時通訳付き講演会『洋の東西往ったり来たり』を開催いたしました。講演者の加藤秀子先生は戦後にGHQや様々な海外合弁会社でお仕事をされたご経験があり、まだ留学生制度も確立していなかった時代にアメリカ留学もなさっています。日米会話学院の秘書科創設、日本秘書協会の設立にも携わり、国際派大和撫子の育成に努めてこられました。

 講演会では加藤先生のキャリアを中心とした半生を語っていただきました。GHQが東京駅周辺の建物に入っていたこと、戦争直後にも関わらずアメリカ留学中は親切な人達に囲まれて嫌な思いをすることはなかったこと、アメリカと日本の仕事のやり方の違いなど、私共にとってもご来場いただいた皆様にとっても新鮮なお話ばかりでした。仕事の中で英語をずっと使ってこられ、茶道の先生でもいらっしゃる加藤先生が「外国語を学ぶならば、日本文化を深く理解していなければならない」とおっしゃっていたことがとても印象的でした。

 先生には実際にご自宅でお会いしてお話しさせていただいたほか、電話やお手紙で何度となくご相談いたしましたが、そのたびに快くお話ししてくださいました。心より感謝申し上げます。

 また、ご指導いただいた先生方、運営のご協力をお願いしたM1の皆さん、そしてご来場いただいた皆様に、厚く御礼申し上げます。

 次回の講演会は、東芝ラグビーチームのパフォーマンスアナリスト、日本聴覚障がい者ラグビー連盟広報委員、上智大学ラグビー部コーチとしてご活躍されている、柴谷晋さんをお招きします。規模の大きな講演会になりますため、運営面でさらに多くを学ぶことができそうです。今後の講演会がより良いものになるよう、努力を重ねていきたいと思います。


2016年10月2日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
石毛綾紀子


柴谷晋さん講演会
Succeeding in Japan
外国人が日本で活躍するための条件

 11月4日に東芝ラグビーチームでパフォーマンスアナリストとしてご活躍なさっている柴谷晋さんをお招きし、本学研究講義棟101教室にて第三回同時通訳付き講演会を開催いたしました。講演は本学通訳プログラムに所属する修士2年の学生6名が日本語から英語への同時通訳を担当しました。

 柴谷さんは上智大学でフランス語を専攻され、大学2年のときにはフランスのラグビー名門クラブ、スタッド・トゥールーザンに選手として所属していらっしゃいました。これまで、選手、コピーライター、コーチなど様々な視点からラグビーに携わったご経験をお持ちで、現在は東芝において パフォーマンスアナリストをお務めのほか、日本聴覚障がい者ラグビー連盟広報委員、上智大学ラグビー部コーチとしてご活躍なさっています。今回のご講演 では特に、日本で大活躍している外国人として、元ラグビー日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏と、日産自動車CEOのカルロス・ゴーン氏を例とし、外国人が日本で活躍するための条件についてお話しいただきました。

 ご講演は、本学の留学生をはじめ様々なバックグラウンドを持って日本で暮らしている方にとって特に興味深い内容であり、また、日本人のオーディエンスの方からも「貴重で興味深い 内容だった」「ためになる内容の講演だった」などの感想を多くお寄せいただきました。

 また、通訳技術面でも大変多くの気づきを得ることができました。今回の実習で得た反省点は、柴谷さんが講演でおっしゃっていた“No Excuse(言い訳をしない)”の姿勢で受け止め、今後さらに良い通訳ができるよう、次につなげていきたいと思います。

 最後になりましたが、講演会を開催するにあたり、4ヵ月 にも亘る折衝において、 講演会のための資料作成、広報活動、当日のブリーフィングなど、様々な面でご協力いただいた柴谷さん、日頃から熱心に通訳の指導をしてくださった本プログラムの鶴田先生、ご協力いただいたNHK国際研修室の皆様、当日の会場運営に参加してくださった修士1年と学部生の皆さま、今回の講演会に足を運んで下さったオーディエンスの皆様に、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。


2016年11月8日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 2年
松下浩之


EUセミナー講演参加報告

 2016年9月24日(土)、八王子ゼミナーハウスにて欧州連合公使であるFrancesco Fini氏による特別講演会 “Update on the EU-Priorities and Challenges-“を、鶴田知佳子先生の逐次通訳付きで拝聴しました。以下、感想になります。

 スピーカーの方はイタリアとフランスにバックグランドを持っており、英語のアクセントは普段私が聞き慣れているイギリス・アメリカ英語と同じカテゴリー、というわけにはいきませんでした。講演を聞きながら訳のためのメモを取っていても、発音のユニークさから混乱してしまうことが多々ありました。英語のほかにフランス語、イタリア語に堪能な鶴田先生なので、先生の通訳によどみがなかったことも不思議ではありませんでしたが、”World Englishes”の現代、普段のリスニングのトレーニング 一つを取っても、様々なスピーカーの英語に対応できるようにしなければ、と意識を新たにしました。内容的には、私も長年研究しているEUがテーマだったので理解は容易でしたが、スピーカーの方も高度な用語、レトリックの利いた表現を好む方だったので 、瞬時に訳を考え続けるのは困難でした。そうした中でも、時にユーモアを織り交ぜ、重要なポイントはお話をされながらでもしっかりと強調するスピーカーだったので、全体的に聴きやすく、雰囲気も良い講演会でした。

 鶴田先生がなさった通訳に関しては、スピーカーの方のお話を時に上手に要約し、時に必要な情報を補いつつの、思いやりのある通訳だったと思います。そもそも人間がその場で通訳をするという意義は、両者のコミュニケーションの手助けにあります。そうした意味では、先生が普段から強調していらっしゃる「スピーカー、オーディエンス両者に仕えるサービス業」が通訳であると、今回の先生 のお仕事を見学させていただき実感できました。また、スピーカーの方も先生の訳に合わせて、上手なタイミングで話を切っていたこともあり、スピーカーと 通訳者の両者がよく理解し合っていることもはっきりと伝わりました。

 先生の通訳メモ、さらに関係書類にも目を通すことができました。メモの大部分は英語で、ただしEU域内で自由化されている「人・モノ・資本・サービス」のフレーズなどは、スピーカーの方もたびたび用いられていたものだったため、日本語でメモがなされ、スムーズな訳出につながっていました。また、必要書類には丁寧に勉強した形跡が見られ、既知情報についても余念なく準備されたことが窺えました。鶴田先生ほどの通訳者でもこれほどたくさん勉強されるのですから、私のような無知な学生が通訳者を目指すならば、どれほど多くの読書量と語学力、通訳スキルのトレーニングが必要か理解できました。

 鶴田先生のお仕事を学外で拝見するのは初めてだったので、大変に貴重な機会をいただきました。今回のセミナーで学んだことを大学へ戻っても生かし、卒業論文、さらにその先にある修士課程、また現在携わっている通訳の仕事でもよりよい出来を目指し、努力を続けていきたいと思います。


2016年9月26日
言語文化学部グローバルコミュニケーションコース 3年
齊藤 剛


2016年度 通訳プログラム合宿

 9月27、28日に、大学院生・学部ゼミ生参加の合宿が、静岡県伊東市で行われました。毎年合宿は大学に近い宿泊施設を利用して行われていましたが、今年は初めて少し遠方に足を伸ばしての特別なものとなりました。参加したのは修士二年生5名、一年生2名、学部四年生6名、三年生6名の合計19名で、鶴田先生もお仕事がある中、お時間をとって駆けつけてくださいました。

 1日目は、昼過ぎに旅館に集合し、通訳力を試されるレクリエーションをしました。まずは修士2の先輩方が作られたオリジナルストーリーを使用して、「逐次通訳伝言ゲーム」、それから日本語・英語で行われたディベートの逐次通訳をしました。どちらも、事前準備なしでの通訳の経験を積む貴重な機会となったと思います。ディベートの逐次通訳については、鶴田先生から一人ひとりフィードバックをいただいたり、また学生同士でも訳出内容や発声、通訳時の姿勢やチーム内での助け合い方などについて、互いに積極的にフィードバックをしたりしました。先生に加えて多くの先輩・同輩・後輩が見守る慣れない環境の中で通訳をせねばならず、いつもより緊張した人も少なくなかったと思いますが、緊張も含めて良い経験になったのではないかと思います。学年混合チームで通訳が行われるのを見て感じたこととしては、やはり通訳の技術は練習量に比例するということです。始めから情報を全く落とさず、自信に満ちた声や表情で通訳ができる人などおらず、学年が上がって練習時間を積み重ねていくとともに、段々と技術と自信がついて、上達していくのではないかと思いました。

 レクの後は、それぞれ温泉を堪能しました。また夕食後には、夏を満喫するイベントとして海岸で花火をしました。

 二日目は朝食の後宇佐美に移動し、海の近い伊東ならではの新鮮な魚介などを楽しめるバーベキューをしました。解散ギリギリまで、楽しいことが盛りだくさんの充実した合宿となりました。また、学年をまたいで普段の大学生活だけでは知ることのできない先輩・後輩の一面を見ることができ、夢中で語り合う中で、時間はあっという間に過ぎてしまいました。

 本当はここに書きつくせないほどの思い出を、皆それぞれに作ったことと思います。このような素晴らしい合宿が実現したのも、長い間準備されてきた修士2年生の先輩方のおかげです。また、お仕事があり大変お忙しい中、初日に駆けつけてくださった鶴田先生とも、素敵な思い出を共有することができ、楽しく、有意義な合宿となりました。この場を借りまして、先輩方、先生にお礼を申し上げたいと思います。今回の合宿で築いた絆を大事にして、残り半年となった今年度も、通訳プログラムを一層もりたてていけるよう、秋学期からも頑張っていきたいと思います。

 


2016年9月29日
言語文化学部 鶴田知佳子ゼミ4年
毛塚もも


2016年度 通訳プログラム交流会(OB/OG 会)

 7月9日(土)に毎年恒例の通訳プログラム交流会を開催いたしました。この会は毎年夏に開催され、卒業生と在校生の交流を図る貴重な場となっております。今年度は会場を大学のある多磨から吉祥寺に移し、ランチタイムの交流会といたしました。

 鶴田先生、OB/OGの皆様が15名、ご一緒にお子様が3名、学部・大学院に在籍する10名、合わせて28名が集まり、楽しい時間を共有しました。

 本交流会は鶴田先生のお話から始まりました。この夏にブラジル・リオデジャネイロで開催されるオリンピックについて、また、通訳者・翻訳者という仕事についてなど、私たちが学んでいることを通してするべきことは何かを改めて考える機会をいただいたと思います。

 続いてOBの北村先輩に乾杯のご発声をお願いいたしました。そして先生とさまざまな年度の卒業生、在校生が歓談しながら交流を深めました。在校生にとっては多くの分野でご活躍なさっている先輩から仕事上のご経験や勉強の仕方などを直接聞くことのできる貴重な機会になったと思います。また、小さなお子様がいらっしゃったので、とても和やかな時間でもありました。あっという間に時が経ち、田村先輩に締めの言葉をいただき閉会となりました。

 今回の交流会は佐藤先輩、松本先輩にご尽力をいただき盛会となりました。本当にありがとうございました。また、先輩の皆様にはいつも後輩のことをお気遣いくださっていることに心より御礼申し上げます。言語応用専攻・国際コミュニケーション・通訳専修コースは今年度の学部改編により、世界言語社会専攻・言語文化コース通訳プログラムに変わりました。今年度の入学生から新しい名称での履修となります。ですが、先輩方から受け継がれてきた通訳・翻訳を通して自分を磨き、社会に貢献するという思いは変わりません。

 今後もこの年に一度の交流会で先輩・後輩のつながりを深め、大いに語り合える場を持ち続けていきたいと思います。


2016年7月11日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
佐々木 智子


スティーブン・マンスフィールドさん講演会
眠らぬファインダー
―フォトジャーナリストとして生きる―

 6月17日、英国人作家兼フォトジャーナリストのスティーブン・マンスフィールドさんをお招きし、今年度第1回目となる同時通訳付き講演会を開催いたしました。“The Restless Eye: A Life in Photojournalism (邦題「眠らぬファインダー ―フォトジャーナリストとして生きる―」)”と題して、これまでのキャリアや旅についてお話しくださいました。講演に際して、通訳プログラムの学生6名が英語から日本語への同時通訳を行いました。

 マンスフィールドさんは、様々な国の60以上の雑誌や新聞に寄稿するなど国際的に活躍するフォトジャーナリストです。世界中を旅したご経験について語ってくださったので、外大生なら誰もが胸を躍らせるような内容でした。また、「現状に満足しすぎないこと(Don't be complacent)」といったお仕事の秘訣についてもお話しいただきました。何より、講演中に見せてくださった数十枚の美しい写真が強く印象に残りました。

 当日は、多めに出しておいた椅子や通訳機器が足りなくなるなど、予想をはるかに上回る大盛況となりました。たくさんの方々にご来場いただけたことを大変嬉しく思います。一方運営面では、今後こうした不測の事態にも対応できるよう、全員で改善を重ねていきたいです。

 今回は私たち修士2年生にとって初めての同時通訳付き講演会で、また就職活動と重なったことなどもあって準備が慌ただしかった部分もありました。しかし、マンスフィールドさんには事前に写真などの資料をお送りいただいたほか、電話で私たちの質問に答えていただくなど多くの面でご協力いただきました。心より御礼申し上げます。

 またNHK国際研修室の皆様、日頃よりご指導いただいている先生方、当日の会場運営・司会・写真撮影などの協力をお願いした通訳プログラム生の皆さんにも、この場を借りて深く感謝申し上げます。

 運営・通訳パフォーマンスともに改善の余地がたくさんあったものの、今回の講演会は私たち修士2年生にとって大きな学びの機会となりました。今後も勉強を続け、10月に開催予定の次回の講演会に向けて一歩一歩進んでいきたいです。


2016年7月9日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
藤井里咲


菊地成孔氏講演会
音楽と言語はどのぐらい、どう似ているのか

 去る1月20日、今年度最後の同時通訳付き講演会が開催されました。ゲストにジャズミュージシャンの菊地成孔氏を迎え、「音楽と言語はどのぐらい、どう似ているのか?」というテーマのもと2時間たっぷり語って頂きました。

 音楽と言語は似ている、というのが何となく私たちに共通する考え方ですが、では実際に音楽と言語はどこまで似ていて、逆にどこから似ていないのか――この疑問に対し、菊地氏ならではの語り口と、時折キーボードやCDJによる「実験」も交えながら、1時間半以上にわたり講義が展開されました。その後の質疑応答では会場からの鋭い質問に菊地氏がテンポよく切り込み、2時間はあっという間に過ぎてしまいました。

 菊地氏の知見の幅広さ、音楽的感覚の深さ・鋭敏さはもちろんのこと、氏の聴衆を飽きさせない工夫や通訳への気配りにも脱帽の講演でした。私自身、ジャズをかじっているため通訳を忘れて聞き入ってしまう場面ばかりで、客席でリラックスして聞けないのが残念とさえ感じたほどです。当日ご来場くださった方々からも「素晴らしい講演会だった」「シリーズ化してほしい」など、多くの声をいただいております。

 毎年「卒業記念講演会」と銘打ち、年度の集大成という位置付けにある講演会ですが、今回は少し趣向を変え、初となるプロメテウス・ホールでの開催に挑戦しました。実際にプロの現場で使われている設備での通訳を体験してみたい、より多くの方に講演会を聴いてほしいという思いで始めた企画でした。学生の中には、将来プロとして活躍する者もいれば、これでもう会議通訳とは関わらない者もいるかもしれません。この先の道は違えども、プロメテウス・ホールという大舞台で通訳をしたという経験をどこかで生かすことができればと思います。

 さて、今回の講演会開催にあたり、多くの方のご支援を頂きました。今回は「皆様」という言葉では済まさず、できるだけ多くの方々をご紹介させていただきます。

 まず、株式会社ビュロー菊地にてマネージャーを務めておられる長沼様には、4か月に亘る折衝で大変お世話になりました。この場で改めて感謝申し上げます。

 また、本企画に特別にご協賛頂いた武田言語文化学部長ならびに加藤准教授には、そのご厚意に感謝いたします。

 そして、運営から通訳まで、様々な面でご尽力いただいた鶴田先生、内藤先生、クネゼヴィッチ先生、リハーサルの度に快く手を貸してくださった小作さんをはじめとする情報化支援室の皆様、開催にあたりご指導、ご協力をいただいた冨田さんはじめ総務企画課、計課の皆様、毎度ご支援いただいているNHK国際研修室の皆様、このような方々からのご支援があったからこその講演会でした。ありがとうございました。

 最後に忘れてはならないのが、リハーサルから当日まで運営に携わってくださった本コース修士1年生の皆さん、鶴田先生や内藤先生のゼミ生の皆さん、そして何より、当日会場まで足を運んでくださった皆様です。本当にありがとうございました。

 今年度の講演は以上となり、達成感をかみしめつつも寂しさが募ります。今回を含めた5回の講演会で、かけがえのない経験ができました。卒業後もこの経験がさらに広がるよう、努力を重ねていきたいと思います。

 そして、来年はさらに充実した講演会のラインナップになるはずです!ご期待下さい。


2016年1月27日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
伊藤宏武


名古屋外国語大学第9回学生通訳コンテスト

 On November 28, 2015, the 9th Annual Student Interpretation Contest was held at the Nagoya University of Foreign Studies. This year, 12 students from different universities competed against each other on our consecutive interpreting skills under the theme of “Migration Issues in a Global World”, and I was able to come in second place. Each contestant was allotted one topic to interpret, and my topic was “A history of international migration” on which the two English and Japanese speakers talked about the migration of human beings throughout history, referring to why colonial cities were built in Ancient Greece, how the Roman Empire expanded, and also taking a look at the movement of people from Africa and Europe to the New World during the 18th and 19th centuries.

 The contest was followed by a simultaneous interpreting performance by Professor Tomoyuki Shibahara from Kanda University of International Studies who works as a broadcasting interpreter at NHK, and a lecture by Professor Izumi Inoue from Macquarie University, titled “Community Translation and Interpreting in Australia”. Both were very inspiring in that I was able to see what level is demanded of for a professional interpreter and learn what kind of difficulties exist in the area of community interpretation and translation.

 At the end of the event, comments were given from the three judges: Ms. Fujiko Hara, Mr. Koichi Sekizawa and Mr.Shinichi Shibata of Mejiro University, from which I realized again the importance and necessity to acquire a more refined usage of language.

 This whole contest, including the preparation period, was truly a very valuable experience. I was able to learn the difficulty of putting all your efforts to make the best performance, when given less than five minutes to show what you have done, gathering all your concentration for that single moment.

 Since mid-October, when the topics were announced, a number of people helped me prepare for this contest to whom I would like to extend my greatest appreciation. My sincere gratitude goes to Professor Julija Knezevic who spared her time to study with me every Friday, to Professor Tony Hartley of Rikkyo University who kindly offered me special sessions, to my lovely classmates Risa Fujii, Gaku Isago, Hiroyuki Matsushita and Tomoko Sasaki who, finding time out of their busy schedules, studied with me every Wednesday and prepared scripts on the topics, and to all my other classmates and seniors from our interpreting course who gave me kind words of encouragement. Last but not least, I would like to thank deeply Professor Chikako Tsuruta who encouraged me to participate in this contest, supported me and gave me feedbacks on my performance. Without her, I would not have had this experience.

 Now that it is over, I aim to further improve my interpreting skills by making the best out of this experience. Thank you.


2015年11月30日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化8期生
尾桃子


Lecture by Professor Paul del Rosario

 The third simultaneous interpreting practicum of this year for the second-year master’s students of the International Communication and Interpreting Course was held on October 30, 2015. We invited Professor Paul del Rosario to speak on branding and how it relates to us. Thanks to the eye-catching poster announcing the event the guest speaker volunteered to design himself and the support from our interpreting professors in promoting it, we had much larger audience than the venue was designed for, and this is to our immense delight.

 In his lecture titled “(you).com,” Professor del Rosario introduced the concept of gimmick he used to differentiate his business from other English language schools for children in Japan.

He then spoke about various well-known brands and how they manifest themselves, and about personal branding while encouraging us to be unique. Placing value on both verbal and visual communication, the professor showed us more than one hundred slides and some videos. Saying “I wish the interpreters luck,” he sometimes told jokes, at which I laughed while interpreting. Needless to say, it was such a great pleasure to see the audience enjoy the insightful, amusing lecture from the interpreting booth.

 After the practicum, Professor del Rosario, our project supervisor Professor Tsuruta, the interpreting team, and junior students went to a nearby izakaya restaurant for a drink. We relaxed and enjoyed ourselves after hard work.

 I would like to publicly thank Professor del Rosario for helping us prepare for the interpretation of his lecture. Thanks to early-stage rehearsals with him, which are not common with other guest speakers, and the recordings from rehearsals, we were able to have sufficient interpreting practice and improve our skills.

 I am also deeply grateful to our interpreting professors and technical support staff for their involvement in the project.

 Finally, thank you to junior interpreting students who participated in the event as a moderator, a photographer, and receptionists, who rushed to get additional chairs for the unexpectedly large audience, as well as those who helped us clean up the venue after the lecture was over. Without your cooperation, this event would not have been such a great success.


November 18, 2015
International Communication and Interpreting Course
Second-Year Master's Student
S. Morikawa


ヴェセリン・ポポフスキー教授講演会
「国際人道法〜変わりゆく戦争の性質〜」

 11月13日、ジンダル・グローバルロースクール副学部長のヴェセリン・ポポフスキー教授をお招きし、今年4回目となる同時通訳講演会を開催いたしました。先生には、昨年の冬と今年の春にも戦時国際法や、テロなどの平和に対する脅威についてご講演いただいており、本コースにとっては国際法といえばポポフスキー教授というほど、親しみのあるスピーカーです。

 「国際人道法〜変わりゆく戦争の性質〜」(International Humanitarian Law in Time of Changing Nature of War)と題した今回のご講演では、戦争の性質が変わりゆく中で国際人道法がいかに発達し変容してきたかを、様々な実例を踏まえお話下さいました。13日に発生したパリの同時多発テロを始め、凄惨なニュースを耳にしない日はありません。

そうした中で、改めて平和について考える良い機会になったと思います。

 ご講演後には、本学PCSコース(平和構築・紛争予防専修)の学生やシエラレオネ出身の学生から様々な質問が寄せられ、ポポフスキー先生も学生との意見交換を楽しんでいらっしゃいました。

 今回は、開催日程の変更により通常の実習に比べ準備期間が短く、大変な点も多くありました。しかし、与えられた時間の中で効率的に準備することや、急な変更に柔軟に対応できることは、社会に出て行く上で欠かせない能力です。あと数ヶ月でコースを巣立ち社会人となる学生にとって、通訳技術以外の面でも学ぶことが多い実習になりました。

 最後になりますが、講演会開催にあたりご指導くださった先生方、また宣伝や当日の会場設営にご協力いただいたコース生のみなさん、本当にありがとうございました。

 次回の講演会は、ジャズのサックス奏者、作曲家であり、またラジオパーソナリティーとしても大変人気の菊地成孔さんをお招きします。修士2年生にとっては最後となる記念の講演会ですので、気を引き締めて励んでいきたいと思います。


2015年11月15日
国際コミュニーケーション・通訳専修コース 修士2年
松本朋子


「15人の15歳と語る、15年後の世界と日本」
参加報告

 去る2015年10月7日、「15人の15歳と語る、15年後の世界と日本〜SDGsを通じて、2030年の未来を考えよう〜」が参議院会館にて行われました。本学からは私、学部4年の大村がオブザーバーとして参加いたしましたので、イベント当日の様子についてご報告いたします。

 主催は「動く→動かす」という団体で、「ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals、以下MDGs)」と「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、以下SDGs)」の達成、貧困のない世界、すべての人々が尊厳を持って生きられる世界を実現することを目的とした、78もの団体が加盟するNGOネットワークです。今回のイベントはその活動の一環として、MDGs・SDGsをより多くの若い世代に知ってもらうことを目的に行われました。

 イベントのタイトルの通り、この日は埼玉県上尾市立東中学校から15人の生徒さんが参加しました。文部科学省の研究指定校である東中学校では、「グローバル・シティズンシップ科」という科目が設けられています。今回のイベントでは、授業内でSDGsについて学んだことをもとにした中学生の発表パートと、国会議員が彼らからの提言・質問にこたえるパートがありました。

 まず、SDGs全体についてのわかりやすい説明(17のゴール・期間など)があり、その後の発表パートでは、15人の中学生たちがジェンダー・エネルギー・教育の3チームに分かれて発表を行いました。私自身、MDGs・SDGsの名前こそ知っていたものの、具体的な内容についてはほとんど知らない状態でイベントに参加しましたが、中学生たちの発表は非常に堂々としていて、またとてもわかりやすいものでした。

 その中でも印象に残ったのは、「教育費」と「軍事費」をわかりやすくテープの長さで比較したもので、その圧倒的な差には衝撃を受けました。彼らの熱意は胸に迫るものがありました。ぜひその問題意識を今後も持ち続け、15年後のゴールに向けて行動する大人になってほしいと思いました。

 その後の質疑応答パートには、組閣が行われた日であったにもかかわらず、与野党各党から17人という多くの議員が参加し、中学生の発表にこたえました。

 掲げている政策が党によって違うことはもちろん知っていましたが、国会以外の形で各党の議員が一堂に会して同じテーマについて意見を語っているところを見ることはあまりなく、それぞれの意見の違いが非常に興味深く感じました。また、議員個人が海外を視察しに行くことはそれほど珍しいことではなく、実際に足を運んでいろいろな国の状況を見聞きしたり、他国の議員と意見交換を行ったりし、それを材料に日々政策を考えているということがわかりました。「国会議員はドメスティックな職業だ」というイメージを持っていた自分にとってはとても新鮮でした。さらに、SDGs達成のために現在行われている政策についても各議員から説明がありました。その中には知らなかったものも多く、非常に勉強になりました。

 今回のイベントはSDGsという世界の動きについて知るだけでなく、日本の政策についても改めて知り、考えさせられるよいきっかけになりました。また、頼もしい中学生の姿を見て、日本の今後に希望が持てました。彼らより一足先に社会に出る者として、今後もSDGsの動向に注目し、また政治についても今まで以上に興味をもっていきたいと思います。


2015年10月15日
言語文化学部 鶴田知佳子ゼミ4年
大村夏波

当日の内容は「動く→動かす」のブログ、Facebookページにも掲載されています。
「動く→動かす」ブログ
http://www.huffingtonpost.jp/ugoku-ugokasu/
「動く→動かす」Facebookページ
https://www.facebook.com/UgokuUgokasu



就職ガイダンス

 2015年10月2日、秋学期初日に学生主催の就職ガイダンスが行われました。この行事は国際コミュニケーション・通訳専修コースの伝統で、就職活動を控えた後輩に対して先輩が自身の体験を伝えアドバイスをするものです。本コースの大学院生に加え、学部の鶴田ゼミおよび通訳研究会の学生も参加し、会場の204教室は大賑わいとなりました。

 今年は就職活動の解禁時期が昨年までと比べて4ヶ月も後ろ倒しとなり、なかなか先の読めないスケジュールが続きました。そのことを踏まえ、修士2年生2名、及び学部4年生2名がそれぞれの体験を語りました。最初の発表者は修士2年の伊藤さんで、大手企業の総合職を多く受けられたことから、どのように就職活動が進んでいったかを発表し、また内定先の最終面接で行ったという3分間PRのプレゼンについても詳しく報告してくれました。二番手は4年生の大村さんで、「間違いだらけの就活」など自らの苦労を包み隠さず伝えてくれました。率直な気持ちや「こうすれば良かった」ということについても話してくれ、とても心がこもっていたと思います。次に私、吉田が報告を行い、語学職に絞ってマイペースに就職活動を行った体験を報告しました。内定先の選考スケジュールが長期に亘ったことや、我流ではあるものの、自分研究の方法なども発表しました。最後は、4年生の渡邊さんが内定を得られたホテル業界に関する報告を行いました。「自分の考えが変わることは悪くない」など、発表した4人が皆感じていたであろうことを総括して話してくれました。

 発表者それぞれが異なる分野、異なる手法で就職活動を行いましたが、実際に就職活動を始める前は不安や反発心、恐怖感などを抱いていました。しかし、結果論ではありますが、(たとえ通訳職や翻訳職でなくとも)今まで学んできた通訳や翻訳を強みに就職活動を行い、良い結果を収めることができました。そのことは胸を張って後輩に伝えることができます。今回の発表はほんの一例でしたが、一口に就職活動といってもいろいろな形があること、多様性があっていいことが伝わっていれば嬉しく思います。

 来年就職活動を控えた後輩は不安でいっぱいかもしれませんが、一年前の私たちもまさに同じ心境でした。同じように先輩方の発表を聞き、紆余曲折を経て内定を得ることができました。後輩の就職活動の成功を心から願うと共に、来年彼らが同じように発表してくれることを楽しみにしています。


2015年10月4日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
吉田佐和子


EUセミナー特別講演参加報告

 2015年9月18日(金)〜9月20日(日)、東京・八王子市の大学セミナーハウスにおいてEUセミナーが開催されました。本学の学部生からは宍戸、院生からは石毛、松下、佐々木の4名が参加し、9月19日(土)、ジョナサン・ハットウェル駐日欧州連合代表部副代表・公使の特別講演、「世界の中のEUと日EU関係の重要性」を拝聴しました。今回は鶴田知佳子先生が逐次通訳を担当されました。以下に感想を述べさせていただきます。

 まず、スピーカーの話終わりから訳出までの時間がとても短く、講演自体がとても効率的に進行していくのを感じました。スピーカーの話し方も固すぎず、とてもいい雰囲気を作ってお話しされていましたが、全部で2時間半もの時間がありました。その間、鶴田先生の集中は一瞬も途切れませんでした。そればかりか、スピードも質もずっと変わることがなく、流れるようでした。言い間違えたり、止まったりすることがない通訳とはこんなに聞きやすいのだと感動しました。また会場のことを"countryside"とスピーカーが表現した際、単に「田舎」という言葉が思い浮かびがちですが、先生は瞬時に「都会から離れて」と訳出されました。とっさにこのようないい表現が選べなければならないと思います。

 質疑応答のとき、一番初めに質問した学生が英語で話したからかもしれませんが、その後英語による質問が続きました。その中で一人、「通訳をお願いします」と言った学生がいました。自分で表現しにくいとき、または自信がないときに頼れる、頼るべきだということを鶴田先生のお話の様子から感じたのかもしれません。先生が終始、楽しそうに通訳をされていたことも、そこにつながったのではないでしょうか。

 講演終了後、先生が事前に受け取られていた資料、ノート、そして回ってきたメモまで拝見しました。資料はA4サイズで49枚のパワーポイント、そのほとんどすべてのページに準備のための書き込みがありました。間違えてはならない国名、人名はもちろん、そして文字の多いページには要点が書きこまれていました。さらにいうと、簡単だと思える単語でも念を入れて書き込みがされていました。学生の私たちはなおさらそういう姿勢をとらねばなりません。またノートはA4の用紙を6行に分けてとられていましたが、私たちがとったものよりはるかにシンプル見え、記憶の補助として使われたのがうかがえました。その分、聞くことに集中できるのだと思います。ただし、シンプルとはいえ、ノートは全部で43枚もあったのです。用紙が違うので比較できないかもしれませんが、私がとったノートは18枚でした。効率よく、そしてどう情報を書き留めるのか、ここはもっと学んでいかなければならないと感じました。

 講演後に先生からいただいたメールには、「通訳は扱っている範囲が広ければ講師との接点があり、短い打ち合わせの準備時間の間にも信頼関係を築くことができる」と書かれていました。講師のハットウェル氏とはイタリア語、フランス語でも会話を楽しまれたそうです。きっと、信頼関係とはこういうところから生まれるものなのでしょう。

 知識を広げ、技術を磨く、そして大変さなど感じさせずに楽しそうに通訳をする。課題は多いですが、そういう通訳者になった自分をイメージしながら勉強したいです。2時間半の大変貴重な機会をいただきました。ありがとうございました。


2015年9月25日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年
佐々木智子


2015年コース交流会

 7月25日(土)、毎年恒例となっている国際コミュニケーション・通訳専修コースの交流会を開催いたしました。この交流会は、在校生から卒業生まで世代を超えた交流の場として、毎年夏に開かれています。

 今年は、鶴田先生、ジュリア先生、また昨年までコースでご指導くださったハートレー先生に加え、12名のOB・OGの先輩方と14名の在校生、計29名が一堂に会し、大変賑やかで活気のある交流会となりました。16時と夕方からのスタートにも関わらず、多くの方にお越しいただきましたことを大変うれしく思います。

 交流会は鶴田先生のご挨拶から始まり、参加者の自己紹介や近況報告が行われ、続いて歓談となりました。OB・OGの皆様から、お仕事のお話や学生時代の思い出話などを伺うことができ、在学生にとっては大変実りのある会となりました。

 また、同窓会に先立ち、OBの佐藤先輩が中華料理店での昼食会を企画してくださいました。大学院説明会のため、鶴田先生、ジュリア先生、M2の2名は参加が叶いませんでしたが、昨年までコースで教鞭をとられていた光藤先生とハートレー先生がご参加くださり、和やかな雰囲気の食事会になったと伺っております。また、昼食会の余剰金を、皆様からのご厚意でコースにご寄付いただきました。お寄せいただいた寄付金は、通訳コースの今後の活動充実に役立てます。佐藤先輩をはじめ、コースの発展にご尽力くださる先生方やOB・OGの皆様には大変感謝しております。

 今回の同窓会開催にあたり、多くの参加者の方からお礼や次回も参加したいというお言葉をいただきました。大学院改組により「国際コミュニケーション・通訳専修コース」の名前は来年度から変わってしまいますが、世代を超えたネットワークをつなぐ場として、今後も交流会が継続して開催されることを願っております。


2015年7月28日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
松本朋子


谷口龍子先生講演会

 2015年6月26日、本学にて国際コミュニケーション・通訳専修コース主催による今年度2回目の同時通訳付き講演会が開催されました。

 今回は、本学大学院国際日本学研究院の谷口龍子先生をお招きし、「謝罪の諸相」と題して謝罪とは何か、どのような分野で研究がなされているのかといったことから、日本語で頻繁に使われる「すみません」の意味や機能、さらには語源についてもお話しいただきました。講演に際し、本コースの学生5名が日本語から英語への同時通訳を行いました。

 先生がご研究でテレビドラマの会話を扱われているため、データの中でも特徴的なものや、あるいは留学生がよく遭遇するケースなどを軽妙な語り口でお話しくださいました。また冒頭では謝罪会見の動画も用いられ、わかりやすい例を多く挙げてくださったため、終始笑いの絶えない講演となりました。

 本講演会は5時限に開催されましたが、4時限が終る前から同時通訳演習室(204教室)の前で待つ人が出た上に、椅子が足らなくなるほどの大盛況ぶりで、緊張しながらも大勢の方の前で通訳が行えることを通訳者一同大変嬉しく感じました。また、言葉に興味を持って集った外大生にぴったりのトピックであったとも改めて感じました。

 広報活動に関しては、谷口先生がご自身の写真を提供・使用許可してくださったことから楽しいポスターを作成することができ、集客につながったと強く感じています。研究講義棟の中はもちろんのこと、生協の前や留学生日本語教育センター、寮にもポスターを掲示したことも効果的だったかと思います。

 今回は、前回の講演会と約一か月しか離れておらず、また前回に引き続き就職活動と並行していたため慌ただしく準備を進めることになりました。しかしながら、谷口先生には多くの資料を頂いたり、前日のブリーフィングで大変丁寧に対応していただいたり、また授業の見学もさせていただき、限られた時間の中で最善を尽くせるようご協力いただきました。心より感謝申し上げます。

 また、日頃ご指導頂いている先生方、ご協力頂いたNHK国際研修室の皆様にも深く感謝申し上げます。

 そして最後に、コース生の皆さんには当日の準備・受付、司会進行、写真撮影など様々な面でご協力いただき、本当にありがとうございました。次回の講演会は秋学期となり少し間が空きますが、今後の講演会もコース全体で協力し、良いものにしていきたいと思います。


2015年6月30日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
吉田佐和子

<言語と文化>講演シリーズ


東京オリンピック・パラリンピックにおいて
期待される通訳者の役割

 5月29日(金)、本学研究講義棟にて西川千春先生によるご講演「東京オリンピック・パラリンピックにおいて期待される通訳者の役割」が開催されました。

 西川先生は、大学をご卒業後、アメリカで国際経営学修士を取得され、現在はロンドンを拠点として経営コンサルタントとしてご活躍されています。その傍、ロンドン・ソチオリンピックにボランティア通訳として携わってこられ、特に、ロンドンではエクセル会場で通訳チームのリーダーを務められました。

 ご講演では、西川先生ご自身の経験を軸に、通訳ボランティアの応募手続き、活動内容に加え、ロンドン・ソチオリンピックの比較や、2020年東京オリンピックにおける課題など幅広い内容をお話くださいました。ボランティアの役割とは何か、また、一市民として日本が海外からのお客様をいかに「おもてなし」するかを、改めて考えるきっかけになりました。

 多く民族が暮らし国際色豊かなロンドンでは、7万人の定員に対し24万人もの応募があったといいます。20言語以上の通訳ボランティアが配置され、ボランティアがいない言語についは電話対応ができるような体制が備えられていたそうです。また、研修についても、実地研修に加えオリンピックの歴史やロンドン・オリンピックの概要など講義があり、大変充実していたことお話されていました。

 一方、言語的多様性を求めることが難しいソチでは、通訳ボランティアは英語学校から選出され、ロンドンに比べると学生などの若い層が中心で、記者会見などの通訳についてはプロが中心に行っていたということです。

 以上のように、背景のことなる両オリンピックですが、通訳ボランティアには言語能力に加えて次の3つの力が必要だと感じたといいます。それは、問題解決能力、ミスをしても気持ちを切り替え次の作業に取りかかれる自己コントロール力、そして緊急事態に冷静に対応できる力です。

 また、5年後に向けた日本の課題については、ソフト面を強化と、街全体の雰囲気作り、加えて道路標識やWi-Fi環境の整備などの対策を急ぐべきだと強調されていました。

 ご講演後にはお忙しい中、懇親会にもご参加くださいました。学生時代のエピソードに加え、コンサルタントとして独立されるまでの経緯やロンドンでの生活などを、冗談を交えてお話くださり、明るく親しみやすい先生のお人柄を知る良い機会となりました。

 東京五輪を成功させたい。この目標に向け東京を含め日本各地で様々な取り組みが始まっています。今回のご講演を通じて、「成功」の意味を問い直し、外国語を学ぶ一学生として今後どのような取り組みができるかを考える必要性があると感じました。

 最後になりますが、貴重なご講演をくださった西川先生に改めてお礼申し上げます。ありがとうございました。


2015年5月29日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
松本朋子

ヴェセリン・ポポフスキー教授による講演:
「平和に対する脅威への対応」

 2015年5月22日、本学同時通訳演習室において国際コミュニケーション・通訳専修コース主催による今年度初の同時通訳付き講演会が開催されました。今回は、前国連大学シニア・アカデミック・プログラム・オフィサーのヴェセリン・ポポフスキー教授をお迎えし、「平和に対する脅威への対応」(Response to Threats to the Peace)という演題でご講演をいただきました。ポポフスキー教授は2004年から2014年にかけて国連大学で客員教授を務められ、現在もインドの ジンダル・グローバルロースクールにて教鞭をとられています。東京外国語大学での講演があった週も他の大学で複数の講演をなさるなど精力的に活動をなさっておいでです。

 修士2年になって初めての講演会でしたので、M2一同にとってはとても意義深い講演になりました。今年1月に行われた先輩の卒業講演会と私たちの初めての講演会のゲストスピーカーが同じだったことで、事前練習に向けて資料等を直接お願いすることができよかったですが、先輩たちのパフォーマンスと比較されることに対しては少し心配をせざるを得ませんでした。私自身は1月の講演会の司会だったことから、今回のご講演にあたり学生リーダーを担当させていただきました。しかし、今年からクオーター制に移行したことで1か月ほど講演が前倒しになり、就職活動と並行に講演会の準備を行いながら修士研究も進めなければいけない状況だったため、スケジュールの管理が非常に難しかったのは事実ですが、体系的にグーグルドライブ経由で日程を共有し、講演会準備や 練習に積極的に参加するなどお互いに助け合うことによってさらに絆を深めることができたと思います。

 初回の講演会が終わって間もないですが、早速6月の講演会のテーマも決まりましたので今後とも引き続きコースの皆と協力し合いながらこの1年間、頑張っていきたいと思います。


2015年5月28日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
キム・チャンミン

国際コミュニケーション・通訳コース主催、言語文化学部後援

安高純一氏講演会

 4月17日(金)に2015年度はじめてのゲストスピーカーによる講演会が開催されました。本学の卒業生で在英コンサルタントの安高純一氏をお迎えし、「異文化マネジメント」(Intercultural Management)という演題でご講演をいただきました。安高先生は現在イギリス北東部のダーラム(Durham)という地域で現役コンサルタントとして働いていらっしゃる方です。

 ご講演は英語で行われ、まずは文化というもの、異文化マネジメントとは何かをはじめご自身が幼い頃にイギリスで生活したこと、仕事のエピソード、詳しい統計データの引用など非常にわかりやすいロジカルな流れはもちろん、ユーモアの溢れるスピーチや多文化を接したことのある、あるいは、それについて研究をする方が多かった今回のオーディエンスにとっては大変共感できる内容でありました。通訳コースだけでなく、さらにグローバル化しつつある現代にとても有意義で示唆するところの多いものでした。そして、安定したペースでスピーチを行い、適切に時間を見ながら 質問の時間を考慮し話す内容を調節されるなどコンサルタントならではの、プレゼンテーションの仕方という面でも非常に勉強になりました。

 ご講演の後は本学の特別食堂で安高先生と懇親会を行いました。懇親会では参加者のみなさん一人ひとりが話に参加できるようにご配慮くださるなど、先生の心配りに感服いたしました。ご自身の就職活動の経験からエピソードやアドバイスなど貴重なお話を多くうかがうことができました。笑い声の絶えない非常に楽しい時間になりました。

 修士2年初の講演会で、私個人にとって懇親会のオーガナイズは初めてで至らないところがたくさんあったと思います。今回、すばらしい方に会えて非常に嬉しく思っております。懇親会で常に場を盛り上げてくれたり、戸惑っている私を助けてくださったりした参加者のみなさんにも本当に感謝いたします。残念なことに講演会、懇親会ともに写真撮影までは気づかずテキストだけの報告になってしまい申し訳ございません。

 今回の貴重な経験を生かし、次回、同時通訳講演会の成功的な開催に向け、頑張りたいと思っております。


2015年4月19日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
キム・チャンミン

古き良き時代に、思いを馳せて

 2月18日水曜日、修士2年生による修士論文・修士修了研究発表会が開催されました。発表会に引き続き、毎年恒例の謝恩会が大学そばのレストラン・バー「たまきち」にて開かれ、非常に楽しい夕宴となりました。

 宴の幕開けは、敬愛するトニー・ハートレー先生によるオープニング・スピーチ。ハートレー先生は修了生一人ひとりにあてた自作のポエムを朗読し、ウィットと愛情あふれるポエムに参加者から感嘆の声が漏れました。

 乾杯と前菜に続いて、鶴田知佳子先生、内藤稔先生、光藤京子先生からもそれぞれ通訳コースでの指導を振り返ってのスピーチと、卒業生に向けた応援のメッセージをいただきました。学生一同、通訳コースで学んだ思い出を振り返り、環境にも学友にも恵まれた2年間であったと、みなが実感していました。

 先生方へのプレゼントも、特にバーバリーのイニシャル刺しゅう入りハンカチと、通訳コースの学生全員の顔写真入り色紙を気に入っていただけたこと、何よりでした。鶴田先生によるエンディング・スピーチの際には、みなほろ酔いで、教員と学生みなが通訳コースでの絆を確かめ合い、楽しめた謝恩会になったと思います。

 学部・大学院改編により通訳特化コースはなくなり、今後はGCコースで広く学生を募集することとなります。少人数で通訳の訓練をし、競い合い励まし合った古き良き時代に思いを馳せながら、私たち学生は、ご指導いただいた先生方をロールモデルに、仕事や勉学に努めて参る次第です。最後になりますが、先生方のさらなるご健勝をお祈りしております。


2015年2月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
馬琳

最後の実習を終えて

 1月23日(金)に、今年度最後となる同時通訳講演会が開催され、大盛況のうちに終えることができました。

 今回は、国連大学シニア・アカデミック・プログラム・オフィサーのヴェセリン・ポポフスキー教授をお迎えし、「戦時国際法―変わりゆく戦争の性質」(Laws of War in Time of Changing Nature of War) という演題でご講演をいただきました。ポポフスキー教授は現在、国連大学の客員教授として、インドの法律系最高峰であるジンダル・グローバルロースクールにて教鞭をとられています。今年2015年が国連創立70周年にあたることから、戦争と国際法をテーマにご講演をいただき、本学のPCSコースの学生や学外からも多くの方々にご参加いただきました。

 最後の実習であることから、通訳チーム(修士2年生)一同、日頃の勉学の成果をみせようと事前準備に余念がありませんでした。結果として、全員これまででもっとも良いパフォーマンスができ、通訳を勉強し始めの頃と比べるとかなりの成長を実感することができました。

 今年度の修士2年生は5人(馬、吉岡、塩田、鶴田、モリアーティ)という少人数でしたが、同じ教室の中で競い合い、励まし合いながら通訳の勉強に励んできました。馬と吉岡は学部時代にスペイン語を専攻したクラスメート同士であり、2人ともスペインへの留学を経て大学院に進学しました。塩田は石油会社でエンジニアとして勤務経験があり、鶴田は法科大学院を修了しており、ニュージーランド出身のモリアーティは大学卒業後に数年間北海道で働くなど、それぞれが異なったキャリアを積んで通訳コースに進みました。バックグラウンドや得意分野が多様であるため、時には衝突することもありましたが、2年間互いに支えあってきました。

 最初の頃は自分たちの拙い通訳に苦笑いし、冷や汗をかき、ときには涙を流すこともありました。それでも先生方の熱心なご指導や親身なアドバイスのおかげで、くじけることなく、一歩ずつ少しずつスキルを身につけ、実力を上げることができました。振り返ってみれば、指導環境と学友に大変恵まれた2年間であったと思います。

 この場をお借りして、今日までご指導をいただきました鶴田先生、ハートレー先生、光藤先生、内藤先生、新崎先生、石黒先生など多くの恩師に心より御礼を申し上げます。

 また、講演会開催にあたってご協力いただきました後輩のみなさんにも感謝の意を表します。私たちが修了した後、今度はみなさんにバトンが渡ります。最後に先輩としてみなさんにお伝えできることは、日ごろから広くアンテナを張って情報収集をすれば通訳の際に必ず役に立つこと、勉強などの事前準備をしっかりした後はたっぷり寝て本番に備えること、そして通訳ブースでは何よりも自信を持つ、これが1番大切だということです。

 私たち、修士2年生一同も、通訳コースで学んだことを一生の財産として心に刻み、4月からはそれぞれが新しい場所で頑張りたいと思います!


2015年2月15日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
馬琳

Analysis of
an Asian Development Bank Study:
ASEAN in 2030

 去る12月19日、年内最後となる同時通訳付き講演会が行われました。今回はアジア開発銀行よりジョヴァンニ・カパンネリ(Giovanni Capannelli)さんをお迎えし、「アジア開発銀行 研究報告: ASEAN in 2030(Analysis of an Asian Development Bank Study: ASEAN in 2030)」という題目でご講演いただきました。

 カパンネリさんはミラノの名門、ボッコーニ大学をご卒業後、日本の一橋大学で修士号と博士号を取得されています。アジアの経済開発と地域統合という専門分野をお持ちのことに加え、イタリア語、英語、日本語を話されるトリリンガルでもあります。その語学力の高さには言語のプロたる通訳者を志す我々も脱帽しました。

 当日は、Facebookでの告知やポスターを使ったPRの効果もあり、会場の204教室はほぼ満席となりました。通訳コース関係者以外に学内外から幅広い年齢層の方々が聞きに来られており、通訳ブースにも熱気が伝わってきました。これに応えるべく、カパンネリさんは終始エネルギッシュにご講演を行われ、随所で聴衆に質問を投げかけて教室全体を巻き込んだ議論を展開するなど、予定時間を超えて熱弁を振るわれました。

 お話の内容は、アジア開発銀行による研究「ASEAN in 2030」の概要に始まり、地域統合とは何か、アジア開発銀行の役割、来年設立が予定されるASEAN経済共同体についてなど、非常に多岐に渡りました。アジア開発銀行やASEANという組織の名前は報道を通じてなんとなくは知っていても、具体的にどのような役割を果たしているのかまでは知りませんでしたが、今回のご講演ではじっくりと分かりやすい形で説明して下さいましたので、とてもよく理解することができました 。また、経済関連は通訳需要の高い分野であることから、今回の通訳経験は必ず将来に活きることでしょう。

 私事になりますが、実はカパンネリさんとは1980年代後半に私が母(本コースの鶴田知佳子教授)と共にミラノに住んでいた頃から親交があり、今回の講演会はこの縁によって成り立ちました。当時、大学生だったカパンネリさんは日本語を話せず、小学生だった私もまた英語を話せませんでした。まさか20数年後に講演者と通訳者という立場になるなど、当時は想像もできませんでした。このような背景がありましたので、今回の講演会は一層感慨深いものでした。

 講演会の準備においては本コースの鶴田先生、ハートレー先生のみならず、本学教授の宮田敏之先生にもご協力いただきました。この場をお借りして御礼を申し上げます。また、今回も講演会での司会、受付、写真撮影などを修士1年生に手伝ってもらいました。今年の2年生は5名と少人数のため、彼らのサポートがなければ講演会の運営は難しかったことでしょう。

 年が明けると次はいよいよ、我々が同時通訳を務める最後の講演会です。通訳コースでの2年間の集大成として、気を引き締めて臨みたいと思います。


2014年12月22日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
鶴田彬

8th Nagoya Interpreting Contest

 On 29 November 2014, the 8th Annual Student Interpretation Contest was held at Nagoya University of Foreign Studies. I had the opportunity to represent TUFS, and was able to come in first place out of 13 participants from different universities.

 This year's topic was "Psycho-Social Issues Related to Individual Development", and it included discussions on developmental psychology, school education, child-rearing, new family structures and their impacts on children. I was assigned by lottery the topic "Adolescence: Self and Independency, Career Paths", which addressed the problems that adolescents go through in this turbulent period of life.

 Interpreting in front of a large audience in an unfamiliar setting was something I had never done before, and was therefore a valuable experience. After the contest, there was also a simultaneous interpreting demonstration by Professor Tomoyuki Shibahara of Kanda University and a lecture on the importance of pronunciation by Professor Yumiko Ishiguro of TUFS, both of which were informative and inspiring.

 The greatest lesson for me above all, however, came from the two-month preparation period after the announcement of the contest topic. Every week I would research several subtopics, after which I would practice interpreting and speaking on them with the help of Professor Hartley and a senior student. In addition to deepening my knowledge on developmental psychology and Japanese society in general, I was able to improve my interpreting skills and gain confidence. Moreover, it was thanks to this thorough preparation that I was able to keep a cool head in the actual contest, so I learned the importance of preparation in exercising my full abilities. I cannot thank enough Professor Hartley and the senior students - Hiromu Ito, Hikaru Uzawa and especially Sachiko Morikawa - for all their support in practice every week.

 Finally, I would like to extend my appreciation to Professor Tsuruta and all the other interpreting course professors and peers who encouraged me with kind words. I am very grateful and honoured to have had the chance to compete in this contest, and will continue to do my best from now on. Thank you.


2014年12月2日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化8期生
藤井里咲

IMIA Asia Symposiumに参加して

 2014年11月9日(日)、IMIA Asia Symposium が本学アゴラグローバル・プロメテウスホールにて開催されました。

 IMIA (International Medical Interpreters Association: 国際医療通訳士協会) は、もともとアメリカ合衆国で生まれた団体であり、現場で活躍していた医療通訳者が立ち上がり医療通訳者の立場から様々な提言を行ったり行動を起こしてきました。今回は、IMIA はじめてのアジア地域におけるシンポジウムが本学で開催されたという、歴史的な出来事となりました。

 シンポジウムでは、国際コミュニケーション・通訳コースの鶴田知佳子先生が全体の同時通訳をお務めになりました。また、主催者であるIMIA日本支部代表の竹迫和美さんは本学通訳コースのご出身であり、ご好意により修士2年生一同、シンポジウムに続く分科会と懇親会における通訳の機会をいただきました。

 普段の授業では同時通訳の練習、そして2〜3ヶ月に1度の外部スピーカーを招いての講演会を行っていますが、現場で同時通訳を実践する機会は多いとは言えません。ですから、今回多数のオーディエンスの前で実際に通訳を行ったことは、貴重な経験となりました。

 当日だけではなく数日前から、機材などの準備を行ってきました。もっぱら通訳業務のみに徹するのではなく、オーガナイザーと対話をしながら学生一同チームワークと役割分担によって準備ができたことも、良い経験になりました。

 当日の通訳では多数のオーディエンスの中、発言を生耳(ヘッドフォンなし)で聞き取り、パナガイド(ワイヤレス受信機)を使って同時通訳を行いました。普段の授業ではヘッドフォンから発言をクリアに聞き取ることが出来ますし、聞き逃してしまうこともほとんどありませんが、生耳での聞き取りはそうはいかず、今回の実習の一番の難点でした。それでも前後のコンテクストからなんとか訳出することができ、最後にはIMIA の皆様と参加者の方々から好評をいただけました。

 それに続く懇親会では、代表者の挨拶や乾杯の音頭を逐次通訳しましたが、この経験から学生一同、度胸を得ることが出来たと思っています。

 また、シンポジウムを通して、日頃から非常に熱心、親身なご指導をいただいている鶴田知佳子先生の同時通訳を聞くことも出来ました。プロのパフォーマンスから学ぶことは多く、今後の学習へのモチベーションも非常に高まりました。

 最後にこの場をかりて、通訳コースの学生一同より竹迫さん、宮脇さん、加藤さんをはじめとするIMIAの皆様に心より厚くお礼申し上げます。また準備段階から心強いサポートをしてくださった鶴田先生にも、深く感謝申し上げます。そして修士1年のキムさん、1人でいろいろと修士2年をサポートしてくれました。通訳コース修士2年生一同、多くの協力を得てささやかながらシンポジウムに貢献できたことを非常に嬉しく思っています。


2014年11月9日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
馬琳

同時通訳の世界:ダイバーシティへの取り組みとそれを可能にする人事の仕組み
〜GEのケーススタディ〜

 2014年10月24日、本学にて国際コミュニケーション・通訳専修コース主催による今年度三回目の同時通訳付き講演会が開催されました。

 今回は、GEヘルスケアの山下美砂さんをお招きし、「ダイバーシティへの取り組みとそれを可能にする人事の仕組み〜GEのケーススタディ」と題しまして、世界有数のグローバル企業であるゼネラル・エレクトリック(GE)における人事の仕組みを中心に、職場におけるダイバーシティ推進の取り組み、女性の働き方、日本の人材活用の現状など、様々なテーマについてお話頂きました。講演に際しては、本コースの学生5名が日本語から英語への同時通訳を行いました。

 山下さんは、GE入社前、ニュース番組制作や雑誌編集、広報の仕事など様々なキャリアを経て、現在は、GEヘルスケア人事本部長として中国・インドを除くアジア・パシフィック地域を担当されています。また、人事以外にも、女性人材の活躍推進に積極的に取り組んでおられます。

 最近、安倍政権が女性の社会進出推進を成長戦略の柱として掲げるなど、日本が本腰を入れて職場における多様性の問題に目を向けつつあるという意味で、世界100カ国以上で展開するGEのケーススタディは非常に時期にかなったトピックであったと思います。

 また、外国語を生かして将来世界を舞台に活躍したい、グローバル企業で働きたいと考えている学生や、様々なバックグラウンドを持った留学生が多く在籍する本学において関心の高いテーマについても、たっぷりお話頂けたと思います。

 当日は我々の広報活動の努力もあり、たくさんの方に参加して頂き、満員御礼で講演会を開催することができました。質疑応答でも、多くの質問があがり活発な議論がなされ、有意義な1時間半となりました。

 今回は準備期間が短く大変なこともありましたが、山下さんには事前資料の作成から本番前のブリーフィングまで真摯に対応していただき、我々通訳者は限られた時間の中で最大限の準備をして臨むことができました。心より感謝申し上げます。

 また、日頃ご指導頂いている先生方、ご協力頂いたNHK国際研修室の皆様にも深く感謝申し上げます。

 そして最後に、コース生の皆さん。今回の講演会は皆さんの協力なしには実現できませんでした。特に、M1の方々には、広報用ポスターの作成から、当日の準備・受付、司会進行、写真撮影などありとあらゆる面でご協力いただきました。本当にありがとうございました。今後の講演会も学年を越えてコース全体で協力し、より良いものにしていきたいと思います。


2014年11月2日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
吉岡萌黄

就職ガイダンス 2014

 2014年10月3日、後期最初の学年横断イベントとして学生主催による「就職ガイダンス」が開催されました。この催しは国際コミュニケーション・通訳専修コースの伝統行事の一つで、就活を終えた先輩が後輩に対し、自らの就活体験やアドバイスを語るというものです。当日は通訳研究会所属の学部生も加わり、204教室は満席の大盛況となりました。

 最初の報告者は司会兼任の私、鶴田彬が務め、新卒で就職できる通訳職・翻訳職にフォーカスした話をしました。企業内で専属として働く、いわゆるインハウスの通訳・翻訳のポストは求人こそあるものの、その多くが一定年数の経験を前提としています。そのため、通訳コースで培ったスキルを直接活かして就職しようと思っても、選択肢は限られているのが現状です。そういった新卒採用市場の状況を説明しつつ、現状において新卒者にも開かれている通訳職、翻訳職、およびそれらの関連職についての情報提供を行いました。

 二番手の吉岡萌黄さんは、メーカーやマスコミまで幅広く志望した就活体験を振り返り、説明会参加から内定までの流れや、スケジュールおよび情報の管理の方法について説明を行いました。本人も自認するとおり、本年度の2年生の中ではもっともオーソドックスな就活を行っていたため、その経験に基づいたアドバイスは参加者全員にとって有意義なものとなりました。

 つづく、馬琳さんは「牧場主になりたい」というユニークな将来の夢に向け、可能性のあるベンチャー企業に焦点を当てた自身の就活について報告を行いました。就活においては壁に突き当たることも少なくないため、そのような場合にもぶれない、自分なりの明確な「軸」を持った体験談は、きっと後輩の胸に響いたことでしょう。

 最終走者のニコラス・モリアーティさんは、日本独特の就活スタイルへ戸惑いを感じ、出遅れてしまった事実を隠さず語るとともに、いかにしてモチベーションを保つか、心構えについてのアドバイスを中心に発表しました。よく分からないままにブラック企業に応募しそうになったところを友人に止められたエピソードなど、随所にユーモアを交えながら、相談できる人を多く持つことの重要性、あきらめず自分の能力を信じて頑張ることの意義を強調しました。

 なお、当日は報告を行わなかった塩田直紀さんも、トニー・ハートレー先生に対してウィスパリング通訳を提供し、縁の下の力持ちの役を担いました。

 このように発表者はそれぞれの個性を活かした「四人四色」のトークを展開し、充実した内容の一時間半となりました。先輩の体験談やアドバイスを下に、きっと後輩たちは就活戦線を勝ち抜いてくれることでしょう。彼らの就活動の成功、そして来年度以降も「就職ガイダンス」のよき伝統が続くことを心から願います。


2014年10月5日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
鶴田彬

Special Lecture at the Third EU Seminar

 Auditing the special lecture on September 20 by Mr. Alexander McLachlan, a Minister-Counsellor of the EU Delegation to Japan, was a memorable opportunity to witness the consecutive interpreting by Professor Tsuruta, whose simultaneous interpreting can often be heard on TV by the viewing public.

 As an interpreting trainee, my purpose in attending the lecture at the EU Seminar was to observe a textbook example of consecutive interpreting in a live conference setting. I also practiced note-taking, setting myself the goal of improving the layout of my notes. The diplomat spoke on international politics with an emphasis on Europe’s ability to get what it wants by virtue of the legitimacy of its policies and the values that underlie them. While the informative speech was being given, I concentrated my mind on it as if I had been in class having to deliver my interpretation. So did an able classmate of mine, seated right next to me. This time, however, the live chunks of English to be interpreted were of various lengths, to which Professor Tsuruta responded flexibly.

 Each time Mr. McLachlan paused, she immediately began delivering her interpretation. Even when a pause came right after the name of a book which was too long for me to remember, she didn’t take time to write it down. She mentioned it first and then smoothly continued her sentence with the rest of information to be interpreted. When a pause turned out not to be for interpretation but for the speaker’s thinking, they quickly decided who would continue. Professor Tsuruta spoke amazingly fast, but her words were easy to understand. Immensely impressed with the consistent fluency of her delivery, I recalled the teaching of the importance of quick and confident delivery by other wonderful professional interpreters in the classes at Tokyo University of Foreign Studies (TUFS).

 The question and answer session following the speech turned out to be more interactive than expected. Questions were also posed by the EU delegate inviting the audience to express its views on Japan’s security. Later he explained how recent developments in Japan’s security policy are viewed in Europe.

 After this intriguing lecture was over, Professor Tsuruta not only shared with her trainees how she prepared for the job using internet resources but also let us study her notes. Believe it or not, I now have the luxury of comparing them with my notes for the same speech to learn what information a top-class interpreter does or doesn’t write down!

 I am deeply grateful to all who have made this special lecture possible and realize once again how fortunate I am to be a student at TUFS.


September 28, 2014
International Communication and Interpreting Course
First Year Master’s Student
S. Morikawa

EUセミナー特別講演を聞いて

 鶴田先生が逐次通訳される様子を間近で拝見できるめったにない機会ということで、本学の渡邊啓貴先生が企画委員長を務めておられるEUセミナーの特別講演を聴講させていただいた。「ヨーロッパの安全保障-ソフトパワーが直面する課題」というタイトルのもと、駐日欧州連合代表部のアレクサンダー・マクラコラン公使参事官(政治経済部部長)が現在の世界情勢におけるEUの役割や今年行われた欧州議会選挙について、またタイトルにもあったようにソフトパワーがどこまでハードパワーに立ち向かえるかなど、非常に幅広い内容でお話くださった。特に印象的だったのは、EUが価値観を共有するコミュニティであり、経済的もしくは軍事的な同盟とは異なることを強調されていた点である。比較的新しい加盟国が同じ価値観を共有するEUに加わったことを最近の戦略の中でも最良の選択であったと特に評価していることや、また香港の第28代総督を務めた元欧州委員会委員のクリストファー・パッテン氏が大量破壊兵器(Weapons of mass destruction)をもじってEUには大変な魅力がある(Weapons of mass attraction)と発言されたことも例に挙げられた。その中で、ハードパワーつまり武力行使などは自分たちの限界を露呈することになり国民に代償を負わせることにもなるとも言われ、色々と考えさせられる内容であった。

 このように非常に熱い講演が続く中、鶴田先生は一切ペースを乱さずに滑らかに通訳を続けられ、最後の質疑応答まで約2時間疲れを見せることなくにこやかに訳されていたことが印象に残った。マクラコラン氏が話されるたびに相槌を打たれ、メモをたくさん取るというよりは内容を頭の中に取り入れて、まるでご自分が公使であるかのように訳されている様子が伝わってきた。現時点で私はまだメモをとることに精一杯になってしまい話の前後関係が見えなくなることも多々あるので、視覚に頼りすぎてはいけないと先生の通訳される姿を見て改めて反省した。また講演後、事前の資料や打ち合わせにあった以上の話が実際には出たこと、そして通訳者にはそのような事態に対応できる柔軟さと幅広い知識が要求されることを鶴田先生より伺い、その通りだと思うと同時にプロに要求されるスキルの高さを痛感させられた。

 非常に興味深い講演と鶴田先生の逐次通訳を同時に拝聴でき、とても勉強になった。最後に、渡邊先生を始めとするEUセミナー関係者の皆様と鶴田先生に感謝申し上げます。貴重な機会をありがとうございました。


2014年9月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年
吉田佐和子

2014年通訳専修コース交流会を終えて

 去る7月26日土曜日、キャンパスが開放されるオープンキャンパス日を利用して毎年恒例の通訳専修コース交流会を開催いたしました。今年はこれまでのキャンパス内で開催する交流会を一部として行い、二部として吉祥寺で食事会を実施しました。

 一部には、鶴田先生、内藤先生をはじめ、24名の方が集まり、二部には、光藤先生、新崎先生をはじめ総勢22名で食事会を楽しみました。

 幹事として、一部の会場の入口で受付を行いましたが、今年卒業された方々を迎える度に、学生時代からは見違えるほど立派になられ、一気に大人っぽくなられたように感じました。

 一部では、鶴田先生のご挨拶の後、みなさんの近況報告を伺い、その後、自由な歓談となりました。刺激的な毎日を過ごしている方、お悩みの方、お話は様々でしたが、久しぶりに顔を合わせてお話ができたことがなによりだと思います。

 また、この度、通訳コース修士4期生の竹迫和美さんが大阪大学より博士号を授与されたことを記念して、これまでその存在が謎に包まれていた830教室の達磨に目が入れられました。竹迫さんは、通訳コース修了生初の博士号取得者で、現在ご尽力されている医療通訳の普及活動およびお仲間をご紹介してもらいました。

 さて、二部の食事会にも、引き続き多くの方に参加してもらいました。6時から3時間半ほど、おいしい食事と共に、自由に席を変えて交流を楽しみました。呑兵衛の私は、幹事でありながら、すぐ酔っ払いモードに突入いたしましたが、優秀な後輩たちにしっかり食事会の模様を写真におさめてもらい、会計係もこなしてもらいました。おかげで無事交流会を終了することができました。

 今回の反省点としては、例年飲み物やお菓子を用意していましたが、いつも大量に残り物がでるため、今年は用意しませんでした。しかし、この酷暑の中、教室に来られた時にみなさん飲み物が必要だったようで、用意すべきだったと反省いたしました。しかしながら、特化5期の町田智さんにアイスクリームの差し入れをいただき、ひと時の清涼感を得ることができました。心より感謝いたします。また、今回、大学のメールシステムのトラブルにより、連絡に不備があったことを心よりお詫びいたします。

 みなさま大変ご多忙のことと思われますが、1年に1度のこの機会にお会いできることを楽しみにしています。今回ご参加いただけなかったOB、OG、現役生の方々、次回は是非ご参加ください。特に堅苦しい話はしておりませんので、ご気楽にご参加いただければと存じます。


2014年7月28日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
塩田直紀

2014 TUFS Interpreting Course
Activity Camp

 August the 2nd saw the commencement of the second TUFS Interpreting Course Activity Camp. Students from all years of our course, along with graduates, teachers, and guests, gathered together in the Fuchuu City Lifelong Learning Centre to undertake various interpreting activities, meet and interact with each other, and simply to have some fun after an intensive 2014 first semester.

 Events kicked off with a speech from guest speaker Mr. Susumu Yanagisawa, who was in high-level management positions within Toyota, both inside and outside of Japan for many years. Accordingly, his topic was global management and the issues Toyota has faced and overcome over its many years in business - a fascinating topic for those of us intending to work in an international context in the future. 1st year master's students broke the ice here by valiantly getting up before all and performing a top rendition in Japanese of Mr. Yanagisawa's talk. While this was going on 2nd year master's students tested their whispering skills out of the spotlight at the back of the room, to which the 3rd year undergraduates kindly lent their ear. This event helped shake off a few nerves, but more was still to come.

 In between events Mr. Yanagisawa kindly shared some of his life experiences with us. It was very interesting to hear about the development of Toyota over time, and about Mr. Yanagisawa's role within that. We thank him very much for taking the time to assist in our learning and sharing his knowledge with us.

 The second activity lined up for the day was the consecutive interpreting contest. Here we were fortunate enough to have guest graduate Mr. Kei Sato, along with Professor Chikako Tsuruta to act as speakers for our interpreting. The topic chosen was one both parties have abundant knowledge and experience in - working overseas. This was both fascinating and informative for us as students, as many of us will be involved in this area in some form or another in the future.  

 After a most worthy performance from the 1st year master's students in the first event, 2nd years were going to have to give their all so as not to be shown up by their juniors! Four teams were formed in a way that all year levels (undergraduates, 1st and 2nd year master's) were represented in each team.

 With that, the event began, and Mr. Sato and Prof. Tsuruta began their informative discussion on the various aspects surrounding working overseas, and with foreign entities from within Japan.

 Each team stepped up to bat, and to be fair, performed extraordinarily well. Of course, with every performance there will be things we reflect on and wish we could have done better. But overall I thought it was a true representation of the hard hours each of us has been investing into our studies. Especially outstanding were the 3rd year undergraduates. For having not even officially entered the interpreting course yet, I felt, as did many including Mr. Sato who had too much praise to give, that theirs was an exceptional performance and that there is much to be expected of them in the future.

 After some discussion, eventually Team 4 received the highest reviews to claim top spot, and along with victory came the spoils - the grand prize of Mr. Sato's Yokosuka cookie slice and Prof. Tsuruta's sweets! Many thanks to both who kindly prepared an entertaining talk for us all.

 With this event completed, that brought an end to the academic section of the camp, and from here we all proceeded to a nearby Izakaya to begin the festivity section. Enjoying a course meal together, for two hours we were able to talk amongst one another, share stories, and meet people from different years who we had not yet had the opportunity to get to know.

 After dinner Prof. Tsuruta bid us adieu, but the remaining party made their way to a karaoke booth for some more festivities. After this we returned to our lodging, and after hot baths for all, we spent the time before sleeping to again talk amongst and get to know one another better.

 Morning light saw us in the cafeteria enjoying a Japanese breakfast before starting the final activity of our camp - table tennis. With the gym available and conveniently empty, we played for almost three hours. First timers and experienced alike enjoyed matching up with each other, and even a doubles tournament was held to find our interpreting table-tennis champions!

 While some continued off for lunch together afterwards, this last activity officially brought the camp to an end.

 With 2nd year master's students graduating in half a year, some relatively new faces recently returning from overseas, and some embarking on new journeys from next semester, it was a truly meaningful experience for us all to be able to gather in this way - interacting both in an academic sense, and otherwise. It is true that many of us meet often at school. But to hold an event like this - to eat, drink, study and play, and then stay under one roof together - develops a connection between people that can otherwise be hard to forge. I truly appreciate the efforts made by all to prepare for and partake in this unique experience. Thank you also to Moegi Yoshioka who assisted in organizing the event. While next year the attending members will be different, I sincerely hope that this tradition is continued in the future, and that you create more lasting memories in years to come.


2014年8月12日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
合宿担当 モリアーティ・ニコラス

同時通訳の世界:
将来に向けたスマートなエネルギーシステム
-エネルギー変換とは-
太陽電池、燃料電池、そしてスマートグリッド

 2014年7月11日、今年度2回目、日英方向としては初の同時通訳付き講演会を開催いたしました。今回は、技術者経験のある私が幹事であることから、東京工業大学理工学研究科化学専攻の伊原学准教授をご紹介いただきました。

 伊原先生には、「将来に向けたスマートなエネルギーシステム−エネルギー変換とは、太陽電池、燃料電池、そしてスマートグリッド−」というタイトルでエネルギーに関してご講演いただきました。

 伊原先生は、燃料電池、太陽電池の高効率化およびエネルギーシステムの研究において日本を代表する研究者です。最近では、これらのシステムを利用して、消費電力のほとんどを自給できる研究棟のエネルギーシステムの設計で日本建築学会作品選奨を受賞されています。

 技術的な講演、しかもこのようなハイレベルな講演者をお迎えして、当初、講演会の内容が私どもの理解を超えるのではと心配しておりましたが、伊原先生は、聴衆の反応に柔軟に対応して、難易度を調整し、わかりやすくご説明をしてくださりました。

 評価シートの感想も非常に興味深かったという感想が大半を占めており、先生は講演後も、関心を持った学生たちから質問攻めにあっていました。このような形で聴衆に楽しんでいただいたことを、素直にうれしく思います。社会人経験のない通訳チームのメンバーにとっても、これが仕事の楽しさだと知る良い機会になったのではないかと思います。

 さて肝心の私のパフォーマンスについてですが、日々先生方にご指導いただいている項目をできるだけ意識して、この機会に少しでも成長するよう実習に挑みました。授業で、私の訳は、冗長で、逐語訳になる傾向が強いこと。スピーチに追いていけず、文章が途中で切れたり、デリバリーに切迫感が感じられたりすること。そして、発音面では、ところどころ曖昧さがみられるほか、子音に母音を付ける傾向があることが指摘されていまいた。

 通訳技術の向上は一朝一夕に成るものではないので、訳出の正確さや簡潔さ、発音を今回の実習で修正することは難しかったのですが、聴衆を意識して、リラックスしたデリバリーになるように努力しました。今のレベルでは、仕事として及第点がとれたとは思えませんが、デリバリーの面では少しは改善が見られたと思っています。今後も一歩ずつ通訳技術の向上のため努力していきたいと思います。

 また、今回の実習では、多くの下級生の協力を得て、前回に比べて運営面が改善されたように思います。先生方をはじめ、今回ご協力いただいたすべての方に心よりお礼を申し上げます。


2014年7月16日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
塩田直紀

同時通訳の世界:震災からの復興、防災
-ニュージーランドと日本-

 2014年6月20日東京外国語大学にて国際コミュニケーション・通訳専修コース主催による年度初の同時通訳付き講演会が開催されました。今回はニュージーランド大使館からポール・ロバーツ一等書記官をお招きし、「震災からの復興、防災 -ニュージーランドと日本-」という題の下、2011年のニュージーランドのクライストチャーチ地震および日本の東日本大震災に関して、両国の復興状況、防災技術の共有、再建など、様々なテーマについてお話しいただきました。講演に際しては、本コースの学生5名が英語から日本語への同時通訳を行いました。

 2011年は両国にとって悲劇的な一年となりました。多くの尊い命が災害によって奪われ、広範な地域に甚大な被害がもたらされました。残されたご遺族や避難を余儀なくされた方々は今もなお、立ち直る過程にあります。しかし、今回のロバーツさんのお話から、震災への対応の中でニュージーランドと日本の間の強い絆が発揮されたことがわかりました。クライストチャーチ地震の直後、日本の国際救援隊は現地にいち早く駆けつけ、被災者の救助に大いに貢献しました。数週間後の東日本大震災の際には、ニュージーランドの救助隊と共に東北に渡り、不眠不休で救助活動を続けました。今年で震災から3年になりますが、二国間で防災に関する技術、知識、教訓などの共有が現在も活発に行われており、少しでも早く被災地が復興できるよう、両国が様々な形で互いに助け合っています。

 ニュージーランドと日本のつながりは震災での経験を通してより親密で強固なものとなりました。ロバーツさんのご講演から、ニュージーランドと日本の協力的姿勢について学ぶ点も大変多かったですが、同時にまた、会場まで足を運んで下さった聴衆の皆様も気持ちが励まされたのではないかと思います。

 この度はロバーツさんをお招きすることができ、非常に光栄に思います。お忙しい中お時間を割いて下さり本当にありがとうございました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。また、日頃よりご指導いただいている先生方、講演にご協力いただいたNHK国際研修室の皆様にも感謝の言葉を申し上げます。また、講演にお越しくださった皆様にも大変感謝しております。皆様にとって有意義なお時間だったことを願っております。そして最後にコース生の皆さん全員の積極的な協力があってこその講演でしたので、一緒に準備を頑張れたことを嬉しく思います。次回の講演会に向けて今後も全員で力を合わせ、より良いパフォーマンスを目指していきたいです。


2014年6月29日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
モリアーティ・ニコラス

第4回明海大学通訳コンテストに参加して

 去る2月8日、明海大学主催の第4回学生通訳コンテストに、同じく8期生の鵜澤さんとペアを組み参加しました。残念ながらその日は大雪のため当初予定されていた第二ラウンドが行われず、第一ラウンドのみの親善試合となりましたので、コンテストの報告に代わるものとして、本番までどのような準備をしたかについて、書かせて頂こうと思います。

 今年度のコンテストは、第一ラウンドにはテキストが指定・配布され、第二ラウンドのテーマは政治・外交・法・経済・スポーツ・文化・技術・科学などと、多岐に渡るものでした。そこでコンテストへの参加が決定した12月以降、毎週火曜日の3・4限目と木曜日の2限目に、逐次通訳の練習を重ねてきました。この時間では主にニュースを題材とした日英・英日の逐次通訳を練習し、訳出の間違いはもちろん、姿勢や言葉遣いといったことに至るまでご指導いただきました。また、日頃からニュース番組で使用されている単語を拾う習慣をつけ、第一ラウンド指定のテキストに関しては英日・日英両方向のサイトトランスレーションを中心に準備をしました。

 第二ラウンドに向けての練習の成果を試す機会を得られず、悔しい思いもしましたが、このように集中的に通訳の練習をする機会を得たことは、今後自分の力になると感じています。

 最後になりましたが、お忙しい中練習に協力してくださり、多くのアドバイスや励ましをくださったハートレー先生、テキストの訳を考える際に多くのアドバイスをくださった鶴田先生、応援してくださった諸先生方、練習に快く参加してくれた嶺村先輩と同期の鈴木さん、一緒にペアを組んでくれた鵜澤さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。


2014年2月13日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化8期生
高尾桃子

第4回明海大学通訳コンテストに向けて

 本コンテストのトピックは時事英語で、最も苦戦したのが数字の変換とニュース用語であった。しかし、今回のコンテストはペア参加であったため、辛い準備期間も、時に冗談を言って笑いあえるパートナーの存在に助けられた。第一ラウンドの教材に使用されたCNN Student Newsは、鶴田先生にご助言をいただいたおかげで疑問点を解消し理解を深めることができた。また、名古屋コンテストに引き続き空きコマを充てて日英通訳の指導をしてくださったハートレー先生と、英日通訳の練習につき合ってくださった先輩と同期のおかげで、練習を重ねるごとに自信をつけることができた。

 結果的には大雪で中止となってしまった大会だったが、お世話になった皆様にこの場で感謝させていただくと共に、今回の経験をまた次の機会につなげていきたいと思う。


2014年2月13日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化8期生
鵜澤ひかる

第7回名古屋外国語大学学生通訳コンテスト

 昨年11月30日に開催された名古屋通訳コンテストのトピックは「健康・医療及び技術」であり、人工知能、ゲノム学、ガン診断・治療などがサブトピックとして並んだ。

 私は中学以降、理系科目が苦手でずっと距離を取っていたため、本番までの2ヶ月間の準備は文系生物の教科書を借りて勉強することから始まった。日本語と英語の医療系サイトを参考に作った単語リストは、コンテスト直前まで伸び続けていった。準備に時間をかけすぎたという反省もあるが、今振り返ると、この膨大な下調べのおかげで狭かった自分の視野、そして関心の幅が広がったと思う。

 コンテストの当日、今まで経験したことのない緊張感の中で通訳を行ったことは一生忘れることはないだろう。通訳は、言うまでもなく大変な集中力とエネルギーを要するものだ。しかし今回、壇上でメモを取り始めた瞬間ほど、このことを痛感したことはなかった。慣れない環境の中、緊張状態で通訳をすることは、想像していたよりずっと負担の大きいものだった。

 正直、コンテストの直後は自分のパフォーマンスに対して不満と悔しさしか残らなかった。しかし時間が経ち、通訳の勉強を続けていくうちに、今回の経験から得たものはとても大きく、確実に自分の力になっていると感じている。 長く辛かった準備期間も、本コースの先生方、先輩方、同期の皆のサポートのおかげで乗り越えることができた。特に空きコマを使ってまで指導していただいたハートレー先生、個人的に通訳批評をしていただいた鶴田先生のお二人には、当日会場にも来ていただき、大変感謝しております。この場を借りてお礼申し上げます。


2014年2月12日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化8期生
鵜澤ひかる

同時通訳の世界:難民保護と日本

 11月15日金曜日、東京外国語大学204教室にて同時通訳付き講演会が開催されました。コース生にとって本年度4回目の実習となる今回は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日事務所より、小尾尚子副代表をゲストスピーカーにお招きしました。『難民保護と日本』と題し、難民問題の現状、日本における難民保護の取り組み、そして小尾先生が赴任されていたケニアでのエピソードなど、盛りだくさんの内容となりました。

 「私たちが一回瞬きする間に、1人の難民がこの世界で生まれている」という衝撃的なお話から、講演会は始まりました。2012年度末の時点で今世紀最悪の状況にある難民問題。私たちにとってあまり身近ではないかもしれませんが、実は日本でも難民の受け入れが行われており、ひょっとしたら私たちの周りにも定住生活を送っている難民の方がいるかもしれないことを、講演を通して語ってくださいました。

 「難民の人たちは、『かわいそうな人たち』ではない。私たちと一緒に手と手を取りあって一緒に生きて行く人たちなのだ」という小尾先生の訴えに、はっとさせられた方も多かったのではないでしょうか。さらなる難民の受け入れ体制を整えて行くためには、そうした一人ひとりの意識改革が必要であることを痛感しました。

 難民保護の最前線でご活躍されている小尾先生のお話は、たいへんわかりやすく、かつ先生の優しいお人柄や難民への思いが感じられ、とても引き込まれました。今回の講演会が、一人でも多くの方に難民問題を知ってもらい、「難民」に対するイメージが少しでも変わる機会となったのであれば幸いです。

 また、本コースにはUNHCR駐日事務所の法務部でのインターンシップ・プログラムが設けられています。これまで何名もの学生が翻訳・通訳インターンとしてお世話になっており、私もその一人です。貴重な経験、そしてたくさんの刺激を頂いたUNHCR駐日事務所より、小尾先生をゲストスピーカーとしてお招きできたことをとても嬉しく思います。お忙しい中、講演会のためにお時間を割いて下さり、本当にありがとうございました。今後も、さまざまな形で交流を続けることができればよいなと感じています。

 最後になりましたが、講演会の準備にあたり、通訳技術や運営面で貴重なアドバイスをくださった通訳コースの先生方に感謝申し上げます。また、今回の講演会が無事に終了できたのも、コース生の協力のお陰です。全員で積極的に勉強会を開き、疑問点を議論したり、事前準備を手分けして行ったりなど、強力なチームワークに恵まれたと思っています。今後もさらにチームワークを発揮し、次回の卒業講演会がこれまでの学習の集大成となるよう励んでいきたいと思います。


2013年11月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化6期生
河西由香

第44回サンガレン・シンポジウム説明会

 11月 1日本学204教室にて、スイスのサンガレン大学で毎年5月頃に開催されるサンガレン・シンポジウムについての説明会が行われました。シンポジウムを運営する同大学の学生団体International Students’ Committee(ISC) より、Alina Heimgartnerさんをお迎えし、シンポジウムの概要や応募方法などを詳しくご説明いただきました。

サンガレン・シンポジウムとは

 サンガレン・シンポジウムはISCを主体とした学生25名の企画・運営のもと、1970年以来続く歴史ある国際会議です。1969年に世界中に広まった学生運動を契機として、サンガレン大学の5人の学生が「現代のトップリーダーと未来のリーダーが建設的な議論を交わす場」を提供するべく会議を企画したことが同シンポジウムの起源となっています。創設以来、毎年200名の学生が600名のトップリーダーと共に、喫緊の課題について世代・文化・分野を超えて熱い議論を交わしています。また、ディベートや講演会の後には食事会やパーティを通して参加者同士の親睦を深め、シンポジウム終了以降も続く広い交友関係を結ぶ場となっています。

 学生200名のうち100名はエッセイコンテスト等の事前選考を通じて世界中から選ばれ、未来のリーダーとしてシンポジウムに参加します。また、現代のトップリーダーとして、クリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事やコフィ・アナン元国連事務総長、慶応大学大学院・メディアデザイン研究科の石倉洋子教授などが過去にシンポジウムに迎えられています。

第44回シンポジウム

 サンガレン・シンポジウムは2014年に44回目を迎えます。詳細は以下になります。

日時:2014年5月6日〜 5月9日
場所:サンガレン大学(スイス)
対象:大学院生で30歳以下の者
テーマ:"Clash of Generations"
 テーマには4つのクラスターがあります。
・Cluster A: Balancing Generational Claims
・Cluster B: A double-edged legacy
・Cluster C: A prospect for the young
・Cluster D: Business between generations
この4つのクラスターがエッセイコンテストのトピックになります。いずれも、高齢化社会を迎え世代間の格差が広がり、若者の雇用問題も起きている日本に暮らす私たちにとっても非常に興味深い話題だと思います。

応募方法

 サンガレン・シンポジウムへの参加を目指す学生は上記の4つのクラスターから1つを選び、エッセイ(2,100ワード以下)またはビデオ(15分以下) 、パワーポイントを提出します。締め切りは2014年2月1日です。詳細はサンガレン・シンポジウムのホームページをご覧ください(外部リンク)

 審査を通過した学生はシンポジウムに招待されます。参加にかかる費用(渡航費・食費・宿泊費)などはすべて主催者側で負担されます。皆さん、どうぞふるってご応募ください。

 最後に、今回大変お忙しい中本学にいらっしゃり、ご説明いただきましたAlina Heimgartnerさんに心より御礼申し上げます。


2013年11月1日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
池田理恵

トモダチ作戦と日米同盟

 International Communication and Interpreting Course, T.U.F.S. invited Mr. David Schlaefer, Chief of the Political and Military Affairs Section, U.S. Embassy Tokyo to give a lecture on Operation Tomodachi and the U.S.-Japan alliance. Mr. Schlaefer is a top U.S. policymaker in Tokyo who works closely with counterparts in the Japanese Government in the fields of security and diplomacy. It is still fresh in our minds that U.S. Forces Japan provided valuable assistance in the course of recovery from the Great East Japan Earthquake in 2011. Mr. Schlaefer and his diplomatic colleagues work strenuously to cope with issues relating to the defense of both Japan and the United States from various contingencies, including natural disasters.

 The lecture was our third opportunity this year to practice simultaneous interpretation. Since Mr. Schlaefer's specialty - national security and defense 0 is a field in which most Japanese citizens lack knowledge, the lecture was not so easy for student interpreters to render simultaneously. What we learned, I believe, was that background information is as important as language skills when it comes to interpreting speeches given by experts in any given field. While such experts have in-depth knowledge, interpreters usually do not. However, in order to convey the message on behalf of the expert, interpreters must have, or at least strive to have the expertise of the speaker.

 Mr. Schlaefer outlined to us his views on U.S-Japan security issues and the alliance in a way ordinary Japanese students can understand. Since I used to work in public office in Japan, I really understand from firsthand experience how difficult it is to ask people with heavy responsibility to share their candid views in their own words, in a manner accessible to non-specialists. He also mentioned the importance of diplomats with high-level language skills and of able interpreters. Having experience of living in various parts of the world and also studying - a U.S. policy -their languages, including Japanese, Mr. Schlaefer stressed during the meeting with the student interpreters prior to the lecture that being able to speak a foreign language and interpret on important occasions such as diplomacy and business is a completely different skill. I completely agree with his view that details of speeches can only be conveyed by the people who have had special training and experience. Having leading diplomats with a keen sense of the importance of knowledge of foreign languages as well as frankness and generosity to come all the way to talk to young people of a foreign country might be one of the sources of the strength of America.


2013年10月29日
国際コミュニケーション・通訳コース 修士2年
佐藤圭

就職ガイダンス 2013

 2013年10月4日(金)に学生主催の就職ガイダンスが催され、国際コミュニケーション・通訳コースに在籍する修士2年生が後輩に向けて、就職活動報告とアドバイスを行いました。発表者はカラフルで分かりやすいパワーポイントをそれぞれ用意し、就職活動の開始時期、webテストの対策、面接でよく聞かれる質問、留学との兼ね合い、公務員と民間を並行して就職活動する場合など、自分の経験に基づいて具体的に説明しました。「最初から業界を絞りすぎた」という声もあれば、「業界がなかなか定まらず色々な会社を受けた」という声もありましたが、発表者が共通して強調していたのは、「webテストの対策は早めに始めること」「OB・OG訪問をすること」「大学のキャリアセンターをしっかり活用すること」「エントリーシートを誰かに見てもらうこと」でした。また、就職活動中はストレスがたまるので、友達と話す時間を作り、趣味にも時間を割いて就職活動一色にしてしまわないことも大切だ、という助言もありました。

 この就職ガイダンスは通訳コースの伝統行事であり、昨年の同じ時期には私たちも先輩方の発表を聞きアドバイスを頂きました。通訳コースというコースの性格上、通訳・翻訳スキルのある学生を求めている企業の情報を共有しておくことは非常に大切です。実際に、通訳コースの先輩がすでに活躍している企業に後輩が続いて就職する例もあり、今後さらに通訳コースと通訳・翻訳のスキルを求める企業のパイプが太くなるとよいと思います。一方で、通訳コースの学生の就職先は通訳・翻訳に携わる職だけに限られておらず、メーカーや物流関係の会社での総合職など、大学院で培った語学力とコミュニケーションスキルを生かしてグローバルに活躍するポジションにも多く就いています。私たちも、真の国際人として活躍していくことができる力を在学中にしっかりと身につけて先輩方に続きたいと思います。


2013年10月6日
国際コミュニケーション・通訳コース 修士2年
戸田裕美子

通訳ワークショップを終えて

 夏休みも終了目前に迫った9月23日、学部3年から大学院2年生までのコース生が集い、ワークショップが開催されました。今回はそのレポートをしたいと思います。

 
【ワークショップとは】

 本学通訳コース所属の学生及び先生方と共に行う、通訳の勉強会です。普段は学年ごとに授業や勉強会を行うことが多かったのですが、今回は学部生、院生問わず学年横断的に共に練習をしました。また学外からも、お隣にある警察大学校の方々が見学にいらっしゃいました。

 それでは詳しい活動内容についてお伝えします。

 
【活動内容】

 その1:ハートレー先生による逐次通訳の実演および解説

 本コース特任講師であるトニー・ハートレー先生に仏英の逐次通訳のパフォーマンスを行っていただきました。フランス語は学部生時代にフランス語を専攻された鶴田先生が担当。テーマは「2020年 東京オリンピック」でした。ハートレー先生のパフォーマンスを見て、頭出しの早さと一定のテンポで訳出される安定感はさすがプロのなせる技だと感じました。

 パフォーマンスの後はハートレー先生から、取ったノートをもとに解説していただきました。個人的にはメモの分量自体が非常に少なかったのが印象的でした。ノートテイキングもさることながら、リテンションや内容の理解の重要性も再確認させられました。

 その2:鶴田先生によるサイトトランスレーションの授業

 ハートレー先生の実演の後は、鶴田先生によるサイトトランスレーションの授業が行われました。英日サイトラの教材はオバマ大統領の一般教書演説という難敵でした。日英サイトラはオリンピック誘致での安倍首相のスピーチを取り上げました。

 当てられた学生が全員の前でサイトラを行っていく形式で授業は進められていき、普段はサイトラをしているところをあまり見ることのない後輩達がパフォーマンスをしている様子が新鮮に感じられました。サイトトランスレーションの重要性も再認識。

 その3:コース生による逐次通訳コンテスト

 最後はコース生で通訳の腕を競い合いました。形式はチーム戦で、鶴田先生とハートレー先生の対談を通訳しました。対談のテーマは「夏休みの過ごし方」。1チーム3-4人で、通訳の担当の割り振りをチームごとに決めて行いました。通訳の分担や訳出の仕方も様々で非常に興味深かったです。1分を越える長時間の逐次通訳が行われる場面もありましたが、みな果敢に挑戦し通訳を成功させていました。個人的にはハートレー先生のヨーロッパで休暇を過ごされたお話を聞いて、ヨーロッパに旅行に行ってみたくなりました。

 最後に、審査を各チームが他のチームを採点する形式で行いました。さらに警察大学校の皆様も審査に参加いただきました。

 
【ワークショップを終えて】

 今回ワークショップを主催した立場として、目的は「通訳訓練の機会を増やすこと」もありましたが、なによりも「コース生同士の交流を深めること」を重視しました。学年に関係なく、共に学び合うことでこの目的を達成できたのではないかと思います。

 最後に、事前準備から当日まで、お忙しい中ご協力いいただいいた鶴田知佳子先生、トニー・ハートレー先生に感謝申し上げます。


2013年10月3日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化6期生
嶺村俊輔

EUセミナー特別講演

EUセミナー特別講演が八王子セミナーハウスにおいて、9月22日に開催されました。逐次通訳を実際に見学できる機会であったため、通訳コースの学生にもよびかけましたが、出席した学生のうち、お二人から感想が寄せられました。

以下、お二人の意見をお伝えします。

 アルブレヒト・ロタハー氏(駐日欧州連合代表部政治経済部公使参事官)は、EU成立の歴史からはじまり、EUを支える機関の紹介、近年EUが抱えるユーロ危機問題とそれを防ぐためにEUが行っている銀行同盟の創設や財政政策といった対策について、わかりやすく解説してくださった。また、終始ユーモアを交えながら(例えば「ロシアがEUに加盟する可能性はあると思うか」という学生の質問に対して、ロシアの国政の特徴を「二重人格」という言葉を使い説明されるなど)、話をされた。EUについて詳しく知らない一聴衆としては非常にわかりやすいお話であったが、通訳者としてこれを聞き、訳さなければならなかったのだとしたら状況は違っただろう。

 通訳のメモ取りをしてみると、話の内容を追うのに手一杯になってしまったり、メモに書かれた情報の順序がこんがらかって訳出できなかったり、まだまだ修行の身であるなと感じるばかりであった。そのようなときに、公使の英語のあとに入る鶴田先生の逐次通訳を聞くと、非常にわかりやすい日本語で、すっと理解することができた。公使が話されたことが、同じ順序で、同じ内容で、英語から日本語へ一対一に通訳されていた。それは、「公使の話(英語)」と「通訳者による通訳」という関係ではなく、「公使の話(英語)」と「公使の話(日本語)」という関係であった。私は感動した。

 鶴田先生の行った作業をみると、確かに、通訳者は発話者の言葉を訳しつつも自分の存在は消し、いわば「黒子(くろこ)」のような役割を担っているように思えた。しかし、先生が通訳をされているときの様子は普段拝見する以上に生き生きとされていた。通訳者は、何も知らない聴衆からすると「黒子」ではあるけれども、通訳者の状況を知っている者も、通訳者当人も、「黒子」という意識を持つことは決してない。通訳者とは、自分の能力をフルに使うことのできる、非常に能動的で緊張感あふれる魅力的な作業なのかもしれないと思った。

 EUについて知ることのできる良い機会、また通訳者の現場での仕事を知るとても良い機会となりました。参加できてよかったです。お招きありがとうございました。


2013年9月22日
国際コミュニケーション・通訳コース 特化8期生
鈴木理紗子


 鶴田先生が逐次通訳をなさるということと、EUというテーマに惹かれて、今回、本学の渡邊先生が企画委員長を務めていらっしゃるEUセミナーの特別講演に参加させていただいた。

 28ヶ国が加盟し24ヶ国語を公用語とするEUの各機関が、どのような役割を果たしているか。今後の新規加盟国審査の展望は、どのようなものか。現在の経済危機に関してどのように考えているか。フランス語を学習しヨーロッパに関心を持つ身として、ロタハー氏のお話はどれもとても興味深いものであった。大変充実した内容に加え、ロタハー氏の巧みな話術も素晴らしかった。現在本国際コミュニケーション・通訳コースにおいてパブリック・スピーキングやディベートなどを学んでいる分、余計に感動したのだと思う。EUの仕組みをアメリカ議会になぞらえるなど、大変わかり易い説明をしてくださり、また、EUと加盟希望国との関係を「お見合い」と表現するなど、数々の絶妙なジョークで観客の笑いを誘っていた。さらには、オーストリアがEUに加盟する際の国民投票の成功のために奔走したことなど、多くのご自身の経験など大変貴重なお話もしてくださった。

 このようにロタハー氏のお話自体が素晴らしいものであったが、鶴田先生の通訳に深く感動したのは言うまでもない。私は今年度から通訳関連の勉強を本コースで始めたが、生の逐次通訳を聞くのは今回が初めてであった。偶然講演者、通訳者ともによく見える最前列の席であったため、鶴田先生がメモを取る姿はもちろん、通訳を行う一部始終を見学させていただいた。距離が近かったため、冒頭のあいさつや質問などのウィスパリング通訳も拝聴することができた。一部始終を見ていて、一番印象に残ったのは鶴田先生が生き生きと通訳されている姿だった。講演中私も一応メモ取りを試みたものの、冒頭30分で消耗し断念したのだが、質疑応答を含めた2時間もの間、スピーカーの調子に合わせたテンポのよい通訳は一度も途切れることがなかった。

 間近で鶴田先生が通訳される姿を拝見し、学ばせていただいたことは多かった。中でも現場での「情報整理」というプロセスを視覚的に理解できたことが一番大きかった。先日の通訳特化コースのワークショップで「元の発言を聞いてわかりづらい部分がそのまま残っている通訳では意味がない」と鶴田先生にお叱りいただいたばかりであるが、ロタハー氏の発言中、時には顔をしかめたり、ほほえんだりしながらメモを取っている先生の姿が印象的であった。これこそまさに、まず自分で理解し、情報整理したうえでメモを取る、というプロセスに違いないと思った。実際に、英語で話がわかりづらく感じた部分も、通訳された状態ではすんなりと頭に入る、ということが幾度もあり、名通訳とはこのようなものか、と感動した。

 今回、講演会としても生の通訳の現場としても、どちらをとっても大変価値あるものを一度に味わうという大変贅沢な体験をさせていただいた。最後になりましたが、渡邊先生をはじめとするEUセミナー関係者の方々、そして鶴田先生には厚くお礼申し上げます。


2013年9月22日
国際コミュニケーション・通訳コース 特化8期生
鵜澤ひかる

香港杯スピーチコンテストに関する
プレゼンテーション

 7月26日金曜日、本学204教室において、香港特別行政区政府駐東京経済貿易代表部の何慧嫻さまと香港政府観光局の深野香さま、読売新聞の石井靖子さまをお招きし、香港杯全日本大学生英語スピーチコンテストおよび香港について、プレゼンテーションを行っていただきました。

 香港杯では、スピーチ原稿やスピーチ音声を通して書類審査が行われ、15人の学生が12月に行われる決勝に参加することになっています。スピーチのテーマは、香港に関するものが4つ用意されており、そこから一つ選んでスピーチを作成します。昨年は東京外大から4名ほどしか応募がなかったということで、今年は是非多くの方に応募していただきたいということでした。入賞者には香港科技大学において10日間の短期留学が与えられるということで、スピーチの技術だけでなく、香港について更に学ぶとても良い機会になるのではと思います。

 また、プレゼンテーションのなかでは香港の観光についても触れられ、国際交流のハブとしての香港が強く印象に残りました。「香港といえば夜景」といえるほど、スカイラインの美しい大都市の景観が思い浮かびがちですが、一歩郊外に出れば豊かな自然を満喫することもできるということです。日本からも非常に近く、様々な側面から楽しむことのできる香港は、これから更に観光の目的地として存在感を増していくことと思います。

 香港について学ぶため、スピーチを磨くため、通訳コースのみに限らず東京外大の学生には是非コンテストへの積極的な参加を考えてほしいと思います。

 最後に大変お忙しい中、お時間を割いて貴重なご講演を行っていただいた何さまと深野さま、石井さまに心から御礼申し上げます。


2013年7月26日
国際コミュニケーション・通訳コース 修士2年
出田静

コース交流会 2013


 7月27日(土)、本学のオープンキャンパス開催に合わせ、国際コミュニケーション・通訳専修コースの交流会が開かれました。

 このコースでは年に一回、卒業生も交えての親睦の場を設けていますが、今年も多くの方にお集まりいただくことができました。この日お仕事がおありだったにも関わらず、急遽駆けつけてくださった先輩もいらっしゃり、幹事としては嬉しい限りです。

 卒業生は、私たちの大先輩である特化1期生の方々から、最近ご卒業されたばかりの方々まで、多彩な顔ぶれでした。お仕事のお話、また社会人として充実した日々を送っていらっしゃるご様子は、私たちが学生生活の中で何を学び、どのように過ごしていくかをあらためて考える良い機会になったと思います。

 他にも、勉強の仕方についてアドバイスをいただいたり、留学体験談を語っていただいたりと、在校生にとって参考になるお話をたくさん伺うことができました。

 また、在校生どうしの学年を超えた交流という点でも収穫の多い会であったと感じています。私自身、これまで接点の少なかった特化8期生の皆さんと、今回ゆっくりお話しすることができて嬉しく思いました。

 終了予定時刻を過ぎた後も、多くの方がそのまま会場にいらっしゃいました。お互いに思い出話も尽きず、1時間半では少し足りないくらいだったかもしれません。今回の交流会が、ご参加いただいた皆様にとって心に残る楽しい会となりましたら幸いです。また、ここで得ることのできたつながりを今後も大切にしていけたらと思います。

 皆様、暑い中お越しいただきありがとうございました。また、開催にあたり様々な面でご協力くださいました先生方、在校生の皆さんにお礼申し上げます。


2013年7月31日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
青柳詩史

同時通訳の世界:
カラーの魅力で上手に印象管理しませんか?

 7月12日金曜日、東京外国語大学にて同時通訳付き講演会が開催されました。コース生にとって本年度2回目の実習でしたが、今回は日本語から英語への通訳でした。FINEST代表のコ永美佳先生をゲストスピーカーにお招きし、「カラーの魅力で上手に印象管理しませんか?」というタイトルでご講演いただきました。

 コ永先生は全日本空輸株式会社で国内線・国際線の客室乗務員をお務めになり、営業本部に11年間勤務されていました。退職後、2009年にFINESTを立ち上げられ、年間1000名以上に接遇マナー、コミュニケーション、カラー研修などを行い、特にマナー指導において多くの実績をお持ちです。現在はマナー講師、カラーセラピスト、書道家としてもご活躍されています。

 講演会当日は、色の持つ心理効果や意味、そして色が日常でどのように使われているのかという大変興味深いお話をしてくださいました。「実は知らず知らずのうちに色に騙されている」という言葉が印象的でした。コ永先生によると、赤色は時間を長く感じさせる効果があるそうで、結婚式の披露宴会場の絨毯には赤が使われていることが多いそうです。充分楽しんだ、とお客様を満足させる効果があるのです。

 これ以外にもさまざまな色の効果について、例を交えながら教えてくださいました。当日は多くの方にご参加いただき、講演中には活発なディスカッションも見られました。そして講演会後のフィードバック・シートにも、「興味深かった」、「色を効果的に使ってみたい」という意見が数多く寄せられました。

 今回、運営に携わる中で、通訳者にとって最適な事前準備の提供が私にとって一番の課題でありました。少ない情報の中でも本番を想定した練習や準備ができたのは、コース生の協力があったからだと思います。積極的に勉強会を開いたり、通訳を行いやすい環境を考えたりしました。反省もありましたが、今後に生かしていき、さらに通訳技術も全体で上げていきたいと思います。

 最後になりましたが、お忙しい中お越しくださったコ永美佳先生に心から御礼申し上げます。


2013年7月22日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化6期生
細野絵利香

Working in the UK
―日本と海外のビジネス文化比較―

 6月28日金曜日、本学204教室において、英国で日本企業を対象にコンサルティング会社を経営される安高純一様をお招きし、Working in the UKというタイトルで英語の講演会を開催いたしました。安高様は、本校インドネシア語科ご卒業の先輩でもいらっしゃいます。

 安高様は英国に20年以上お住まいで、現在は欧州における日系企 業に対しての人事労務業務支援や、企業の幹部や社員に対する異文化マネジメント研修等をされています。今回は日本と海外のビジネス文化や、会社・仕事に対する姿勢を比較し、日本の会社で外国の方が働く、あるいは外国の会社で日本人が働く場合にどんな問題が生じるかということについてご自身の豊富なご経験からお話しいただきました。

 今回のご講演では特に、日本と海外における自分の会社に対しての意識の違いが印象に残りました。日本では傾向として仕事とプライベートが密接に結びついており、そのために「うちの会社」という表現が頻繁に使われるわけで、「うちの会社」と ‘the company I work for’との間にはそういった意識の差が反映されているということでした。日本では会社を自分の家族のように考えるため、会社に対する愛着がわき、「何とか会社のためになることをしたい」という気持ちが生まれ、結果として業績が伸びるという良い点があると思います。しかしそこには、ビジネスとプライベートが混同され、非効率性が生じる危険性が隣り合わせに存在しているということも常に意識しておく必要があります。

 今回のご講演では特に、日本と海外における自分の会社に対しての意識の違いが印象に残りました。日本では傾向として仕事とプライベートが密接に結びついており、そのために「うちの会社」という表現が頻繁に使われるわけで、「うちの会社」と ‘the company I work for’との間にはそういった意識の差が反映されているということでした。日本では会社を自分の家族のように考えるため、会社に対する愛着がわき、「何とか会社のためになることをしたい」という気持ちが生まれ、結果として業績が伸びるという良い点があると思います。しかしそこには、ビジネスとプライベートが混同され、非効率性が生じる危険性が隣り合わせに存在しているということも常に意識しておく必要があります。

 ビジネス・異文化交流におけるコミュニケーションの大切さ、日本文化と海外の文化の違いを知っておくことの必要性を改めて意識させられたお話でした。

 ご講演後は本学の特別食堂にて学生との懇親会を開催し、講演会後のQ&Aでは時間の都合上聞けなかった質問に答えてくださいました。海外で活躍される先輩のお話を聞く有意義な機会となり、学生一同本当に多くの学びがあったと思います。

 最後に大変お忙しい中、お時間を割いて私たち後輩のためにたいへん貴重なご講演を行っていただいた安高純一様に心から御礼申し上げます。


2013年7月9日
国際コミュニケーション・通訳コース 修士2年
出田静

同時通訳の世界:Community Interpretation
in the Refugee Context


 2013年6月21日金曜日、東京外国語大学にて、今年度最初の同時通訳付き講演会が開催されました。日本難民支援協会(JAR)のブライアン・バーバー先生をお迎えし、“Community Interpretation in the Refugee Context”(難民支援の通訳〜コミュニティ通訳の現場から〜)というタイトルでご講演いただきました。本コースの学生8名が日本語への同時通訳を行いました。

 バーバー先生はニューヨーク州の弁護士でいらっしゃいます。これまでに国連難民高等弁務官事務所のニューヨーク支部で、学校、NGO、国際連合機構と共同で教育関連のプロジェクトを推進されました。また、香港難民アドバイス・センター(HKRAC)のExecutive Directorを務め、現在は難民支援協会の渉外部長でいらっしゃいます。

 講演会前日の6月20日は世界難民の日であり、「難民」とは何か、「コミュニティ通訳とは何か」を改めて考える貴重な機会となりました。先生からは、条約の定義が難民を取り巻く現状からどれほど離れているかを分かりやすく説明して頂きました。難民法は国際法の中でも特に複雑な分野です。難民法の適用のもと、トラウマを抱えた難民申請者の通訳を行うことは、増々難しい業務であることが分かりました。たとえ申請者がどこの国の出身であっても、とにかく目の前で苦しんでいる人を助ける、というバーバー先生の使命感に心を突き動かされました。

 今回の実習は、普段とは違い、学生代表としてプロジェクトマネジメントの一面を体験したという点で大きな学びだったと思います。運営面での反省も多々ありますが、各自が率先して素材を共有し合い、チームワークをとれた点が良かったです。今回得られた経験を今後の実習に活用していきたいと思います。

 最後に、大変お忙しい中お越しいただいたブライアン・バーバー先生に心から御礼申し上げます。


2013年6月29日
国際コミュニケーション・通訳コース 修士2年
北川有紗

Meikai Interpreting Contest


 On the 26th of February 2013, the 3rd Meikai Interpreting Contest was held at Meikai University in Chiba prefecture

 Representing the Tokka 7 course, we -- Lin Ma and Moegi Yoshioka -- participated as a team. We came in 3rd place. (Sofia University was the 1st and Osaka University the 2nd .)

 Through preparing for the contest, we improved our interpreting skills and were able to do deliver our best performance on the day.

 But, we could not have done all this without the support of professors and our classmates from the Tokka course. Every Thursday afternoon, everyone from Tokka 7 and Prof Hartley gathered in his room and rehearsed for the contest. We are proud to think that we learned not only interpreting skills, but also the importance of working and cooperating as a team.

 The day of the contest came very fast. The two of us decided to take the train together to Meikai University so that we could practise a bit more in the morning. We felt our spirits rise as we climbed the stairs to the meeting place one step at a time There were 8 teams, and we drew lots to decide our turn to perform. We were the last pair to perform in the first round, and the second in the final round.

 The first round was based on a textbook that we had been provided with a few months in advance -- English for the Global Age with CNN -- covering 12 topics, such as incidents, education and environmental issues. Since we were the last pair to perform, it actually helped us relax a little bit while watching our fellow competitors interpreting. The second round consisted of previously unseen news items, and what fell to us was reports on iPS cells and Abenomics. Although we were in competition with two other teams, we were not nervous thanks to the warm support from Prof Tsuruta, Prof Hartley and our classmate Hiromu Ito who came all the way to cheer us up.

 We learned a lot during the contest through preparing, watching the other competitors, in performing ourselves, and from the feedback that we received after the competition. In preparing we aimed for a professional approach and had accumulated a fair amount of knowledge. In the contest we could see variety in each team, especially in the way the two interpreters cooperated with each other. And we realised how interpreters look when they get up onto the stage―that even minute behavior catches the audience's attention, such as the two interpreters smiling at each other when they got stuck with their performance, or looking down and staring at their notes all the time. We decided to be attentive to our attitude so that we could give the audience a good impression. In performing ourselves we learned to deal with our stress and look confident. With the feedback we realized there is a still long way to go, things to improve and work to be done.

 But we believe the most important thing that we learned is to believe in ourselves and try our best, and to believe in people that support us. We didn't get what we wanted in this contest, we couldn't be the winners. However, as our professors said in encouragement, if we kept doing our best, people around us would see it and eventually our efforts would pay off. We have just started out. On the long road ahead, there's going to be much to learn and overcome, but with the support of our professors and colleagues, we shall always be aiming higher.

 Lastly, we would like to extend our gratitude again to Profs Tsuruta and Hartley and to Hiromu Ito for having believed in us and supported us throughout the contest. And also our appreciation to Maria Mihai and Shunsuke Minemura for having spared their time to practise with us, and to all the professors on the Tokka course for having kindly encouraged us before and after the competition. We will never forget the warm words you all have given us. Thank you.


2013年2月14日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化7期生
Moegi Yoshioka and Lin Ma

The TUFS Interpreting Course Graduation Lecture:“Asset Management with a Spirit of Contentment”


 On January 25th, 2013, the TUFS Interpreting course graduation lecture was delivered by guest speaker Mr. Kazuhisa Okamoto, President and CEO of I-O Wealth Advisors, Inc. Mr. Okamoto is an inspiring person who for many years has been a leader in the finance industry in both the US and Japan. He founded his company in 2005 because he felt that Japan was missing something: education on the basics of investing. Through giving lectures and seminars, Mr. Okamoto works to disseminate knowledge of investment to students and private investors, and to help address misconceptions toward investing that are common in Japan. He has also published many books that look at investment from a uniquely Japanese or Asian perspective, incorporating concepts from Daoist philosophy and Vedic meditation while remaining easy to follow.

 The theme of his lecture at TUFS was “Asset Management with a Spirit of Contentment: How to incorporate Asian Philosophy into Investment”. Mr. Okamoto explained the basics of investment and why it is necessary. He also talked about the unique environmental and historical factors that shaped the Japanese culture and personality, and discussed ways of thinking about investment that are in harmony with Japanese virtues. Central to his talk was the concept of chisoku (知足), or “knowing contentment,” which derives from Daoist philosophy. To know contentment is to be satisfied that what you currently have is enough, and to not desire more. Applied to investment, this means not taking any unnecessary risk or making unnecessary transactions out of greed, but being satisfied with average returns over the long term. Knowing contentment not only helps us avoid unnecessary failures, but gives us a sense of satisfaction and allows us to be generous.

 As I listened to his talk, I was incredibly inspired by his life story and his message. While Mr. Okamoto's lectures may be written with a Japanese listener in mind, I believe that my home country, the US, could also benefit from such Japanese ideas as “knowing contentment,” as well as okagesama (appreciation for all things supporting us in the background) and mottainai (regret of waste). His speech taught me that true investment is something that benefits not only the investor but also society as a whole, and that successful investment with a spirit of generosity, not greed, is truly possible. I believe that many people in the audience were just as inspired by his ideas as I was.

 Through this experience, my classmates and I were able to reap the benefits of our growth over the past two years, as interpreters and as people. I was very happy to see my classmates work together and see the fruits of our dedicated preparation. Because it was our last time interpreting together as a team, it was a bittersweet experience, but I know my classmates will all go on to do great things using the knowledge and skills gained through interpreting.

 I would like to thank my classmates, to Professor Tsuruta for helping to arrange this lecture, and all the audience members who attended the lecture. Finally, I would like to give my warm thanks to Mr. Okamoto once again for kindly taking time out of his busy schedule to deliver such an inspiring talk.


2013年2月9日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
アレクサ・カウイング

 今回の講演会は、アレクサ・カウイングさんが岡本和久先生のご著書『老荘に学ぶリラックス投資術』を翻訳されていることがきっかけで実現したものです。翻訳作業と講演会の連絡業務を分けたほうがよいのではないかと判断したため、私が今回の講演会の窓口を務め、学生代表としての主たる業務を担当いたしました。

 岡本先生は私たち学生からの質問に快く答えてくださり、よりよい通訳パフォーマンスをするために資料も随時送ってくださいました。おかげさまで学生は準備に困ることがなかったと思います。直前のブリーフィングでもご講演の内容について詳しくお話しくださったことで、本番でどのようなお話をされるのかをよく理解した上で通訳に臨むことができました。

 今や、若い頃から自分の人生は自分で何とかしなければならないという時代になってきています。そのために投資や長期投資、資産運用などが必要となってきていますが、多くの人は「投資」を投機か短期投資だけであると捉え、「投資」は危ないもので、するべきではないという発想になっていると岡本先生はおっしゃっていました。今回の講演会までは私も「投資」という言葉から何か危険なイメージを漠然と抱いていましたが、講演会の準備をしていく中で「投資」という言葉に対する誤解が解けていきました。これから社会に飛び出していく学生として定年後のことも念頭に置きつつ、少しずつお金を「育てる」ようにしていきたいと思いました。

 今回の講演会を持ちまして、今年度の同時通訳実習は全て終了いたしました。通訳コースでの3年間は濃密な時間でしたが、振り返ってみますと全速力で駆け抜けてきた印象が強いです。3年間温かく、時には厳しくご指導いただいた鶴田知佳子先生、光藤京子先生、内藤稔先生、本年度よりご指導いただき日英通訳において貴重なアドバイスをくださったトニー・ハートレー先生に心よりお礼申し上げます。また、通訳コースのさまざまなクラスで熱心に指導してくださった新崎隆子先生、石黒弓美子先生、石川園子先生、河原清志先生、ジョン・マンキューソ先生、ポール・デル・ロザリオ先生、ティモシー・ライト先生にも深甚なる感謝を申し上げます。

 そして、当日の司会を引き受けてくださった出田静さんにも御礼申し上げます。常に切磋琢磨し、研鑽を積んできたクラスメイト、そして先輩、後輩の皆様に支えられ、この日を迎えることができました。

 最後に、大変お忙しい中、本学までお越しくださり、ご講演いただいた岡本和久先生に篤く御礼申し上げます。


2013年2月9日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
町田 智

同時通訳の世界:
「異文化の橋渡し役」としての
通訳者になるために


 12月21日金曜日、本学204教室において、「同時通訳の世界」の授業にフリーランス通訳者の中曽根俊先生をお招きし、「『異文化の橋渡し役』としての通訳者になるために」というタイトルで講演会を開催いたしました。

 中曽根先生は主にスポーツの分野において通訳・翻訳のお仕事をされており、かつては千葉ロッテマリーンズでボビー・バレンタイン監督の専属通訳を務めていらっしゃいました。ご自身の通訳者としての経験を踏まえて、通訳とはどういう行為なのか、「腕の立つ」通訳者になるためにはどのようなことに気をつけなければいけないかについて、お話しいただきました。

 中曽根先生によると、通訳とは単純にある言語の単語をもうひとつの言語に置き換えるだけではなく、スピーカー同士がお互いの文化的背景なども含めて理解し合えるような訳をする、まさに文化間の橋渡し的な役割をするということです。ご講演の中で、日本人はワカメや昆布、海苔などの海藻を区別してそれぞれ違う名前で呼び、そういったことが日々の生活の中ではあたり前になっているが、アメリカ人に「ワカメ」「海苔」と伝えたところで、その差は理解されないという例を挙げていらっしゃいました。海藻を食べる文化のないアメリカではすべて「seaweed」のひとことで表現するため、アメリカ人にそれぞれの海藻について理解してもらうためには、ひとつひとつの特徴、すなわち、どのように調理してどのような味がするのかなどを説明する必要があります。このように私たちの日々の生活に密着している文化は、客観的に外からどのように見えるのか、世界の他の文化とどのように違うのかなどを常に考えたり勉強したりしながら、その都度文化的理解を深めるために適切な訳を試みるという点で、通訳とはとてもきめ細やかな作業なのだと思いました。

 また、「言葉の乱れ」や流行語などが溢れる中で、正しい日本語を使えるようにしておくことがとても大切だとお話されていました。ついつい便利で使ってしまう流行り言葉や、本当は間違っているのに気付かずに使っている言葉は意外とたくさんあり、言語やコミュニケーションを学ぶ学生として、日頃から自分の用いている表現に気を遣わなければいけないと考えさせられました。また、日本語の表現は非常に豊富なので、これからは豊かな表現力を身につけ、美しい日本語を使っていけるようになりたいと思いました。

 通訳に限らず、失敗を恐れずさまざまなことに好奇心を持つこと、何事にも楽しんで取り組むことにより通訳が上達し、さらに楽しむことができることなど、励まされるお言葉をたくさんいただくことができました。実際に球団で通訳者をされていた際の経験談なども交えてお話しくださり、笑いあり涙ありのあっという間の90分でした。

 最後に大変お忙しい中、お時間を割いてすばらしいご講演を行っていただいた中曽根俊先生に心から御礼申し上げます。


2012年12月23日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
宇多田怜子

同時通訳の世界:
サンガレン・シンポジウム説明会


 11月19日本学204教室にて、2013年5月2日から3日にかけてスイスのサンガレン大学で開催されるサンガレン・シンポジウムについての説明会が行われました。学生主導の運営団体であるInternational Students’ Committee (ISC) よりAlina Heimgarnterさんをお招きし、シンポジウムの概要やエッセイコンテストへの応募方法などについてお話しいただきました。

 サンガレン・シンポジウムとは?

 1970年以来続いているスイス最古の国際シンポジウムで、サンガレン大学のISCに所属する学生約30名によって企画、運営されています。1969年に世界各地で行われた学生運動がきっかけとなり、当時、サンガレン大学の学生5名が「トップ・リーダーと世代を越えて建設的な議論が行える場」を提供すべくマネジメントシンポジウムを企画したことが始まりです。

 シンポジウムでは、世界のトップ・リーダー600名と各地から集まった優秀な学生200名が世代を越えて議論を交わします。学生200名のうち100名は世界からエッセイコンテストを通じて選ばれた人たちです。過去にはトップ・リーダーとして、コフィ・アナン国連事務総長、国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事、日本からは国際原子力機関(IAEA)の天野之弥事務局長、元防衛大臣の林芳正氏を迎えています。

 サンガレン・シンポジウムの主要な目的は、グロバール・リーダーである起業家やトップ経営者、政治家、そして学生が、自由に自分の意見を述べ議論する有益な場を提供することです。経済や科学、政治、社会など多岐に渡る問題を取り上げ、最終的には継続的な努力をグローバル世界に置ける企業や社会で促進していくことが目的です。

 今年のテーマは、Rewarding Courage

 このテーマは、周りに合わせて、目立たず、妥協してしまいがちな人々の姿勢に異議を唱え、周囲に流されずに責任ある考え、行動を取ることを提唱します。テーマは4つのクラスターに分かれています。  

・ Cluster A: “Putting Incentives right”
・ Cluster B: “Coping with Institutions”
・ Cluster C: “Against the current ? courageous people”
・ Cluster D: “Management of excellence”
 これら4つのクラスターがエッセイコンテストのテーマです。これらのテーマは、和を重んじる日本社会や文化を背景に持ち、これから社会をリードする私たち世代にとって、非常に興味深いという印象を受けました。

 応募方法 対象:30歳以下の大学院生(見込み含)

 エッセイコンテストの4つのクラスターから1つを選び、A4用紙4〜5枚分のエッセイを提出してください。応募締め切りは2013年2月1日(当日消印可)です。詳しくは、サンガレン・シンポジウムのHP (http://www.stgallen-symposium.org/Leaders-of-Tomorrow/Student-Essay-Competition/Application.aspx)(外部リンク)をご覧ください。

 審査を通過した学生はサンガレン大学に招待されます。全ての費用、例えば渡航費、宿泊費、食費などは全額先方負担です。是非多くの日本の学生に参加していただければとのことです。皆さん、ふるってご応募ください。

 最後に、今回大変お忙しいスケジュールの中お越し下さり、ご講演いただきましたAlina Heimgarnterさんに篤く御礼申し上げます。


2012年12月4日
国際コミュニケーション・通訳コース 修士2年
町田春菜

第6回学生通訳コンテスト
at 名古屋外国語大学


 去る12月1日、名古屋外国語大学にて第6回学生通訳コンテストが行われ、13の大学の代表者が日英・英日の逐次通訳の腕を競い合いました。本学からは僭越ながら私が出場させていただき、第1位を獲得することができました。

 今回のテーマは「日本と英国の歴史と文化についての比較」で、紀元前から現代に至るまで、地理風土や宗教、産業など多様な観点から両国の歴史と文化を比較するという内容でした。その中で、私は「英国の産業革命と日本の明治維新」というトピックを担当しました。産業革命にいち早く成功した英国は、植民地や豊かな天然資源のお陰で世界をリードする国へと成長を遂げ、その一方で日本は明治維新により近代化への道を歩み、その中で英国と同様、産業革命が大きな意味を持っていた、という内容でした。日英・英日の通訳者である以上、それらを母語とする国の歴史や文化を深く知る必要がありますが、今回は「比較」という形で互いの歴史や文化を深く理解することができ、大変良い機会だったと思います。

 コンテスト後には神田外語大学の柴原智幸先生による同時通訳デモンストレーションがあり、放送通訳で実際になされている通訳術を披露してくださいました。また、上田卓爾先生による明治期の通訳案内業についてのご講演もあり、外国人と日本人の交流が「通訳案内」という形を通して古くから行われているということに感銘を受けました。

 その後は審査員を務めて下さった先生方からのご講評がありました。新崎隆子先生の「失敗は成功につながるとよく言うが、それは自分のベストを尽くした時だけ」というお話や、関沢紘一先生の「粒々辛苦」、原不二子先生の「あたたかい、人の心を高揚させるような通訳」という言葉が心に残りました。他の代表者の皆さんのパフォーマンスから学ぶものも多く、ここで得た経験や出会いを大切にして今後さらに努力していきたいと強く感じました。

 最後に、お忙しい中練習に協力してくださり、多くのアドバイスや励ましをくださったハートレー先生、応援して下さった諸先生方、授業の予習が大変な中、練習に快く参加してくれた同期の仲間にも感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。


2012年12月3日
国際コミュニケーション・通訳コース 特化7期生
伊藤宏武

「国境なき医師団日本」
出版記念講演会


 11月14日に、光藤京子先生と、翻訳実務を履修している学生で、国境なき医師団日本による『人道的交渉の現場から 国境なき医師団の葛藤と選択』の出版記念講演会に出席して参りました。この書籍は、国境なき医師団(以下MSF)の日本事務局創設20周年を記念して上梓されるものです。私たち翻訳実務の履修生は、1学期の授業でその一部を翻訳するというプロジェクトに携わりました。(詳しくは6月23日付の学生コラムをご参照ください。)

 今回の講演会はMSFと早稲田大学国際教養学部の共催で、同大学の大隈記念講堂にて行われました。初めに組織の概要に関するビデオを観て、次にMSF財団人道問題研究所(CRASH)のミカエル・ノイマン氏が、MSFの「人道的介入」の在り方についてお話しくださいました。MSFは世界各地で医療の提供や衛生環境の整備などを行い、紛争や自然災害等の危機から人命を救うことを活動の柱としていますが、それと同時に「証言活動」を重視しているとのことです。MSFが設立された当時、証言活動は憲章には規定されていませんでしたが、1979年のカンボジア内戦を機に開始されました。実際に現場で起こっている悲惨な状況を世に伝え、人々の関心を集めて援助を募るのです。もしMSFの活動が妨害されるようなことがあればその事実も伝えていきます。これは、苦しんでいる人たちに代わって証言を行うことは医療活動の延長であり、人道主義の活動の一部であるという認識の上に成り立っているそうです。本来の医療活動とのバランスを考慮しつつ、状況を的確に読んで賢く発言することで、証言活動は必ず意味のあるものになるとノイマン氏は語っていらっしゃいました。

 1学期に翻訳作業を行った際には、非常に内容の複雑な文章にもいくつか直面しました。この講演会で詳しくお話しいただいたことで、特に理解が難しかった人道的医療の自立性について知識を深めることができたと感じています。クラスで訳したものを今あらためて読んでみたのですが、その当時よりもっと深いレベルで理解・納得できました。また今回、20周年という節目に本が出版され、MSFのあまり知られていない活動の側面を日本の方々に伝えるという、ひとつの貴重な機会に、私たちが翻訳という形で一部でも関わることができたということを嬉しく思いました。そういった意味で、MSFの関係者の方々に心よりお礼申し上げます。

 『人道的交渉の現場から 国境なき医師団の葛藤と選択』は、12月中旬に刊行される予定です。


2012年11月30日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年
青柳詩史

同時通訳の世界:
The Marine Environment and Us:
Our Roles in Japan's Diverse Seas


 2012年11月16日金曜日、東京外国語大学研究講義棟204教室にて、今年度4度目の同時通訳付き講演会が開催されました。ナレーター、翻訳者として活躍されているBonnie Waycott(ボニー・ウェイコット)さんをお迎えし、"The Marine Environment and Us: Our Roles in Japan's Diverse Seas(海洋環境と私たち:日本の豊かな海で何ができるのか)"をテーマにご講演いただきました。当日は本コースの学生5名が日本語への同時通訳を行いました。

 ウェイコットさんは幼少のころを日本で過ごされ、英国カーディフ大学を卒業ののち再度来日されました。現在はNHKでナレーターを務められているほか、文化庁で翻訳者としても活躍されています。その一方で、海洋環境にも関心を寄せられており、ダイバーとして日本の海を探索されています。

 ご講演では、主に日本の海洋環境とダイビングについてお話しくださいました。前半は漁業と持続可能性が中心的な話題となり、後半ではご自身のダイビング経験を交えながらのお話となりました。特に、美しい海中写真や、三陸ボランティアダイバーズでの活動などを交えたダイビング体験談は、来場者の皆様にも好評でさまざまな反響をいただきました。また、ご自身のダイバーとしてのボランティア活動に垣間見えた「自分にできることからより良くしていこうとする姿勢」は印象的であったと思います。

 今回の講演を準備するにあたり、ウェイコットさんは早い時期から資料を提供してくださるとともに、通訳者側のさまざまな質問にも快くご回答くださるなど、終始通訳者側に配慮してくださいました。講演内では、さまざまな漁法など普段あまり慣れ親しんではいない分野の話題もありましたが、今回はこれらを学ぶよい機会となったと感じています。

 最後に、大変お忙しい中本学までお越しくださり、ご講演いただいたボニー・ウェイコットさんに篤く御礼申し上げます。


2012年11月16日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
秋田大樹

藝大アーツ イン 東京丸の内


 10月31日(水)の午後、光藤京子先生と「翻訳実務」の授業を履修している学生数名で「藝大アーツ イン 東京丸の内」というイベントを訪れました。東京藝術大学が、10月30日(火)から11月4日(日)まで東京駅からほど近い丸ビルで「アートを発信する」というものです。私たちは「翻訳実務」の授業の中で、このイベントで配布されるパンフレットの、日本語から英語への翻訳に携わりました。

 パンフレットの翻訳は、まず背景知識を得るために6月に東京藝術大学を見学することから始まりました。次に、イベントのテーマである「岡倉天心とフェノロサ」についてグループごとに調査し、知識を深めました。実際に翻訳を始めてからも、疑問が生じる度に詳しく調べ、「よりよい訳」を求めて議論を重ねました。文化に深く根ざした内容や短いタイトルの英訳は想像以上に難しく、もとの日本語のニュアンスを保ちながらも、英語として自然に聞こえる訳になるようにと皆で頭を悩ませました。苦労した分、できあがったパンフレットを渡されたときは「あぁ、ついに!」と大変うれしい気持ちになりました。

 当日はそのパンフレットを手に会場に向かいました。道中は、翻訳の段階から何度も想像を膨らませていた会場の演出や対談・鼎談がそのとおりであろうかという多少の不安と、純粋に楽しみな気持ちが入り混じっていました。実際に会場に着くと、想像していたものが「なるほど、こういうことだったのか……」と納得することばかりでした。私たちは「岡倉天心とフェノロサ」と「岡倉天心に学ぶ―文化の回帰から世界の交流へ」というタイトルの対談・鼎談を聞き、その後、回廊のアート作品を見学しました。対談では、藝大の松田誠一郎先生と外大の今福龍太先生が、ビャクダン材でできた十一面観音像を中心に、アジアの文化の流れについて語られました。鼎談では、藝大の北郷悟先生、宮廻正明先生と外大の渡邊啓貴先生がユーモアを交えながら、これからはハイテク技術を駆使して本物とまったく変わらない複製品を作り、人が「さわれる文化財」を目指すのだと話されました。また、対談・鼎談の合間に演奏された中国古箏の音色も力強く素晴らしいものでした。

 日常では芸術に触れることがほとんどない中で、今回のイベントは、対談・鼎談、古箏の演奏、回廊に展示されたアート作品のどれをとっても新鮮で刺激的なものでした。また、翻訳に携わっていたからこそ味わえる楽しみもありました。司会を務められた藝大の瀧井敬子先生の言葉に苦労した訳語を思い出したり、対談・鼎談や古箏の演奏を聞きながら教室で必死に訳を考えていた光景が重なったり、アート作品を見ると折に触れて皆で考えた訳語が想起されたり―想像力を働かせながら訳を考えていた状況が現実となって目の前で進行していると思うと、かなり感慨深いものがありました。下調べの段階からイベントの当日まで、パンフレットの翻訳作業を通して学んだことは多々ありました。東京外国語大学と東京藝術大学の連携・交流の一環として、通訳コースの一授業の中でこのような機会を与えられたことに感謝いたします。また、今回学んだことを次の機会に生かしていきたいと思います。


2012年11月5日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年
戸田裕美子

グローバルコミュニケーションコース
設立記念シンポジウム


 10月12日(金)、アゴラ・グローバル プロメテウス・ホールにて、「グローバルコミュニケーションコース設立記念シンポジウム」が開催されました。シンポジウムでは、グローバルコミュニケーションコースの柱となっている、日本語教育学、英語教育学、国際コミュニケーション・通訳、多言語・多文化の各領域から4人の専門家をお迎えしてご講演いただきました。

 今回は通訳コースの学生9名が3名ずつ3チームに分かれ、その中から選抜チームが実際の同時通訳にあたり、他の2チームはデッドブースで同時通訳を行う形態で通訳を行いました。夏休み明け間もない時期での大規模なイベントであることなど、これまでの実習とは大きく異なる点が多く、夏休み中から先生方、クラスメートと連絡を取り合い、今の時点でできること、すべきことは何かを話し合いつつ準備を進めました。そして、学期明けにより具体的な情報や資料が入ってくるようになってからは、協力して集中的に準備を行い、当日にのぞみました。

 シンポジウムの構成は、亀山学長の開会の挨拶に始まり、日本語教育の分野からは、トロント大学名誉教授中島和子先生の基調講演(タイトル:「世界と日本のバイリンガル・多言語教育の実情」)、英語教育分野からは筑波大学教授の卯城祐司先生(タイトル:「プロフェッショナル:英語教育学の流儀」)、国際コミュニケーション・通訳の分野からはNHK国際研究室統括の小野智史先生(タイトル:「日本語は、簡単ですか?」)、多言語・多文化の領域からは、難民支援協会渉外部部長のブライアン・バーバー先生(タイトル:“Community Interpretation in Practice”)のご講演があり、最後に「人と人をつなぐ専門職」と題して、パネルディスカッションが行われました。

 いずれの講演も、「ことば」に携わっている私たちの関心に直結する非常に興味深い内容であったと思います。中でも、30年以上アナウンサーとして活躍されてきた小野先生が、「プロとして日本語にこだわることの重要性はもちろん、背景知識となる文化、倫理、価値観、宗教観などの幅広い教養を身につけることが重要で、通訳者は、自分がこれまで培ってきたものすべてが通訳に出てしまう」とおっしゃっていたのが非常に印象的で、まさに身の引き締まる思いがしました。

 今回は、通訳チーム全体の代表と、選抜チームでの通訳の両方をつとめさせていただきました。通訳の事前準備においては、リサーチ、翻訳・編集・確認などの各作業において、通訳チーム全員が、できること、得意なことを活かして前向きに取り組み、役割分担して協力したことで、1人で取り組むよりはるかに効率よく、精度の高い仕事ができたと思います。チームワークの意義を改めて考える機会にもなりました。学生生活も残り少なくなってきましたが、今ある恵まれた環境を最大限活かして、授業や実習の一つひとつに丁寧に取り組んでいきたいと思います。

国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
通訳チーム代表 西畑香里

 今回のシンポジウムでは、国際コミュニケーション・通訳、日本語教育学、英語教育学専攻の修士1年生と特化生が会場設営と運営を行いました。

 パネリストの先生方や来場されたお客様への対応、スクリーンや照明といった技術面の管理など、全員がそれぞれの担当を持って仕事をしました。私たちは普段、こうしたシンポジウムなどに足を運ぶことはあっても、「実際にどのようにして行われるのか」という舞台裏を知る機会は多くありません。今回、運営の仕方を学び、自分たちの手でひとつのイベントを作り上げたのは本当に貴重な経験になったと思います。

 メンバーからは、「少ない人数だったが協力して頑張った」「初めてのことに戸惑う場面もあったが、全体的には臨機応変に対応できた」という声が多かったです。

 短い期間での準備で、至らない点もありましたが、当日は大きなアクシデントもなく無事に終えることができました。ご協力くださった全ての方々に心より御礼申し上げます。

国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年
運営チーム代表 青柳詩史

通訳コース 学生主催就職ガイダンス


 2012年10月5日(金)に国際コミュニケーション・通訳コースに所属する学生向けの就職ガイダンスが行われました。当日は来年3月卒業予定にある特化5期生・M2の学生より、各自の就職活動に関する報告、および同コース所属の後輩に向けたアドバイスなどがなされました。

 日本経済団体連合会によると、早期の選考を自粛する現行ルールを維持するとの観点から、今年度も企業の採用・広報活動は12月1日から開始されることとなっています。そのため、就職活動がスタートする前にこのガイダンスを開いた方がよいのではないかとの特化5期生・M2の学生の意向により、今年度は早めに開催する運びとなりました。今回は主として特化6期生・M1が対象となっていたものの、就職活動がまだ先のことである特化7期生も集ったことからも、「就職難」が叫ばれる昨今、後輩の皆さんが就職に対して抱く関心の高さを伺え知ることができました。

 他大学には100社以上もエントリーする学生が多い中、本コースの学生はある程度、的を絞って就職活動をしているところが特徴的だと感じました。これは、自己分析をしっかりと行い、自分が将来やりたいことをよく理解していることに加え、忙しい就職活動の中でも学業を疎かにせず、双方を両立させている本コースの学生ならではの特性だと思います。特に最終学年においては、修士論文・修士修了研究と同時通訳の実習に並行して取り組むことにより、時間的な余裕がなくなってしまいがちです。そのような厳しい学習環境の下、学生としての本分をしっかりと自覚し、いかに就職活動との両立を図ることができるかが、肝要なポイントとなってくるでしょう。

 グローバルに仕事をするためには英語力はもちろん、海外の人材と対等に話ができるだけのコミュニケーションスキルが求められるというお話が特に印象的でした。日本人は集団でいることに安心しがちですが、そうではなく、「個人」として勝負できる人材になることが求められているのだと気づきました。こうしたメッセージは、私たち学生にとっても非常に良い刺激となりました。これから社会へ出るにあたって必要な心構えを教えていただき、身の引き締まる思いです。

 私個人的に一番印象に残っているのは、同級生による「就職活動にも通訳コースにおける授業が非常に参考になった」とのコメントです。本コースでは、通訳スキルを磨くことのみならず、世界におけるさまざまな分野の時事問題も取り上げられる機会も多々あります。そのため、常に世界に向けてアンテナを張っていなければなりません。これは今、日本社会に求められている、いわゆる「グローバル人材」には欠かせない意識だと思います。

 本コースは専門性を磨き、それを十分に活かすことのできる実践的な知識とスキルを有する高度職業人の養成を目指しています。後輩の皆さんには、本コースで学んだことに自信を持ち、納得のゆく就職活動を行い、これまでの先輩方に続き、ぜひ高度職業人として社会で広く活躍してほしいと願っています。

 最後に、お忙しい中お越しいただいた鶴田知佳子先生、トニー・ハートレー先生、光藤京子先生、内藤稔先生にも感謝申し上げます。


2012年10月8日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
加藤実佳

EU公使マエヴ・コリンズ氏講演会


 今回は、渡邊啓貴先生のご依頼により、第一回EUセミナーとして『岐路に立つヨーロッパーEUのガバナンス』の特別講演として行われたEU公使講演会において、逐次通訳を担当させていただく機会がありました。加えて、国際コミュニケーション・通訳コースの学生が講演会を見学させていただきました。参加した4名の学生の感想を以下に掲載します:

 本日は貴重な勉強の機会をいただきまして、ありがとうございました。
 講演の場で鶴田先生の通訳を拝聴するのは初めてで、きれいに整理された分かりやすい日本語訳に聞き入ってしまいました。
 また、今回鶴田先生の通訳を聞かせていただいたことで、普段の自分の通訳の改善すべき点を振り返ったり、英語力や通訳の訓練を行うとともに、より一般常識や専門知識を身につけていきたいとあらためて感じたり、いろいろなことを考えるよい機会となりました。講演の内容もとても興味深かったです。
 

青柳詩史

 講演会では、鶴田先生の逐次通訳をお聞きすることができ、大変貴重な機会となりました。特に、先生がオーディエンスに伝わりやすいよう情報の順番を工夫して訳されていたところが勉強になりました。
 また、逐次通訳はその場の雰囲気にもかなり影響すると先生がおっしゃっていたように、公使とオーディエンスのやりとりにも先生が柔軟に対応されていたのが素晴らしいと感じました。
 公使の英語を聞いた瞬間に会場に笑いが起きるなど、聞き手の多くが英語を理解しているように感じられる場面もありました。笑いが起きた後に逐次通訳するのも大変に苦労されるだろうと感じましたが、先生が間髪入れずに通訳を始め、スムーズな流れを終始保っていらっしゃったのが印象的でした。
 先生の通訳を拝聴すると同時に、逐次通訳の実際の様子を知る大変貴重な機会でした。お誘いいただき感謝しております。今後もこのような機会がありましたら、ぜひ参加したいです。
 

高山千晶

 逐次通訳を聞くのは久しぶりでしたが、私もメモを取りながら臨みました。今回はEU公使の講演会ということで、公使のお話の中にはEUに関する固有名詞、機関名、政策名、地名、人名などが数多く使われていました。このような固有名詞等を正確に訳出することは通訳者にとって当然のことではありますが、固有名詞を正確に訳出することにより、通訳を聞いているオーディエンスにとっては、通訳された内容が正確であると信頼できる理由のひとつになるとも思いました。同様にヨーロッパの歴史的背景などについても把握しておくことで、スピーチの内容をより正しく理解し、オーディエンスに正確に伝えることが可能になると思いました。これまでも通訳を学び準備の重要さを痛感してきましたが、今回鶴田先生の通訳を聞き、しっかりと準備することは、オーディエンスに与える印象にも大きく影響するのだと改めて思いました。
 鶴田先生の通訳では、長い英語表現を日本語一言で言い換えたり、専門的なカタカナ用語に説明を加えたり、オーディエンスに優しい配慮がなされていました。内容を正しく伝えるということは、聞く人が理解しやすいように伝えるということです。今回学んだことを参考にして、私もこれからの通訳に活かしていきたいと思います。
 また、スピーカーのEU公使と通訳者の鶴田先生の間では、互いにコミュニケーションを取りながら、スピーチの一区切りが長すぎないか、どのタイミングで通訳者にバトンタッチしたらよいかなどを確認していらっしゃいました。昨年逐次通訳のクラスで演習を行った際には切り替えるタイミングをほとんどスピーカーに任せていましたが、スピーカーと通訳者と二人で講演会を作り上げていくという意識を持つことが重要であることを再確認しました。
 最後に、講演会の内容についてですが、前回学内で開催されたEU大使の講演会と比較して、公使がよりオーディエンスと近い距離でお話しされており、日本との関係や直近のユーロ危機などにも触れてくださったので、非常に興味深く伺うことができました。参加者との質疑応答を通し、EUで働く方が個人として実際にどのような意見をお持ちなのかを知る良い機会でもありました。
 

宇多田怜子

 9月29日に八王子セミナーハウスで行われた講演会は非常に勉強になりました。英語を理解できる方が多く、その分野の専門家たちの集まる中での通訳はプレッシャーがさぞかし大きいだろうと思いました。それにも関わらず、先生の間髪入れず通訳に移る姿には驚かされました。授業で、先生は時間に限りのある講演の流れを断ち切らないためにすぐに訳出することを心がけていたとおっしゃっていたので、通訳者には高度な通訳技術に加えて、スピーチや講演全体にわたる気遣いが求められるのだと分かりました。通訳は言語処理能力だけではなく、多角的な視点を持ちながらさまざまな配慮が必要な仕事だと感じました。
 講演中、私も久しぶりにメモ取りをやってみました。しかし、話の区切りが長い上、通訳者のリテンション力も必要となるので、やはり逐次通訳は非常に負担が大きいと思いました。先生の頭の中はどうなっているのか・・・と思いながら先生の通訳を聞きつつ、自分のメモを見返していました。そんな私のメモ取りの集中力は45分くらいしか続かなかったので、90分の講演を一人で担当する通訳者のすごさを改めて感じる講演会でした。
 

加藤実佳


同時通訳の世界:
『「グローバル人材」について考える』考察


 2012年7月13日(金)、東京外国語大学講義棟204教室にて、今年度3度目の同時通訳講演会が開催されました。三菱商事株式会社にお勤めの赤松茂隆さんをお招きし、「グローバル人材」をテーマにご講演いただきました。本コースの学生8名が、英語への同時通訳を行いました。

 赤松さんは現在、三菱商事株式会社の財務開発部に所属されています。2009年には米国マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院に留学され、MBAを取得されました。日本のみならずヨーロッパでの金融関連プロジェクトにも参画され、まさにグローバルに活躍していらっしゃいます。

 ご講演では、近年盛んに叫ばれている「グローバル人材」について、日本企業の業種ごとの立ち位置や経営スタイル、人材採用、大学・大学院、学生の観点から多角的に考察されており、非常に示唆に富んだ内容でした。このテーマが今話題となっている背景の説明から始まり、ゆくゆくはどの企業もグローバルな競争に晒されるだろうと結論づけられていました。

 グローバルに仕事をするためには英語力はもちろん、海外の人材と対等に話ができるだけのコミュニケーションスキルが求められるというお話が特に印象的でした。日本人は集団でいることに安心しがちですが、そうではなく、「個人」として勝負できる人材になることが求められているのだと気づきました。こうしたメッセージは、私たち学生にとっても非常に良い刺激となりました。これから社会へ出るにあたって必要な心構えを教えていただき、身の引き締まる思いです。

 一方、講演の事前準備にあたっては、通訳者からの質問に快く答えて下さりとても助かりました。最後まで通訳者の様子を気遣っていただき、感謝しています。今回は企業の経営モデルなどの多少難しい内容もありましたが、リサーチを通して勉強できたのは非常に良い機会でした。

 また、今回は日本語での講演会だったため、英語ネイティブの方を対象にパワーポイントの英訳版を用意する試みも行いました。英訳作業を通じて通訳者も準備ができましたし、一部のオーディエンスの方にお配りする形ではありましたが、建設的なコメントをいただくことができました。今後もより良い形で講演会が実施できるよう、皆様からの声を生かして改善を加えていきたいと思います。

 最後に、お忙しい中本学までお越しいただき、ご講演いただいた赤松さんに心より御礼申し上げます。そして熱心にご指導くださった鶴田知佳子先生、トニー・ハートレー先生にも感謝申し上げます。ならびに、光藤京子先生、内藤稔先生が最後まであたたかく見守ってくださいましたことをはじめ、学内外からお越しいただいた皆様、有益なフィードバックをありがとうございました。


2012年7月13日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
高山千晶

コース交流会 2012


 2012年7月28日(土)オープンキャンパスに合わせて、830教室にて国際コミュニケーション・通訳専修コースの交流会を開催いたしました。鶴田先生、光藤先生、内藤先生、そしてお忙しい中お越しいただいた4名の卒業生の先輩方を交え、進路や授業について、また思い出話などに花を咲かせ楽しく時間を過ごすことができました。

 卒業生の方からは、コース設立時の授業の雰囲気や、修士研究について非常に有意義なお話しを伺いました。修士1年の学生も入学して4カ月ほどたち授業にも慣れてきたところで、先輩方にアドバイスをいただく機会を持つことができたようです。

 また昨年度に引き続き、私は大学院の進学説明会にも参加しました。社会人、大学生、留学生含め20人ほどの進学希望者と話をする中で、自分自身入学前から現在までの気持ちの変化や成長を振り返ることができた1日となりました。

 来春にはまた新しい学生が入学し、私たち修士2年生はいよいよ社会へ出て行きますが、今後もこのようにコース生の皆様や先生方と交流する場が持てれば幸いです。

 猛暑の中お越しいただいた皆様、ありがとうございました。


2012年7月29日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
宇多田怜子

同時通訳の世界:「翻訳の仕事」考察


 2012年6月29日(金)、東京外国語大学研究講義棟204教室においての講演会は、翻訳者の三輪朝(みわ・あした)様にお越しいただき、「翻訳の仕事」という題目で開催されました。

 今回は本学国際コミュニケーション・通訳専修コースの大学院生9名が日英同時通訳を担当しました。今回ご講演いただいた三輪様は、英国リース?大学大学院通訳翻訳研究科に留学し、総合翻訳修士課程を修了後、同大学院・通訳翻訳研究科で、逐次・同時会議通訳のディプロマを取得されました。その後、翻訳会社CLS で英日翻訳者、ターミノロジストなどを務められ、今年4月からはフリーランスの翻訳者としてご活躍されています。

 翻訳支援ツールを使った金融関連文書の翻訳やターミノロジー・リストの作成など翻訳に関わるさまざまな仕事を経験されているので、そのご経験からいろいろなお話が聞けると、学生一同とても楽しみにしておりました。

 また今回は初めての日英同時通訳で、多少の不安もありました。そのため、私自身もより良い通訳のためにも、スピーカーの方とのコンタクトを円滑に取ろうと努めました。三輪様もお忙しい中、迅速に対応してくださり、資料の面でもご協力いただきました。当日のブリーフィングでも、一つひとつの質問に丁寧に答えてくださりました。ご自身も通訳を務められたご経験もあるので、通訳者の立場に立って考えてくださるスピーカーであったように思います。三輪様自身は、オーディエンスの方がどのような話を聞きたいのかということにとても気を配ってくださり、翻訳支援ツールについても、どこまで専門的な内容を話すかについても、通訳者を交えて話しあうことができました。

 ご講演に関しましては、翻訳業界、翻訳者として働くにはどのような資質・スキルが求められるか、翻訳支援ツールの使い方など、項目ごとに分かりやすくご説明くださり、個人的にもとても興味深く拝聴しました。オーディエンスも通訳を学ぶ人が多いので関心を持って聞いてくださり、質疑応答の時間では、大変活発なやりとりがみられました。

 最後に、今回の講演会にあたり、スピーカーの三輪朝様、そしてご指導いただきました鶴田知佳子先生、内藤稔先生、トニー・ハートレー先生に感謝申し上げます。三輪様はリーズ大学留学時にハートレー先生の元で学ばれたご経験もあり、この講演会もそのご縁あってこそと、本当に感謝しております。そして心強く支えてくれた通訳専修コースの同期、的確なフィードバックをくださった後輩の皆様にも感謝したいと思います。ありがとうございました。


2012年7月2日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
田畑貴和子

NGO出版翻訳プロジェクト × 外大


 光藤京子先生の授業「翻訳実務」で、大手NGOが出版を企画している書籍の一部を訳すことに携わりました。この団体との連携では、最初に本学の平和構築・紛争予防(PCS)専修コースご担当の伊勢崎賢治先生から国際コミュニケーション・通訳コースの鶴田知佳子先生に協力の依頼がありました。このように、学内の先生からの紹介で連携プロジェクトが誕生するのは、まさに本学ならではだと思います。

 本プロジェクトは完成まで約一カ月という、かなり厳しい時間的制約がありましたが、授業ではグロサリー(用語)・リストの作成にはじまり、文体や語彙使用の特徴を探り、どのようなスタイルの翻訳にするかについての統一見解を決定しました。その上で、3グループに分かれて作業を進めました。

 次に、各自が訳した担当箇所を持ち寄り、クラスで徹底的な議論が始まりました。当然、週1回の授業だけでは時間が足りないので、授業時間外に打ち合わせやメールのやりとりをしてお互いの訳をチェックし、さまざまな角度から疑問点を一つずつ解消していきました。グループ作業なので、メンバーの訳に対しては自分の訳と同じように責任を持つことが重要です。何度も原稿を交換してフィードバックし合うことで、一面的な見方しかできていなかった箇所にも、さまざまな解釈の仕方があることに気づくようになりました。

 翻訳作業を進めるにあたって特に難しく感じたのは、原文の意味から離れないように注意しつつ、読者にとって分かりやすい訳文にするということです。文章全体を俯瞰的に眺める視点と、細かい表現への配慮、その両方のバランスを取ることは容易ではありませんでした。判断に迷う箇所が多くありましたが、原文を何度も読み返すことで筆者の意図や言葉のニュアンスを正確に把握し、それをできる限り忠実に再現するよう意識しました。

 翻訳作業が少し進んだ段階で、NGOの担当者の方々が来校されました。現在の活動についてお話しくださったり、私たちの質問に丁寧に答えてくださったので、さらに原文の理解が深まったと思います。

 その後は、訳文の修正や完成度を高めるために、表現班、用語班、編集班の3グループに分かれて作業を進めました。14人の訳を統一するのは並大抵の苦労ではなく、特に表現班・用語班は、授業外の作業はもちろんのこと、ときには10時間以上かけて光藤先生の研究室で討論や修正を行いました。最後に、編集班が細かい表記を統一、最終調整を行い、用語班がグロサリー(用語)・リストを完成して、光藤先生を通じNGOへ最終稿をお渡ししました。

 今回は学期はじめにプロジェクトが始まったため、試行錯誤の積み重ねでしたが、限られた時間内で最良の原稿を仕上げるという「翻訳者の仕事」を疑似体験できたため、非常に有意義であったと思います。皆で協力し合い、また先生方の助けを得て一つのものを作り上げるという作業でしたが、これを一人ですべて翻訳するとなれば、どれほど大変なことでしょうか。プロの翻訳者となるためにはいかに豊富な知識と経験が必要とされるかを痛感しました。大学院に進学してすぐに、こうした貴重な経験をさせていただいたことで、より高い意識をもって勉学に取り組んでいこうという思いが強くなりました。

 私たちが一部を担当したNGOの訳本は、秋には出版されるそうです。そのときにはまた、ご報告できると思います。いずれにしても、本プロジェクトに携わる機会を作ってくださった鶴田先生、温かいご指導をいただいた光藤先生、原文の解釈についてアドバイスをくださったトニー・ハートレー先生に心からお礼申し上げます。また、一緒にプロジェクトに参加した翻訳実務のクラスの皆様、本当にありがとうございました。


2012年6月23日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年生
青柳詩史

藝大アーツ イン 東京丸の内 × 外大


 6月13日(水)の午後、東京藝術大学(以下、藝大)に伺いました。訪ねたメンバーは、水曜日1限の光藤京子先生の「翻訳実務」の授業を履修している学生14名のうちの11名、光藤先生、当日同行してくださったトニー・ハートレー先生の計13名です。

 藝大のアートイベント「藝大アーツ イン 東京丸の内」のパンフレットを翻訳するというプロジェクトを、昨年度に引き続き今年度も「翻訳実務」のクラスを履修している学生が担当させていただくこととなったからです。「藝大アーツ イン 東京丸の内」は本年10月30日(火)〜11月4日(日)の6日間にわたり開催される予定で、今年で6回目です。「東京藝術大学は、キャンパスから飛び出し、社会との強い絆を作り出します!」とのキャッチフレーズの通り、三菱地所との共催で、日本のオフィス街の花形ともいうべき丸の内に今回もアートな空間を出現させるそうです。ピアノ演奏、オペラ、映像作品の上映、教授陣の対談・鼎談などが目白押しです。

 翻訳にあたっては、十分に下調べをしてのぞむ必要があり、まずは藝大を訪問することとなりました。今回のイベントの対談・鼎談のテーマとして、岡倉天心、フェノロサ、タゴールが含まれるのですが、私たちはその3者についてそれぞれのチームで調べてプレゼンテーションを行い、知識を深めました。パンフレットには、3者の名はただ講演のタイトルとして載せられる程度なのですが、調べれば調べただけ、訳すときに一番ふさわしい表現も選べるようになります。タイトルは短い分、エッセンスを凝縮する必要もあるのです。岡倉天心は藝大の2代目の学長でもあるのですが、それを調べていたおかげで、藝大見学時に学内で岡倉天心の巨大な像を見つけて「だからここに、彼が!」と納得しました。

 藝大では、社会連携センターの瀧井敬子先生をはじめ、美術学部彫刻科の深井隆先生や担当者の方々に、非常に熱心に案内していただきました。伺ってまず、ピアノ科のテスト演奏のリハーサルを奏楽堂にて鑑賞。楽器を専門とする学生の試験は演奏であるという、考えてみれば当たり前のことに驚き、そのリハーサルがあるということにもびっくり。素敵な内装の施された広いホールの雰囲気はピンと張りつめていました。さすが、藝大の学生の演奏は素晴らしいもので、皆しばし聞き惚れていました。モーニング・コンサートなども開かれているようです。

 そのあとは、建物の中を通って彫刻科の棟へ。屋外で岩の塊にまたがっている学生あり、屋内の天井のとても高い作業場で、マスクをしながら木を彫っている学生あり。深井先生と院生の方々が、同じ学科の中で行われている様々な彫刻の分野や手法について説明してくださいました。日本の仏像の修復を行っている小さな研究室は、黒光りする板張りの床の小さな部屋で、私たちも靴を脱いで上がります。そこで博士課程の学生さんが修復していたのはおよそ平安時代に遡れる木造の仏像で、仏像から年代が割り出せるのは、眼球の彫り方に特徴があるからということでした。仏像が手に持つ道具によっても、どんな仏様なのかが分かるそうです。

 その次には日本画の研究室へ。ここでも、時とともに劣化する絵の修復作業を通じて日本画の理解を深め、技術を習得しているそうです。修復に欠かせない糊を朝7時から炊き出したり、大きな作業台を仲間と協力して運んだりすることで、昔の絵師の文化や協調の心構えも学んでいると聞いて感じ入りました。

 藝大を歩き回って程よく疲れたところで、おいしいコーヒーとお菓子を出してもてなしていただき、充実の見学会でした。藝大の瀧井敬子先生は「本学の展覧会やイベントでも、さまざまな言語で作品を紹介したいと考えている。これを機に、学生同士の積極的なコラボレーションが始まれば」とおっしゃっていました。確かにその通りです。このような機会をいただくばかりでなく、私たち学生がもっと主体的に、自分たちが学んでいることや持てるスキルを使って何ができるかを考え、行動していくことが大切だと思いました。

 翻訳作業は、これから細部を詰めていく予定です。皆さんも、10月末からのイベントに是非足をお運びください。そして、そのパンフレットにも目を止めてみてくださいね!


2012年6月13日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年生
中嶋亜衣

同時通訳の世界:
Singapore's Language Policy
シンガポールの言語政策


 Our first lecture of the spring semester was delivered by Professor Hiroko Tina Tajima, Associate Professor of Shirayuri College, English Department. Besides teaching, she is also an interpreter in three languages: Japanese, English and Mandarin Chinese. Born in Japan and raised in the U.S., Singapore and Hong Kong, she is trilingual as well as tricultural.

 Prof. Tajima started by giving an introduction of Singapore. Between the 16th and 19th century, the European colonial powers, such as the Portuguese and the Dutch, gradually took over the Malay Archipelago. In 1819, Sir Stamford Raffles, Lieutenant Governor of the British Colony, arrived in Singapore and soon realized that the island was geographically perfect for establishing a new port. In the next 50 years, the population grew rapidly from 1,000 to 100,000, mostly Chinese and Indian immigrants. Japan briefly occupied Singapore for 3 years in 1942, but Singapore reverted to British control as soon as WWII ended. Singapore became an independent nation in 1965. Currently, the majority of the Singapore population is of Chinese ethnicity, followed by Malays, Indians and others such as Arabs and Eurasians.

 Prof. Tajima then moved on to talk about the education policy, explaining the Singapore education system in great detail. Singapore's national language is Malay, but it recognizes four official languages: English, Malay, Mandarin Chinese and Tamil. The country has a bilingual education policy, where students must learn English and one of the other official languages. The future of Singaporean children is decided very early on. They take various tests in school and getting a high score in these exams allows one to proceed to a good school and subsequently to a university. However, that path may be over for some at the young age of 10, if they do badly at the Primary 4 test. The students also need to produce consistently good results in their PSLE in Primary 6, GCE ‘O’ or ‘N’ Level in Secondary 4 and GCE ‘A’ Level in Junior College. Hence, there is great burden in young children in Singapore to excel academically.

 As a result, there is an increasing number of youths who have lost hope in their future. In order to combat this problem, the Singapore government has lowered the education standards, making it easier for students to pass exams. Prof. Tajima then compared the current situation with her own experience studying in Singapore. Back when she was still in school, she spent most of her time studying and getting ready for classes, but nowadays students spend more times pursuing leisure activities, rather than focusing on their studies.

 After the 60 minutes lecture, there was a lively Q&A session with the audience. Prof. Tajima and the audience discussed and compared the different education system in the United States, United Kingdom, Japan and Singapore.

 All in all, it was a very entertaining lecture and a great experience for us interpreter trainees. All the students in our class were both nervous and excited at the opportunity to interpret live in front of an audience for the first time. I did not have the chance to join my classmates in the booth this time as I was the MC, but I could feel their struggles as they worked hard to interpret and was cheering them on throughout from outside the booth. Nobody gave up and everyone persevered till the very end and I could not be more proud of my classmates. I feel that our class has grown closer as a team through this experience. I am really glad that we managed to survive our first live simultaneous interpreting as a group. We could not have done it without the support of our teachers and fellow course-mates. I would like to thank Prof. Chikako Tsuruta for inviting our guest speaker and providing us with this rare opportunity. I greatly look forward to joining my classmates in the booth for the next lecture.

 Last but not least, I would like to express our sincere gratitude to Prof. Hiroko Tina Tajima for the very informative lecture, and to the audience for their attendance and participation.


2012年6月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
アイミー・サリム

同時通訳の世界:
『the future of translation』考察


 2012年1月27日(金)に、東京外国語大学講義棟204教室にてトニー・ハートレー教授による講演が行われ、本年3月に国際コミュニケーション・通訳専修コースを修了する8名の大学院生が英日の同時通訳を担当しました。今回は、通訳や翻訳のご経験があり、現在は英国リーズ大学にて機械翻訳を専門に研究されているトニー・ハートレー教授にお越しいただき、 “the future of translation”という題目で講演をしていただきました。学生代表を務めた廣瀬がハートレー教授と連絡をとったのですが、ハートレー教授は非常にレスポンスが早く、資料も逐次転送していただいたので、通訳者は準備には困らなかったと思います。また、講演会の準備を行う上で浮かんだ疑問に対しても、丁寧にご説明いただいたり、参考資料を紹介していただいたりしたので、通訳者にとって大変協力的な講演者でした。また、講演会本番の3時間程前にも、当日使用する最新のパワーポイント資料をパソコンのメールアドレスに転送していただき、通訳者に対して気を使っていただきました。

 講演会の準備としては、教授からいただいた資料に目を通したり、通訳者でミーティングを行って訳語の統一を行ったりしました。今回の講演のトピックは機械翻訳ということで、テクニカルに陥りやすいテーマなのですが、ハートレー教授は一般的なことしか話さないとおっしゃっていたので、機械翻訳や翻訳の現状に関して広く浅い知識を収集することに努めました。

 講演会では、ハートレー先生はアニメーションやウェブサイトを駆使し、視覚的にも聴覚的にも刺激の多いプレゼンテーションをして下さりました。今回の卒業講演会では翻訳に興味のある方が大勢聴衆として参加し、丁寧かつライトな教授のお話に引き込まれていました。

 今回の講演会をもちまして、国際コミュニケーション・通訳専修コースの大学院生の同時通訳演習は終了いたしました。卒業講演会のスピーカーを務めてくださったハートレー教授、今までのあいだ厳しくも温かいご指導を賜った鶴田知佳子先生と内藤稔先生に感謝申し上げます。また、講演会の運営を手伝ってくださった後輩の皆様にもお礼申し上げます。ありがとうございました。


2012年1月30日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
廣瀬まり奈

Japanese New Wave/Nuberu Bagu Film


 2011年12月16日(金)の講演会には、米ビルボード誌東京支局長であるロブ・シュワルツ先生にお越しいただきました。シュワルツ先生は日本の音楽や映画などの文化を専門分野としておられ、以前にも2回ご講演いただいています。

 3度目にあたる今回は、日本ヌーベルバーグ映画について芸術、社会、政治という観点からお話をいただきました。日本ヌーベルバーグとは1959年から1970年中頃にかけて日本で起こった映画におけるムーブメントや、それらに関わる監督などの人物を指す語です。シュワルツ先生によれば、日本ヌーベルバーグはそれまでの日本映画の構成や技巧を脱し、また貧困や安保闘争などといった問題をより現実的に描写するとともに、日本人たること、日本人らしさを再考する試みを持ったものでした。

 質疑応答においては聴衆の皆さまから多くのご質問をいただき、日本ヌーベルバーグが現代や海外の映画に与えた影響、当時の社会における西洋化と日本人のアイデンティティーなどについてのお話をいただきました。また、日本ヌーベルバーグ以前の黄金時代とそれ以降を比較する上での良い材料として、小津安二郎監督の『東京物語』と今村昌平監督の『豚と軍艦』を挙げていただきました。

 シュワルツ先生もおっしゃっていましたが、自分たちの文化について何も知らない、と言うのは非常にもったいないことであると思います。日本ヌーベルバーグの時代は日本人の価値観が大きく揺れ動いた時期でもあり、その中で提示された疑問や苦悩というものはどこか現代に通じるものがあると感じました。まずは先生にお勧めいただいた日本の映画を手掛かりに、日本の文化を訪ねて見ようかと考えています。

 最後に、師走の慌ただしい折にお越し下さいましたシュワルツ先生、貴重な機会を与えて下さった鶴田先生、内藤先生をはじめ、ご協力、ご来場の皆さま、そして拙い司会や急な振りに対応して下さった通訳コースの仲間たちに感謝を捧げつつ、筆を置かせていただきます。


2011年12月16日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
福田篤人

名古屋外国語大学第5回学生通訳コンテスト


 12月3日、名古屋外国語大学にて第5回学生通訳コンテストが行われ、10の大学の代表者が日英・英日の逐次通訳の技術を競いました。本学からは僭越ながら私が参加させて頂き、第3位を獲得することができました。

 今回のトピックは「文化と医療」で、日本とオーストラリアの医療とその背景にある文化の比較がなされ、私はその中でも「がん治療」というサブトピックを担当しました。日本のがんの完治を目指す治療には目を見張るものがありますが、一方オーストラリアは患者の心のケアに焦点を当てており、緩和医療の導入や検診の促進など、お互いがお互いの医療から学ぶべき点がある、という内容でした。重要であるとはわかりつつも、普段は苦手意識を持って敬遠してしまいがちな「医療」という分野でしたが、今回そのテーマに正面から向き合い、医学についての教養や日本の医療保険制度などの知識を身につけることができたことは、大変良い機会だったと感じています。

 出場学生による通訳パフォーマンス後、神田外語大学の柴原智幸先生による同時通訳デモンストレーションが行われ、さらにはこの特化コースでもお世話になっている新崎隆子先生によるご講演がありました。新崎先生のお話は大変ユーモアに溢れた面白いもので、特に「通訳者の喜怒哀楽は、異文化間の相互理解を求める奮闘のあかし」というメッセージが心に残りました。今回の通訳コンテストで、上手くいった点もあれば、反省点やまだまだだなと感じさせられる点もたくさんありましたが、そうした感情が通訳のやりがいや、さらなる魅力の発見につながるのだと実感し、コンテストの経験を今後の学習に生かして努力を続けていこう、という気持ちがますます強くなりました。

 また、他の出場学生のみなさんのパフォーマンスにも大変刺激をうけ、自分と同じ通訳を勉強している仲間が増えた事でモチベーションも上がりました。スピーカーの方々や審査員の先生方からも非常に有益なお話を聞くことができ、勉強になったと共に、今回の大会を通して得た出会いを大切にしたいと思いました。

 最後になりましたが、お忙しい中時間を割いてアドバイスを下さり、大会に向けてご指導下さった先生方や先輩方、そして先生方とともに引率して下さった金田様に感謝申し上げます。また、日ごろの練習に付き合ってくれた同期の仲間たちの応援にもとても支えられました。本当にありがとうございました。


2011年12月5日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化6期生
河西由香

コース交流会


 2011年11月20日外語祭の機会に合わせて、本コースの交流会が開かれました。11人の卒業生の先輩方にお集まりいただき、鶴田先生、内藤先生と11人の在校生を合わせて、計24名が830教室に集まりました。久しぶりに集まった同門の方々と皆さま話に花が咲き、あっという間の2時間半でした。

 先輩方のご在学中の様子や、社会に出てからの様々な場でのご活躍を伺うことができ、私たち在校生も大変に刺激を受けました。何事に関してもそうですが、本コースでも先輩方との縦のつながりは、貴重な財産だということを再確認しました。通訳の実習、修士論文・研究の執筆、就職活動など、卒業生のお力添えをいただきたい場面がこれからも多くありますので、今後ともご支援、ご指導の程、よろしくお願いいたします。

 このような交流の場を今後も続けていきたいと思っておりますので、今回ご都合がつかず参加いただけなかった皆さまも、またの機会にぜひご参加ください。皆さま方の国内外でのご活躍をお祈りしております。


2011年11月20日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
恩田南

ゼミFORUM '11「通訳・翻訳研究の世界」


 外語祭期間中の11月20日(日)、2011年度第2回オープンキャンパスが開催され、鶴田ゼミの活動報告を行いました。

 まずは、国際コミュニケーション・通訳特化コースの説明を簡単にさせていただいた後に、来年度に本学が学部再編を控えていることから、本発表では新設される言語文化学部・グローバルコミュニケーションコースについての紹介もさせていただきました。とりわけ、本コースに関係のある「通訳論」「コミュニティ通訳論」に焦点を当て、それぞれの特徴や差異などもお話ししました。

 また、本コースで行われている研究内容にも触れました。本コースを修了された先輩方が取り組まれてきた研究のテーマや、今年度修士論文・修士修了研究に取り組まれている先輩方のテーマも適宜取り上げました。

 最後に、私の研究テーマを紹介させていただきました。最初に「言語的距離」とはどのようなものであるかを先行研究などから考え、その「言語的距離」が同時通訳に与え得る影響についてもお話ししました。先行研究で行われた実験を例に、お越しいただいた方々にもどのような訳出が可能なのかを考えていただきました。

 昨年の夏と秋、そして今年の夏はオープンキャンパスで体験授業を担当させていただきました。その際は授業ということもあり、参加型の授業を運営することができたのですが、今回は発表ということで、ご来場の方々とのやりとりを上手く組み込むことができなかったことが残念に思います。また、本コースを修了された先輩方の研究に関する質問を発表終了後にいただきましたが、専門的な内容に関しては十分な説明をすることができず、大変申し訳ない気持ちも残りました。

 今回は12月に控えるゼミでの発表、1月の修士論文・修士修了研究構想発表会に向けて、準備を進めるための良い機会になりました。当日に機材の準備や呼び込みをして下さった外語祭実行委員会の皆様、今回の発表の機会を下さった鶴田先生、ご来場いただいた皆様に感謝申し上げます。


2011年11月20日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
町田智

体験授業「学生による通訳入門」


 オープンキャンパスでは、国際コミュニケーション・通訳特化コース6期生3名が「学生による通訳入門」と題して模擬授業を行い、たくさんの方にお越しいただくことができました。

 開始時間前から、教室の外には行列ができており、英語・通訳・コミュニケーションに興味を持った方がたくさんいらっしゃることを知り、私たちも大変うれしく感じました。

 授業内では、簡単にコース説明と通訳について紹介したあと、実際にお集まりの方々に通訳トレーニングを体験していただきました。シャドウィングや、逐次通訳を行ってピアレビューをするといったアクティビティを体験してもらいましたが、みなさん協力的で、声を出して熱心にトレーニングに参加してくださり、活発な授業になったと思っています。また、日英の逐次通訳ではみなさんもよく知っている「桃太郎」を教材として扱いました。自分が聴いたことがある話でも、英語でなかなか相手にわかりやすく伝えられないこと、ただ伝えるだけではなく、コンテンツ面とデリバリー面の両方に気を配って伝えることは難しいことを実感していただけたと思っています。さらに、在学生のデモンストレーションによって具体的にノートテイキングのコツを紹介しました。特に学生のみなさんは、入試や模試などのリスニングテストで活用することも可能なテクニックだったこともあり、説明に聞き入ってメモを取っていらっしゃる様子が印象的でした。

 初めての体験授業で不安もありましたが、みなさんが私たちの説明にうなずき、時には笑ってくださり、とても和やかな雰囲気の中で授業を進めることができました。また、私たちも授業を計画する上で、通訳トレーニングの際に気をつけなければならない点などを再確認することができたので、今後の学習の励みとなったと感じています。今回の体験授業で、少しでも多くの方が英語・通訳・そしてこの特化コースに興味を持っていただけたら幸いです。お集まりくださった皆様、そしてアドバイスをくださった先生方や先輩方に、心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。


2011年11月27日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化6期生
河西由香

同時通訳の世界:
サンガレンシンポジウム説明会

 2011年11月4日本学に於きまして、来年5月3〜4日にスイスで行われる、現代のリーダーと未来のリーダーを世界中から集めた会議、サンガレンシンポジウムについての説明会が行われました。運営団体よりJohannes Krempien氏をお招きし、概要や応募方法などについてお話しいただきました。

 

サンガレンシンポジウムとは


 経営学でヨーロッパにおいてトップレベルを誇る、スイスのサンガレン大学にて開催されるシンポジウムで、世界中より経営者、政治家、学者、その他各界のデシジョンメーカー、さらには次世代を担う学生たちを集めて行われます。毎年のシンポジウムにはトピックが定められ、文化や世代の垣根を越えた多種多様な視点から議論が重ねられます。来年のテーマは「リスクに立ち向かう(Facing Risk)」。リスクとは、必ずしも害をもたらすものではなく、成長や革新のためには、むしろリスクを取る必要があるという思いの下、このテーマを決められたそうです。リスクとは、戦争やテロ、自然災害、移民や人口問題、年金やエネルギーの問題など、様々なものを含みますが、どれをとっても現代の日本とは切り離せない問題ではないでしょうか。

 

学生の応募方法


 
応募資格があるのは、1982年以降生まれの大学院生で、応募方法は、今年のテーマ“Facing Risk”に関する英語またはドイツ語のエッセイ等の提出です(2012年2月1日締切)。審査を通過した100名の学生は、旅費や滞在費などをすべて含めて、シンポジウムに招待されます。昨年度の日本からの参加学生は、イギリスとアメリカに続き、なんと3番目に多いそうです。詳しい応募方法はこちらのサンガレンシンポジウムのHPをご覧ください。

 

サンガレンシンポジウムの歴史と運営


 来年42回目を迎えるサンガレンシンポジウムは、1969年サンガレン大学で5人の学生が運営団体を立ち上げたとき以来、毎年欠かさず行われています。最初は学生とスイス国内の著名人合わせて100人だったものが、今では世界中から集まった学生200人とデシジョンメーカー600人が集まる、他に類を見ないシンポジウムとなったそうです。驚くべきは、そのすべてが学生NGO団体によって運営されているということ。本学にいらっしゃるのは今回で2度目のJohannesさんも、現在日本各地の大学で説明会を開くとともに、来年スイスに招くスピーカーとの参加交渉に勤しんでいらっしゃいます。そのご活躍にも、同年代のひとりとして大変刺激を受けました。

 最後に、今回ご講演いただきましたJohannesさん、この場所を与えて下さった鶴田先生、内藤先生、そして説明会に集まって下さった皆様に、感謝申し上げます。ご興味のある大学院生はぜひ、サンガレンシンポジウムに応募してみてください。


2011年11月4日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
恩田南

同時通訳の世界:

『日本経済の不都合な真実−明るい未来のためになすべきこと−』考察




 10月28日(金) 後期に入り最初の講演会が開催されました。株式会社日本総研情報サービスの代表取締役専務である辛坊正記氏をお迎えし、日本経済が直面している問題についてご自身の著書とも関連させて『日本経済の不都合な真実−明るい未来のためになすべきこと−』というテーマでご講演いただきました。

 新聞やニュースで日本企業の競争力低下や政府の借金増大など日本経済が抱えている問題を見聞きすることがあっても、それらがどう私たちに影響してくるのか、ということまではあまり深く議論なされていないような気がします。また3月の東日本大震災からどのように日本を再び復興させていくかということも現在の日本が抱えている大きな課題だと思います。

辛坊先生は、日本経済が抱えている課題を大きく二つに分けて分かり易く説明してくださり、それらを取り巻く楽観的観測や回避案などを織り交ぜつつ、真に必要なことは何なのかをお話くだりました。日本の現状は必ずしも私たちが思っている程、安定していないのだと様々な側面から説明してくださいました。

 現在、世界で起こっている金融危機を初めとする様々な経済危機は日本にとって対岸の火事では済まされないこと、そして円高のように目に見えるものよりも、目に見えないものの法が圧倒的に恐ろしいのなのだと感じ、また今危機に直面している国々が身を持って教えてくれているような気がします。

また、今回の様に深く経済に関する講演を通訳するにあたり、普段あまり使い慣れていない経済用語や概念などを勉強することから始めたので、講演後には以前よりも経済に関する知識や単語が増やせたとともに、多くの課題や改善点を見つけることができたと思います。また私自身は通訳を担当しませんでしたが、講演会準備などを通じて今回の一時間という短い講演ではお話できなかった以上のことが学べたと思います。

 ともあれ、今回の講演をきっかけに、これから日本を背負っていく若い世代の人たちが新たに将来のあり方について考えることが、辛坊先生が一番伝えたかったことだと思いました。

 ご多忙にも関わらず本学まで足を運び、素晴らしい講演をしてくださった辛坊先生に心より御礼申し上げるとともに、このような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生をはじめ、ご協力いただいた関係者の方々、お集まりいただいた皆様にも深く感謝いたします。


2011年10月28日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
大村梨花

同時通訳の世界:「ロイターニュースの報道展開」考察


 7月15日(金) トムソン・ロイター・マーケッツ株式会社より、北松克朗先生にお越しいただきました。北松先生は同社にお勤めになる以前に新聞社にて、様々なご経験をされており、通訳を務める学生は「どのようなお話をされるのだろう」と大変苦労したようです。

 私たちはテレビや新聞、インターネットなどを通じて「ロイター」という名前に日々接していることと思います。2007年に社名が「トムソン・ロイター」となり、国際的な情報・データベース提供企業として、より充実したサービスが可能となりました。ロイターがイギリスで誕生した企業であるということは多くの方がご存知だと思いますが、その発端は、「伝書鳩」による情報伝達であったというお話には驚きました。

 またロイターと言えば、金融関連の報道や、紛争地での活動が多いように思われがちですが、同社の報道部門は、5つの分野にわかれているそうです。市場・経済ニュース、政治・リスク関連ニュース、株式・企業ニュース、商品・エネルギーニュース、そしてスポーツ・エンターテインメントです。ただやはり、金融市場に関連した報道が主流であり、変化するマーケットの情報を1秒でも早く届けるためにはどうすれば良いか、といったお話が印象的でした。また国内の読者を中心に捉えた日本のメディアとは異なり、ロイターはグローバルな面で価値のあるニュースを届けているという点に「なるほど」と納得するところがありました。

 北松先生には、私たち学生の希望として「経済」にまつわるお話をお願いしていました。北松先生が注目される項目として、リーマン・ショック後の世界経済、また世界経済における新たなリスク要因と、2つに分けてお話いただきました。

 また質疑応答の時間において北松先生の考える経済ニュースの見方についてご意見をお伺いしたのですが、経済全体を把握するには「市場の動きをみることが一番効率的」とおっしゃっていました。マーケットを動かす要因、またマーケットの変化により生じた出来事などを調べれば良いのではないかということでした。

 質疑応答の時間においてはさらに、ロイターニュースの速報体制、ナショナリズムの捉え方、また北松先生の過去のご経験についても詳しくお話いただきました。今回の講演会においては、ロイターという報道機関のお話に留まらず、記者という職業についても多くのことが学べたように思います。

 最後に、ご多忙中にもかかわらず本学までお越しいただき、ご講演くださった北松先生に心より感謝申し上げます。またこのような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生をはじめ、ご協力いただいた関係者の方々、お集まりいただいた皆様に改めて御礼申し上げます。


2011年7月15日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
良英里子

同時通訳の世界:Public speaking in Japan
with a focus of a speech contest judge and trainer

日本におけるパブリックスピーキング日本におけるパブリックスピーキング-スピーチコンテストのジャッジ、トレーナーの視点から


 On July 1, we welcomed Professor Timothy J. Wright from Otsuma Women's University for the third lecture of the spring semester. Other than working in Otsuma Women's University, Prof. Wright teaches in Keio University School of Medicine, University of Tokyo and of course Tokyo University of Foreign Studies while at the same time he actively engages in a number of speech contests as a judge.

 Prof. Wright treated us to a lecture, which was motivating and laced with humor under the title of “Public speaking in Japan ~with a focus of a speech contest judge and trainer~”. He also shared with us some public speaking methodologies.

 In the beginning of the lecture, he introduced to us four Japanese English-teaching experts. They are Kunihiro Masao, a famous Japanese interpreter who writes books on English learning; Toru Matsumoto, a founder of NHK English radio and TV, Michihiro Matsumoto, a Time Magazine specialist and Hyde Yano, a English radio specialist. Prof. Wright said “Eigo no hanashikata (The way to speak in English)”, a book written by Mr. Kunihiro, is his bible, and he recommended it to us.

 Following that, he gave a brief overview of Matter vs. Manner. He said that matter is the content of the speech whereas the manner is the way to speech. As for Matter, Prof. Wright mentioned that a speaker has to state a point, reasons, a few examples and finally the point one more time. He also mentioned the significance of an effective opening/introduction, a clear reasoning, understandable examples and a closing conclusion.

 Following that, he referred to Manner and talked about pronunciation, accent, articulation, enunciation, dramatic inflection, creative facial animation, dramatic pause voice projection and so on. He took some consonant pronunciations, such as f-v, th, ae, W, as examples. Although he emphasized that many Japanese hesitate to pronounce f-v, the sounds, the main problem for Japanese is W sound. We practiced these pronunciations using some sentences which Prof. Wright gave us. In this part, we could gain a better idea about Manner. Prof. Wright said that sometimes Manner is much more important than Matter.

 Many in the audience seemed motivated by the lecture, and they were able to learn about public speaking Prof. Wright gave us some important messages regarding not only public speaking but also our life.

 I was especially inspired by the message: “A college is what you make of it”, a comment which Mr. Wright’ mother gave him on the first day of the college. Prof. Wright said that we, university students are lucky. Because if we want to practice English, we can take part in some speech contests or make friends with foreign exchange students on campus. I realized the fact that we already have many opportunities in front of us, but we have not recognized nor made the best of it. I am sure that all of the students were encouraged and received the energy from Prof. Wright.

 All in all, it was a very enjoyable and truly funny lecture, and we were fortunate to receive high attendance from both inside and from outside the university. On behalf of the students from the International Communication and Interpreting Course, I would like to express our sincere gratitude to Prof. Wright and everyone who kindly came over to listen to his lecture, as well as to Prof. Naito for presenting us with such a dynamite opportunity.


2011年7月1日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
杉山真理

同時通訳の世界:日本の英字新聞

〜ジャパンタイムズの歴史・発行物を中心に〜
A History of English Newspapers in Japan, with a focus on The Japan Times


 The second lecture of the spring semester was delivered by Mr. Masaaki Kameda, Editor of the Shukan ST, a weekly newspaper for English language learners published by The Japan Times.

 The first half of the lecture was a general introduction to the various English newspapers in Japan in which Mr. Kameda took us through a timeline of the establishment of different English newspapers from the Nagasaki Shipping and Advertisers in 1861 to the present. The Nagasaki Shipping was the first newspaper to be published in Japan and the first Japanese newspaper, the Kanpan Batavia Shimbun, was published the following year. In the latter half, he covered the history of The Japan Times- the founders, the aims behind its inception, the various publications and so on. The Japan Times, although established in 1897, can be traced back to the Nagasaki Shipping, making it the oldest extant English newspaper in Japan, as well as the oldest Daily. Unlike other newspapers which mostly contain articles translated from their Japanese counterparts, a majority of the articles in The Japan Times are original pieces authored by a mostly Japanese staff.

 We also gained a better idea about the Shukan ST, which used to be known as Student Times till 1990 but currently has a much broader readership. It runs articles ranging from the main news items of the week to entertainment and TOEIC preparation material, most of which either have the gist or the difficult word meanings given in Japanese. Weeklies like the Shukan ST, designed specifically for English language learners, are unique to Japan.

 Mr. Kameda also gave a brief overview of the history of Japanese newspapers, expressing concern about the future of newspapers, as an increasing number of newspapers are focusing on online versions and exiting the world of print. His enthusiasm for his work and the paper were evident throughout the lecture.

 Mr. Kameda brought copies of all the newspapers and editions he talked about and had the full attention of the audience with all the interesting tit-bits of information and questions interspersed throughout the lecture. Most people in the audience seemed surprised at the fact that the total number of employees in The Japan Times is just 140, including around 30 non- Japanese staff members. Towards the end of the lecture, we also had a pop quiz with prizes including a copy of the very first edition of The Japan Times.

 All in all, it was a great lecture and a great experience for us interpreter trainees. I would like to express sincere gratitude to Mr. Masaaki Kameda, for the very informative lecture.


2011年6月3日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
ニシャ・パラメシワラン

『Dale Largent公使 講演会』

Japan-U.S. Cultural Relations:
Looking Back, Looking Ahead
日米文化関係:過去と未来 考察


 5月6日(金) 今年度最初の講演会が開催され、修士2年の学生が初めての同時通訳実習に臨みました。今回は、米国大使館文化・交流担当官を務めておられるデール・ラージェント公使をお迎えし、日米文化関係について “Japan-U.S. Cultural Relations: Looking Back, Looking Ahead” というテーマでご講演いただきました。

 昨年、日米安全保障条約同盟が50周年を迎えましたが、日米関係のこれまでの歩みをふりかえると、安全保障に限らず経済、科学、教育、文化といった多くの分野で両国がかかわってきたことがわかります。特に文化面に関しては、スポーツ、美術、クラシック音楽からポップカルチャーまで多岐に亘る例を挙げてくださいました。日本に住んでいる私たちでも初めて知る現代美術や文化施設の情報が多くありました。通訳を務めた学生も大変興味を持ち、準備中に「直島に行きたい!」という声が上がるほどでした。

 また、普段当たり前のように目にしていますが、東京は実に多くの米国文化に触れる機会に溢れている、とラージェント公使はおっしゃっていました。確かに国際映画祭をはじめとしたイベントが日々開催されていますし、テイラー・スウィフト、レディー・ガガの名が出たときオーディエンスの学生の多くがうなずく姿が見受けられました。いかに私たちが、身近なところで文化的なつながりを享受しているのかを再認識することにつながったと思います。

 人と人とのつながりに目を向けてみると、教育交流プログラム、今や200を超える姉妹都市交流などに私たちは恵まれています。その一方で、米国への留学生数が減少傾向にあることも事実です。そこで、これからの日米関係を考えていく必要があり、その際 “outreach” が重要になってくるそうです。ラージェント公使の日本勤務は今回が2度目ですが、前回、1990年代にいらしたときと比較し、従来の交流プログラムが現在のニーズと合わなくなってきていることにお気づきになったそうです。新しい取り組みとして、米国大使館のツイッターや、Connect USAというウェブサイトを紹介してくださいました。また、学生と直接かかわることのできるJapan America Zadankaiについてのお話もありました。

 インターネットの普及により、つながりを作り、広げるための手段と機会は多様化しています。Eメール、ウェブサイトに加え、フェイスブック、ツイッター等は、個人間だけでなく政府関連機関や支援団体とのネットワークも可能にしました。こうした機会を利用するか否か、またどのように利用するかが私たちの世代が対処すべき問題であると感じました。

 Q&Aの時間には、日米文化、東日本大震災、9.11、留学と様々な質問が挙がり、一つ一つ丁寧に回答してくださいました。この講演会が、学生の見識、考えを深めるきっかになったようで嬉しく思いました。

Your generation ultimately decides.

 という言葉が印象深く残っていますが、まさに私たちに委ねられた選択だと思います。今後も日米関係が発展していくというラージェント公使の確信を、実現させるのが私たちの世代なのではないでしょうか。

 お忙しい中、本学まで足を運び、示唆に富む素晴らしい講演をしてくださったラージェント公使に心から感謝しております。初めての同時通訳実習の講演会は決して忘れられないものとなりました。このような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生をはじめ、ご協力いただいた関係者の方々、お集まりいただいた皆様にも深く御礼申し上げます。


2011年5月6日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
平賀陽子

『UNHCR・鶴見大学・FRJ共同「難民申請者支援無料歯科治療」への取り組み』考察


 2月4日(金)、今年度最後となった卒業講演会が開催されました。鶴見大学国際交流センター主任の永坂哲先生にお越しいただき、『UNHCR・鶴見大学・FRJ共同「難民申請者支援無料歯科治療」への取り組み』というテーマでご講演いただきました。当日は、修士2年の学生9名が通訳を務めました。

 永坂先生は多彩な経歴をお持ちであり、外国語学部をご卒業後、銀行員から歯科医師に転身されました。歯科医師としてのスキル、そして英語のスキル等を活かして多方面に働きかけ、1年前に難民申請者への無料歯科治療支援プロジェクトを立ち上げ、統括していらっしゃいます。このプロジェクトは、鶴見大学・国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)・難民支援NGO団体“なんみんフォーラムジャパン(FRJ)”の連携のもとに運営されており、日本に滞在しながらも就労ビザがなく、生活保護を受けることもできず、歯科治療費を払うことができない難民申請者を対象としています。医療系大学が無料歯科診療に取り組むという国際的社会貢献活動は日本初であり、また、UNHCRという国連機関がこのような目的で歯科大学と連携するのも初めてのことです。永坂先生はこの講演を通して、日本国内にあっても国際的社会貢献、国際協力はできるということを示してくださり、また、国内にいるからこそ、支援を必要としている人たちに確実にその支援を届けることができるというメッセージを伝えてくださいました。

 また、永坂先生の熱意のこもった講演を通じて、新たな発見が多々ありましたし、心を打つメッセージが随所にこめられていました。「本当に大切なことは目に見えない」、「身近な、自分にできる小さなことからやっていく」、「誰かがやるだろうと待っていては始まらない、自分が始める」、「語学力は絶対に武器になる」、など、印象深かったメッセージを挙げれば枚挙にいとまがありませんが、示唆に富むご講演でした。

 国際機関やNGOなどに就職しないと国際協力ができないということはなく、自分の身近にできることがまだまだあるし、自分にできることを模索して続けていけばそれも社会貢献になるのではないかと改めて感じました。

 お忙しい中、本学まではるばる足をお運びくださり、素晴らしい講演をしてくださった永坂先生に心より御礼申し上げるとともに、このような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生に感謝申し上げます。また、今回は、学生代表と通訳を同時に務めていたため、杉山さんをはじめとする修士1年の皆様にも運営面でご協力いただきました。ご協力いただいた関係者の方々、また、お集まりくださった皆様にも深く感謝申し上げます。


2011年2月4日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
藤野りつこ

同時通訳の世界:
「Talk on Morrie Schwartz」考察


 It was a great pleasure to welcome Mr. Rob Schwartz for the second time this semester. This time he told us about his father, Prof. Morrie Schwartz, who many of us already knew from Mitch Albom's book, Tuesdays with Morrie, and the television movie of the same title, produced by Oprah Winfrey and starring Jack Lemmon and Hank Azaria.

 Morrie Schwartz was a sociology professor who has become an inspiration for countless people all over the world. In 1995 he succumbed to amyotrophic lateral sclerosis (ALS), commonly known as Lou Gherig's disease. In his last months, he gave three interviews for the ABC TV program Nightline with Ted Koppel, which struck a chord with viewers across the United States. Then his former student Mitch Albom wrote a book about his own series of conversations with his favorite professor, covering a variety of topics, such as love, family and friends; values, culture and money; regret, acceptance and forgiveness; and ultimately the fear of aging and death.

 However, Mr. Rob Schwartz gave us a somewhat more personal perspective on his father's extraordinary life and legacy. He shared with us facts on Prof. Schwartz's Jewish identity and turbulent childhood and adolescence, which we couldn't have learned elsewhere. He explained to us how for his father the most important thing in everyone's life was their way of connecting with other people, and how his understanding of any human interaction as a mutually beneficial relationship was a theme that defined him as a person, scientist and educator.

 We learned that Morrie Schwartz did a great deal of volunteer and community work as a teacher and therapist, but did not perceive helping others as a one-way process. Rather, he regarded it as a reciprocal relationship and an opportunity for learning something new, for introspection and self-improvement as well. As a teacher, he recognized each student as an individual, realizing that everyone learns differently. As a father, he raised his children to always ask themselves how they feel and understand why they feel that way. As a person, he managed to retain a sense of childlike wonder about the world to the very end.

 On the other hand, Mr. Rob Schwartz also stressed on his father's political views that have been intentionally left out in Mitch Albom's book. We had a glimpse into Morrie Schwartz's life as a humanist and pacifist, as well as staunch supporter of nuclear disarmament, justice, equality and civil, gay and women's rights.

 It was a very informative and truly emotional event and we were fortunate to receive high attendance from both inside and outside our university. On behalf of the students from the International Communication and Interpreting Course, I would like to express our sincere gratitude to Mr. Schwartz and everyone who kindly came over to listen to his lecture, as well as to Prof. Tsuruta and Prof. Naito for presenting us with such a wonderful opportunity.


2011年1月17日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
アントニヤ・マンゴヴァ

明海大学通訳コンテスト


 先日12月18日、明海大学主催の商談をテーマとしたペア形式による通訳コンテストに参加、2位になることが出来ました。鶴田先生、内藤先生をはじめとする先生方、温かく応援してくれたクラスメイトの皆さん、ありがとうございました。 コンテスト出場に際して、今まで授業で扱ったビジネス関連の課題や、スピーカーの先生方の著書を参考に練習を行いました。忙しい中、練習に付き合ってくれたクラスメイトのアドバイスを基に準備に励みました。

 当日は、私が予選の順番で一番を引き当ててしまい、少し焦りました。予選では無我夢中で訳出し、予選通過のアナウンスで、名前が呼ばれた際には二人で飛び上がって喜びました。決勝では、聴衆のみなさんの応援を感じ、最大限の力を出し切ることが出来ました。

 今回のコンテストを通じ、ビジネス通訳を実践的に体験することが出来たと思います。特に今回はパートナーと協力する大切さと難しさを感じました。素晴らしい審査員の先生方から批評を戴けたこと、他大学で研鑽を積まれている学生の皆さんにお会いできたこと、全てが最高の経験です。今後も特化コースとして、通訳コンテストに参加し続けてほしいと思います。

 最後に、パートナーに立候補してくれた良さん、心から感謝しています。最後まで諦めないで、自分たちの力を信じることが出来たのは良さんのおかげです。

 応援して下さった皆様、本当にありがとうございました。


2010年12月18日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
杉山真理

同時通訳の世界:
「企業のリスク管理」考察


 12月17日(金)、イギリスに拠点を置くエネルギー関連会社BP社のグループ会社であるBPジャパンの社長でいらっしゃるチャールズ・ポッスルズさんをお招きし「企業のリスク管理」というテーマで講演会が開催されました。

 ポッスルズさんは、リスクの定義、査定方法、管理・対処の仕方など企業が直面するリスクに関してあらゆる角度から自社の事例も踏まえて具体的にお話してくださいました。また導入部分はオーディエンスとのダイアローグ形式で行われ、活発な議論が交わされました。

 個人的に興味深かったのは「スイスチーズモデル」です。穴の空き方が異なる薄切りにしたスイスチーズを何枚も重ねると貫通する可能性が低くなるのと同様に、リスク管理においても、視点の異なる対策を何重にも組み合わせることで、事故や不祥事が発生する危険性を少なくすることができるという理論だそうです。しかし一方で、この理論は、いずれの対策にも、どこかに穴があいており、たまたま穴の位置が重なると事故は発生することも示しています。これを聞き、これから社会に出て働く上で、リスク管理だけではなく例えばプロジェクトを行う上でも、成功させるためにはどこか見落としているところがあるかもしれないと自分に対して批判的になることが必要なのではないかと思いました。

 また今回私は通訳を担当しませんでしたが、今回下調べにおいて難しいと感じたことは訳語の統一です。表題のrisk managementは金融や国の政策などさまざまな分野で使用されており、インターネットで調べたところ、「リスクマネジメント」とカタカナで表記しているところもあれば「リスク管理」としているところもあります。またmanageabilityという言葉は「管理容易性」、「管理可能性」など他にもさまざまな訳語が当てられていますが、皆で話し合い、結局のところ「管理のしやすさ」としました。一番大事なことは、オーディエンスが耳で聞いてわかりやすいかどうかであるなと思い大変勉強になりました。

 「リスク管理」は学生の私にとっては今まで考えたことがないテーマでしたが、ポッスルズさんのお話を拝聴し、これから社会人として生きていく上で欠かせないことだと強く認識しました。

 大変お忙しい中、ご講演にいらしてくれたチャールズ・ポッスルズさんに心より深く感謝するとともに、このような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生をはじめ、オーディエンスとして活発に発言してくださった後輩の皆様にも厚くお礼申し上げます。


2010年12月17日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
石津知貴

名古屋外国語大学第4回学生通訳コンテスト


 先日12月4日、名古屋外国語大学において第4回学生通訳コンテストが行われました。主催校の名古屋外国語大学をはじめとする十の大学の代表が集まり、本学からは僭越ながら私が出場させていただきました。

 今回のコンテストのテーマは「日本と英国におけるビジネスの世界―The World of Business in the United Kingdom and Japan」です。終身雇用や株式公開、企業買収などビジネスに関する様々なトピックについて日本と英国の見方の比較を英日、日英双方に通訳する形を取っていました。私が担当したトピックは、大企業と中小企業を日本と英国で比較した際の類似点と相違点です。日本も英国も大部分が中小企業であることは共通していながら、会社は誰が所有しているのかという問題については、日本がこれまで株主や債権者の企業における役割を後回しにしてきた点が異なっているということでした。その流れにも、最近はものを言う株主が増えてきたこともあって変化が生じ、日本企業は内外のプレーヤーのバランスを考えていかなければならない、との指摘もあり、難しい内容ではありましたが大変興味深かったです。

 コンテスト後には、柴原智幸先生の同時通訳デモンストレーションと押味貴之先生の医療通訳についてのご講演があり、どちらも通訳を勉強している身としては考えさせられるところが多くありました。柴原先生がデモンストレーションの後に、「学生として貪欲に知識を吸収し、自分がなすことにビジョンを持ってほしい」とおっしゃっていたことが特に印象的です。コンテストに出場して改めて自分の未熟さや知識の無さを再確認した後では、このお言葉は深く身に染みるように感じました。

 柴原先生のお言葉に感銘を受けるとともに、他の九大学からの出場者たちに出会えたこともとても良い刺激になりました。同じ通訳の勉強をしている学生たちの日頃の努力の話を聞くと、自分もたゆまず努力をしつづけよう、と素直に思えました。

 最後に、ビジネスというテーマは私にとってかなり縁遠く、右も左も分かりませんでした。そのような私に、お忙しいにもかかわらず、お時間を割いてビジネスのエッセンスを教えて下さった鶴田先生と内藤先生には心から感謝いたしております。先生方とともに引率して下さった金田様にも感謝申し上げます。どうもありがとうございました。


2010年12月4日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
池田理恵

社会人基礎力グランプリ


 11月29日(月)、東京・大手町の日経ビルで行われた経済産業省主催の「社会人基礎力グランプリ関東地区予選大会」にクラスメート2人とともに参加しました。「社会人基礎力」とは、「職場や地域社会で活躍するために必要な基礎的な力」として経済産業省が提唱しているもので、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの力と12の能力要素で構成されており、この大会では各大学・大学院がゼミ、研究、授業などを通して「社会人基礎力」をいかに育成・成長させることができたかをスライドを使いながら発表します。

 今年は去年の2倍、約100校が大会に出場しました。私たちは幾度かにわたりミーティングを開き、今までの通訳実習を振り返り発表の準備を進めました。最も苦労したのは、社会人基礎力の成長ぶりをどのようにしたら12分という短時間で伝えることができるかを考えることです。具体的な数値として示すことができるものではありません。結局、オーディエンスを引きつけるような印象的な失敗例と成功例それぞれ1つ挙げ、写真を使いながら視覚的に、わかりやすく短い言葉で表現する案でまとまり、その後は時間の調整やデリバリーの練習を何度も行いました。

 本番で驚いたことは、他大学のプロジェクトの規模の大きさです。出場者の多くが経済学部や商学部に所属する学生さんたちで、地域の特産品の開発による街おこしや地域交流型のプロジェクト、伝統文化を披露するイベントの企画・運営などビジネスの現場により近い実践的なものばかりでした。また聴衆に訴えかけ説得力のあるプレゼンの仕方そのものにも圧倒されました。そのようなビジネスやマーケティングの専門知識や専門スキルが豊富な強豪相手に「通訳」の実習を通して培ってきた社会人基礎力を果たしてうまく伝えることができるのだろうかと不安に思いましたが、自分たちの出番が来ると、今までやってきたことに対し自信と誇りを持って挑もうと気持ちを切り替え、発表では自分の思いを頑張って伝えました。

 学生代表の仕事を通して主体性(前に踏み出す力)を、実習における通訳パフォーマンスの書き起こしとフィードバックを通して課題発見力・解決力(考え抜く力)を、下調べ時の協力や同時通訳ブース内でのメモ取りなどのサポートを通しチームワーク力を身につけることができたことをアピールしました。さらに質疑応答では状況把握力と柔軟性の成長を強調しました。通訳にはスピーカーや聴衆に応じて訳出ストラテジーを変えるなど、その場その場で自分に何が求められているのかを考える状況判断力が必要です。また事前資料の変更点を本番直前に知らされるなどの予期せぬ事態に柔軟に対応しなければなりません。この2つの力は、暗記して身につくものでもなければ単純に法則化できるものでもなく、そこが難しいところだと日々痛感しています。したがって、1つ1つの失敗から次回同じような状況に出くわしたときに失敗しないようにするにはどうしたらよいのかを考え、その経験を蓄積していくことが必要です。私はもともとマイペースな性格なので、とっさの判断力に欠けるのですが、通訳の実習を通し状況把握力や柔軟性が身についたのではないかと思います。そのことを発表で訴えました(もちろんまだまだですのでこれからも努力が必要だと感じています)。

 他大学の発表を聞くことは大変刺激的で社会人になるうえで勉強になりましたし、また自分自身、これまでの通訳実習をあらためて振り返り、自分にとってどのような意味を持っていたのかを考えるきっかけとなりました。このコースで培った社会人基礎力はこれから社会に出て必ず活かすことができると信じています。卒業まで残り3か月しかないですが、これからも通訳スキルと社会人基礎力を磨いていきたいと思います。

 最後に、このような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生、そしていつも支えてくれたクラスメートに感謝申し上げます。


2010年11月29日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
石津知貴

同時通訳の世界:
「サンガレンシンポジウム説明会」考察


 11月26日(金)、学生版のダボス会議とも呼ばれているサンガレンシンポジウムの運営を担当するサンガレン大学International Students' Committee (ISC)のJohannes Krempien氏にお越しいただき、シンポジウムの概要、また参加するための応募方法などについて、非常に分かりやすく紹介していただきました。

 サンガレンシンポジムは、毎年5月にスイスで開催され、世界的な影響力を持つ600名の「現在のリーダー」と「将来のリーダー」である若者200名(内100名は論文等の審査を通過した大学院生)が、一つのテーマの下に意見交換をするという国際的なシンポジウムです。

 次回のシンポジウムのテーマは、「Just Power」。このテーマの副題であるJustice and Power, Rethinking Leadership, Public Goods and Valuesのいずれかに関する論文(あるいはビデオ等)を提出し、審査を経て選ばれた100名は、シンポジウムに無料で招待されるとのことで、応募しないのは損であると思わせる内容でした。対象は1981年以降生まれの大学院生(シンポジウム開催の前年11月〜2月に大学院に在籍している学生)です。

 もともと学生による暴動が盛んであった約40年前に、投石して抗議するのではなく、その状況に責任のある政策決定者と対話をすることで解決を図ろうとしたことが、シンポジウム設立のきっかけだったとのこと。このような対話の場が40年も前から設けられていたということにも感銘を受けましたが、これほど大規模なシンポジウム運営を学生が担っているということも、非常に興味深かったです。

 今回の説明会を機に、一人でも多くの学生がシンポジウムに応募し、参加することができればと思います。

 最後に、今回ご講演いただきましたKrempien氏、そして、このような講演会の機会を与えて下さった鶴田先生、内藤先生、集まって下さった皆様に、感謝申し上げます。ありがとうございました。


2010年11月12日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年
竹内葉子

外語祭ゼミ発表「エリック・カールの絵本翻訳をしてみよう」

 11月20日(土)、21日(日)外語祭のイベントの一環として、鶴田ゼミの活動報告を行いました。ゼミのテーマである通訳・翻訳研究より、今回は絵本翻訳に焦点を当て、エリック・カールのThe Very Hungry Caterpillarと日本語版『はらぺこあおむし』のもりひさしさんの訳を比較しながら、1時間弱の発表を行いました。平易な英文を訳すので、一見簡単そうに見える絵本翻訳ですが、絵との調和やことばのリズム、表記の方法など配慮すべき点が多く、また、だからこそ工夫できる面白さがあることを紹介したいと思い、このテーマを選びました。

 両日ともに多くの方にお越しいただきました。小中学生とその保護者の方々、外語大志望の高校生、絵本の読み聞かせ活動をされている方、絵本翻訳のコンテストに参加される方など様々でしたが、驚いたのは、皆さんことばに対する感性が鋭いということ。まずは原文の英語だけを見て翻訳を体験してもらい、マイクを回して訳を発表するという参加型をとったのですが、翻訳者顔負けの素敵な訳をいくつも聞くことができました。

 発表終了後も高校生から受験勉強や外語大に関しての質問を受け、こちらも初心を思い出すよいきっかけとなりました。外語大に入学してから早4年、特化コースに入ってからももうすぐ2年が経とうとしていますが、希望を胸に外語大に入学してくる後輩たちの期待に応えられるよう、私たちも日頃の勉強や研究、その他の活動など、ひとつずつ丁寧に頑張っていきたいと改めて感じました。

 最後に、今回ゼミ発表の場を提供し、呼び込みやビデオ撮影などもしてくださった外語祭実行委員の皆さま、どうもありがとうございました。


2010年11月21日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
恩田南

同時通訳の世界:
「History of Japanese Pop Music Industry, Past, Present, Future」考察


 2010年11月12日(金)、ビルボード誌東京支局長のロブ・シュワルツさんをお迎えし、講演会を開催しました。テーマはHistory of Japanese Pop Music Industry, Past, Present, Futureということで、日本の音楽業界のお話をしていただき、修士2年の学生7名が通訳を務めました。

 「音楽」は私たちの生活に溢れているもので、テーマとしてはとっつきやすいのですが、ロブさんはそれを歴史の視点、お金の視点、デジタル化の視点など、普段私たちがあまり考えない方向から話をしてくださいました。世界に共通する音楽業界の構造や、日本特有の制度など、非常に興味深い内容が盛り込まれた、充実した講演会だったと思います。60分の講演の後、観客からの質疑にも丁寧に多くの情報を加えて答えてくださりました。また、通訳にあたった学生はこの講演会の準備にあたり印税など音楽業界の仕組みを調べておりその複雑さに戸惑っていたのですが、実際その業界で働いているロブさんの口から説明されることで「なるほど」と感じることが多くあり、非常に勉強になったと講演会を振り返っていました。

 私は学生代表として今回の講演会に携わり、ロブさんと連絡をとっていく上で、ビルボード誌の東京支局長として以外の面でもご活躍されていることが分かりました。Tuesdays with Morrieというベストセラーになった本の主人公であるMorrie教授の息子さんということで、そのテーマについても多くの講演会をされているとのこと。是非そのテーマについてもまたお話を伺ってみたいと思いました。

 お忙しい中素晴らしい講演会をしてくださったロブさんに心より感謝すると同時に、このような貴重な経験の場をつくってくださった鶴田先生、内藤先生、そして当日来てくださった皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。


2010年11月12日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化3期生
高木美奈

「Der WeisseRabe白いカラス」上映・討論会

 2010年11月5日(金)、国際コミュニケーション・通訳専修コースの学生7名は本学平和構築・紛争予防英語修士プログラム(PCS)主催のイベント「Der WeisseRabe白いカラス」上映・討論会において同時通訳の面でお手伝いさせていただきました。

 「Der WeisseRabe白いカラス」は、ホロコーストを生き残ったマックス・マンハイマー氏と彼を取り巻く人々を撮った映像作品です。マンハイマー氏の「誰のことも憎まないし、恨まない、けれども同じ悲劇が繰り返されることのないようにしなくては」という想いと、オットー監督の映画製作にかける想いが重なった映画でした。

 今回の実習では、いつも以上に「つながり」が生み出すパワー、感動の大きさを痛感させられたような思いがあります。まだ学生だったオットー監督が、駐車場で銀行の預金カードを落としたこと。それをアウシュビッツからの生還者マンハイマー氏が拾ったところから二人の友情がはじまり、この出会いをきっかけに「白いカラス」は作られることになりました。晴れて完成した映画は国際基督教大学のスーヤック先生のご尽力の甲斐あって日本各地の大学で公開されることになり、オットー監督は遠路はるばるドイツからお越しになりました。そして東京外国語大学では、上映会全体及び質疑応答の部で私たちは通訳の機会をいただいたわけです。

 アウシュビッツの歴史をはじめ、世代が進むに連れて薄れ行く記憶があり、それに対して決して同じ過ちを繰り返させはさせぬという強い気持ちを持ち語り継ごうとする人達がいます。そんな中、「世代の壁」や「言語の壁」を超えてメッセージを伝えるのはまさに「つながり」なのではないかと思います。今回、その「つながり」のほんの一部を担う中で私たちは、改めて通訳者の担う責任というものを再認識すると同時に、さらなる技術向上のために力を尽くしたいと感じました。

 今回このような貴重な機会を与えてくださった鶴田先生、内藤先生、岩崎先生そして上映会全体の運営をとりまとめて下さったPCSの石田様、Maja様に、8名を代表して感謝申し上げます。


2010年11月5日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化3期生
小川美佳

同時通訳の世界:「文化力の発信」 考察

 10月22日(金)に、後期第2回目となる講演会が開催され、本学教授でいらっしゃる渡邊啓貴先生にお越しいただき、『文化力の発信』というタイトルでお話していただきました。 日本の文化外交について、先生自身のフランスでの経験も交えながらご講演していただき、本コース修士2年の学生7名が同時通訳をしました。

 渡邊先生は2008年から2010年の2年間、在仏日本大使館で広報文化担当行使としてフランスで勤務されていました。2008年がちょうど日仏外交の記念の年にあたったということで、フランス全土でそれを祝う催し物が開かれ、1年間で実に750もの行事があったというお話をしていただきました。

 その中でもジャパン・エクスポについては、たくさんの写真も交えながら紹介していただきました。やはり、日本を代表するものとして漫画やアニメが大々的に展示されていました。先生のお話の中で特になるほどと感じたのは、この漫画やアニメというソフトパワーがいかに大きな力を持ちうるかというお話です。海外にもっと日本の伝統的な部分を伝えたいと考えている日本人が多いことは世論調査などでわかっています。しかし、今注目されているのは伝統的なことではなくいわゆるソフトパワーの漫画やアニメといった文化です。それをダメだと感じるのではなく、日本についてもっと知りたいと思ったり、興味をもつ突破口になればいいのだという話をしてくださり、なるほどなと思いました。日本の文化について、またそれを利用した外交について改めて考えさせられる講演会となりました。

 渡邊先生の、具体例をたくさん交えた聴衆を惹きつけるお話により、「外交」という少し硬いイメージのあるテーマを違った側面から考えてみる非常にいい機会になったと思います。また、同時通訳をつとめた7名にとっても、とてもいい経験になったと思います。

 お忙しい中、本コースの講演会でお話してくださった渡邊先生に心より感謝すると同時に、こうした貴重な機会を下さった鶴田先生、内藤先生を始め、当日お集り下さった皆様にも厚くお礼申し上げます。有り難うございました。


2010年10月22日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化3期生
高木美奈

同時通訳の世界:
「多文化の国 カナダへようこそ」 考察

 10月8日(金)に後期初めての講演会が開催され、カナダ大使館のEric Petersson氏(学術交流担当 一等書記官)にお越し頂き、お話を伺いました。

 テーマは、カナダ全般の歴史や地理、それからカナダの多文化主義・多民族国家等についてご講演頂き、本コースの学生8名とフランスのESITからいらした寺嶋さんの9名が同時通訳を行いました。

 Petersson氏はカナダのオンタリオ州にあるロンドンという街のご出身で、昨年の夏から日本のカナダ大使館にてご勤務され始めました。

 カナダと言えば、やはり多くの方がメープルシロップを真っ先にイメージすると思います。ですが、実際カナダには、その多文化主義であったり、多民族国家という背景を持つことから生まれた多彩な特徴や個性があり、それらを今回のPetersson氏のご講演を通じて沢山知ることが出来ました。

 また意外にも、日本とカナダ間の交流というのは深く、昨年は日加修好80周年の年でもあり、天皇皇后両陛下もカナダへご訪問されたのが皆様の記憶にも新しいかと思います。なかでも、75の姉妹・友好都市が日本とカナダ間で結ばれていることには驚きました。今後も日加両国の友好関係がより一層発展することを願います。

 他にも、英語とフランス語の2カ国語が公用語であることについてや、カナダの林業への取り組みなど、普段滅多に知ることの出来ないことも沢山学ぶことができました。

 日本からの英語圏への留学先としては、今日においてもアメリカがまだ主流かもしれませんが、本日の講演会をうけ、今後、本学からもカナダへの留学を希望する学生が増えればと思います。多種多様の文化がそれぞれの個性を活かしながら共存しているカナダでの暮らしを体験することは、その後、学生の皆様にとっても素晴らしい経験となることと思います。

 とても興味深く分かりやすいご講演の内容と、親しみやすいPetersson氏のお人柄により、今回の講演会を通じて、皆様カナダにより関心を持たれたことと思います。同時通訳を担当した修士2年の学生にも非常に充実した講演会になったことと思います。

 ご多忙中にも関わらず、本学へお越し下さったPetersson氏に心より感謝すると同時に、こうした貴重な機会を下さった鶴田先生、内藤先生を始め、当日お集り下さった皆様にも厚くお礼申し上げます。有り難うございました。


2010年10月8日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
浜田真美

オープンキャンパス体験授業
「同時通訳に挑戦」2

 去る7月24日、学内でオープンキャンパスが行われました。本学のオープンキャンパスの目玉と言えば体験授業ですが、今回は鶴田先生の「同時通訳に挑戦」という授業でお手伝いをさせて頂きました。

 1時間目(11:00)という比較的早い時間ながらも、多くの方が参加下さり、101教室は超満員となりました。お越し下さった皆様が、英語・通訳・言語によるコミュニケーションに大変興味を持っていらっしゃるということがわかりました。

 まず、同期の高山さんと僕はそれぞれ英語で簡単な自己紹介、その逐次通訳をさせて頂きました。突然のことで驚きましたが、大勢の方の前でパフォーマンスをするという貴重な機会を頂くことが出来て、個人的には大きな収穫となりました。

 いらっしゃった皆様にペアを組んで逐次通訳をやって頂いた際には、教室中から声がよく聞こえ、多くの方が熱心にやって下さっていたのだと思います。

 参加して下さった方の中からお一人に逐次通訳をして頂きました。人前で何かをするというのは、なかなか容易なことではありませんが、通訳して頂いた方の素晴らしい且つ堂々たるパフォーマンスにただ感心するばかりでした。僕としましては、パブリック・スピーキングの観点からも大変勉強になりました。

 この度、お声をかけて下さいました鶴田先生、授業の準備をして下さった入試課の小笠原様、そして体験授業に足を運んで下さった皆様に感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。

2010年7月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
町田智

オープンキャンパス体験授業
「同時通訳に挑戦」1

 この度、特化コース5期生として初の大舞台だったとでも言えましょうか、同期の町田くんと一緒に鶴田先生の体験授業のアシスタントを務めさせていただきました。

 40分間という短い時間ながらも、参加者の方々にはシャドーイングや逐次通訳、集大成として最後に同時通訳を体験していただき、通訳者がどのように聞こえてきた情報を処理しているか体感していただけたのではないかと思います。

 お一人前に出て逐次通訳と同時通訳を実演していただいた際には、私と町田くんでパフォーマンスに対する簡単なコメントをコンテンツ面とデリバリー面でさせていただきました。ほとんど完璧な訳出だったため、私からのアドバイスも重箱の隅をつつくような細かなことでいくぶん申し訳ない気もしましたが、参加者の方々がその箇所を意識して練習してくださっていたのが嬉しかったです。

 また、パフォーマンスへのコメントは毎週通訳の授業の際にクラスメート同士で行っていることなので、当日も落ち着いて対応できた点がよかったと思います。

 私個人としましては、シャドーイングやサイトトランスレーションなどの通訳訓練法は受験対策も含めた英語力向上に非常に有効だと感じています。今回の鶴田先生の授業を通じて、多くの学生や保護者の方々にこの訓練法を紹介できたと思いますし、また皆さんが今後ご自分の英語学習においてこれらの手法を参考にしてくだされば幸いです。

 私自身も、特化生として今後も精進していきたいと強く思いました。今回貴重な体験をさせていただいたことを心より感謝申し上げます。

2010年7月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
高山千晶

国際コミュニケーション・
通訳専修コース交流会

 暑さ厳しい7月24日、オープンキャンパスの日に合わせ、通訳コースの懇親会が開かれました。今までコースの在籍生の間で懇親会を開くことはありましたが、卒業生の方々も交えて行うのは今回が初めての機会となりました。

 当日は半ば急拵えではありましたが、特化在籍生は固より、多数の卒業生の方々にご出席いただきました。この日この時に限って冷房の具合が悪く、幾分暑い中ではありましたが、先輩方も久々の再会に思い出話に花を咲かせ、私自身も卒業生の先輩方から進路のこと、授業のことなど貴重なお話を伺うことができました。

 気が付けば日も暮れ、予定していた終了時刻を大幅に過ぎてしまいましたが、もしかしたらそれは時間が気にならない程に、参加者の皆様には楽しんでいただいたからなのかもしれません。もしそうであれば、お手伝いとして準備した立場としても、参加した立場としてもとても嬉しく思うところです。

 このような機会を設けてくださり、また準備をするにあたってもサポートしてくださった鶴田先生、内藤先生、さらに参加してくださった皆々様に深謝すると共に、今後もこのような懇親会が通訳コースの恒例行事となれば、と思います。 また、私自身も、卒業し帰ってくる立場になった時に、いい思い出として振り返ることができるよう今後も努めていきたいです。

2010年7月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化5期生
秋田大樹

大学院進学説明会2

 7月24日(土)、本学で大学院進学説明が開催され、本コースの受験を希望される方々が多数お見えになりました。私は受験生の皆さんの相談員を努めさせていただきました。相談員を担当させていただいて今回で3回目になるのですが、毎回さまざまな質問を受けます。1次・2次試験の対策方法、第2外国語の勉強の仕方、本コースの授業内容、そして中でも鋭いと感じるのは「大学院と通訳学校との違いは何か」という質問です。もしこうした質問に対する自分の答え・アドバイスが少しでも皆さんのお役に立てるものであったのなら嬉しく思います。

 皆さんの受験に対する不安や本番まで残りわずかしかないという焦りは、私もかつて同じ思いをしたことがあるのでよくわかります。懇談会はこうした気持ちを和らげるためにも大切な場であると考えます。

 また相談員は学生だけではありません。先生方も参加され親身になって具体的なアドバイスをくださるので、懇親会は大変貴重な機会です。今度の11月にもまた開催されるので受験を考えている方はぜひお越しになってはいかがでしょうか。パンフレットやウェブサイトだけでは得られない情報がきっと得られるのではないかと思います。

 最後になりますが、受験を希望される皆さんのご健闘を心よりお祈り申し上げます。

2010年7月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
石津知貴

大学院進学説明会1

 7月24日(土)、大学院進学説明会が開催され、受験生との相談会に参加しました。猛暑にもかかわらず、本当にたくさんの方がいらしていました。全体説明会では開場を今か今かと待つ方も多く、そして過去問印刷コーナーには終了時間を過ぎても長蛇の列ができていました。

 先生、そして在籍している学生と話ができる機会ということで、相談会でも熱心な受験生の姿が多く見られました。ちょうど一年前、私もこの進学説明会に来ていましたが、先生、学生との相談会は別々の会場になっていました。(前回から変わったようですが)同時に話を聞けるというのは、受験生にとってより有益だったのではないかと思います。

 相談の多くは入試について、そして国際コミュニケーション・通訳専修コースの授業についてでした。過去問があるとはいえ、大学院の入試は具体的にどのような対策をすればいいのかと、皆さん悩んでいました。去年は私もその一人でしたので、自身の体験からアドバイスをさせていただきましたが、少しでも参考になればと思います。授業内容や時間割についての質問も受けました。ちょうど前期の授業が終わったタイミングで、こうした質問に答えることで、私自身、今学期を振り返る良い機会となりました。

 今回、オープンキャンパスにいらした方が本コースを受験し、来年の4月、後輩となってくれれば嬉しいです。また、良い先輩となれるよう私も頑張ろうと思います。

2010年7月24日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年生
平賀陽子

同時通訳の世界 John Niemeyer氏講演会:
Japan's Security and the U.S. Navy 考察

 7月23日に開催された講演会では、横須賀海軍施設で政治顧問・通訳官として勤務されている、John Niemeyer氏にお越し頂き、お話を伺いました。

 今回は、”Japan's Security and the U.S. Navy”というタイトルで、安全保障についてご講演頂き、本コース学生9名が同時通訳させて頂きました。

 日米安全保障について、特に最近では、普天間基地移設問題をめぐり、大きな議論が交わされ、ニュースでも大々的に取り上げられてまいりました。また、2010年は日米安全保障条約改訂から50年という節目の年でもあります。このような時に、在日米軍基地関係者の方にお話をいただけたということは、非常にタイムリーであり、勉強になったと思います。

 特に印象的だったのは、Niemeyerさんが日本で働く米軍士官へ与えられるという、”8 Navigation Points”というアドバイスについてのお話です。その中には「在日米軍は日本人にとって敗戦の屈辱を思い出させるよそ者である」「在日米軍はメディアの監視下にある」など、厳しい現実がありのままに描き出されていました。また、日本人が在日米軍に対して感じている、ネガティブなステレオタイプについても書かれていました。

 日本人として、日本に暮らし、日本のメディアを通して物事を知ろうとすると、どうしても一元的な見方に偏ってしまいがちになります。米軍基地の問題についても、多くの場合は日本人の立場からしか語られません。その中で、在日米軍の方々が、日本での勤務をどのように受け止め、どのような思いを抱いて働いていらっしゃるのかということを知ることができたのは、本当に貴重な機会だったと思います。

また、通訳官としてのご経験から、通訳を学ぶ私たちにアドバイスも頂けました。個人的には”Use it, or lose it”という言葉が印象深く心に残っています。言葉は使わなければ錆ついてしまうものだということを改めて感じ、今後ともクラスメイトと切磋琢磨しながら、積極的に言葉を使い、言語能力と通訳スキル磨いていきたいと、思いを新たにいたしました。

 今回は慣れない軍事用語や条約条文などもあり、事前の準備が大変ではありましたが、Niemeyerさんのあたたかく、ユーモラスなお人柄にも助けられ、講演会を成功裏に終えることができました。通訳コースの学生としても、学び多いひとときだったことと思います。

 夏休みに入りましたら、ぜひ横須賀基地を訪れてみようという計画も進んでおります。このように、講演会の後も勉強に繋げていこうというモチベーションも頂け、大変実り多い講演会でした。

2010年7月23日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化3期生
早野文菜

井上秀隆氏講演会

「外務省から国連へ
〜スーダンで考えたこと〜」考察

 7月5日、本学204教室で国際コミュニケーション・通訳専修コース主催の講演会を開催しました。
 今回は、元外務省職員の井上秀隆さんに「外務省から国連へ 〜スーダンで考えたこと〜」というタイトルで、一個人としての立場から講演していただき、本コースの学生8名が通訳しました。井上さんは、在スーダン日本大使館に2年間勤務された後、帰国。本省中東アフリカ局中東第二課への勤務の後、2009年12月末に同省を退職なさいました。本年3月より国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所法務部にインターンとして勤務なさっておいでで、本年9月より、London School of Economics and Political Scienceに留学予定です。

 本講演では、1.外務省勤務、2.(スーダンから見た)国際政治の現実、3.国際機関への勤務(就職希望者の視点から)という3本の柱をもとにご講演いただきました。外務省を目指したいきさつや、入省一年目の職員の生活など、非常に興味深く聞かせていただきましたが、中でも一番印象に残っていることは通訳の仕事についてのお話です。「通訳にはもちろん語学力も必要だが、それ以上に大切なのは背景知識を含めた事前準備である。」というメッセージは、通訳を学ぶ者としてクラス全員が共感したと同時に鼓舞されたのではないでしょうか。

 今回の講演会は、本コースの学生以外にも外務省・国際機関への就職を目指す学生も参加しましたが、それぞれにとってよい刺激となったと思います。

 留学を控えご多忙中にもかかわらず、講演を引き受けて下さった井上さんには心より感謝すると同時に、月曜日の貴重な授業の時間を実習に当ててくださった鶴田先生、内藤先生を始め、通訳の準備で忙しい中会場準備を手伝ってくれたクラスメイトにも御礼を申し上げます。ありがとうございました。

2010年7月5日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化3期生
小川美佳

Sustainability and Green Business in Japan

― Reporting on Japan's Green Initiatives ― 考察

     On June 26, Ms. Ginger Vaughn, an environmental journalist and keynote speaker at this year's TUFS Student Interpreting Contest, treated us to an insightful and refreshingly optimistic lecture under the title of “Sustainability and Green Business in Japan - Reporting on Japan's Green Initiatives”.

     Taking a cue from the “The Year of Biodiversity” label that the United Nations have chosen for 2010, Ms. Vaughn's lecture offered several interesting examples of how each and every one of us can help promote sustainable living in Japan as our country of residence. These included the Ginza Honey Bee Project, as one in a number of urban green businesses, which create so-called “green corridors” for birds and insects throughout the city, and at the same time produce useful and even financially viable products, in this case honey. Another example would be the White Storks Project in Toyooka, Hyogo Prefecture, which reintroduced the region's stork population while reducing pesticide levels in rice farming. Yet another case worth mentioning is the Japan Orange Project in Odawara which has revitalized the local orange farms and discovered new applications, and thereby also a market, for the orange flowers as resources in cosmetics and pharmaceutics. What all of these projects have in common is that they have not only solved an immediate environmental problem, but also bolstered the role that sustainable communities play in developing and maintaining products in an environmentally friendly and sustainable manner.

     Amid the woes of global warming, pollution, deforestation and all the other disheartening environmental problems we are facing today, Ms. Vaughn shed light on the more positive and hopeful aspects of current environmental developments, by focusing on the initiatives that are being put to practice on both local and governmental level in Japan. It was all the more encouraging that these were not simply plans or ideas but specific, practical examples of why and how communities, businesses and the government need to work together in order for conservation efforts to be able to bear fruit. Interestingly enough, the lecture emphasized the importance of raising awareness among the populace, and this is precisely what makes environmental journalists, such as Ms. Vaughn herself, so indispensable.

2010年6月26日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
アントニヤ・マンゴヴァ

同時通訳の世界:「対外発信と英語
― 外交の現場から」 考察

 本日は、沼田貞昭元カナダ大使にお越しいただき、「対外発信と英語―外交の現場から」というテーマでご講演いただきました。

 沼田大使の長年にわたる外交経験から引き出されるお話は、一つ一つがとても興味深く、あっという間の1時間半でした。また、英語を学び始めたのは中学からと仰っていた大使の豊富な英語表現力にも、感銘を受けました。私たちは、今回のテーマの英訳からして、四苦八苦していたわけですが、大使は、“Projecting Japan to the World in English: A Diplomat's Account”という、我々では思いもつかないような英訳を提供して下さいました。また、かつてある会議の場で、原話者が「以心伝心です」という日本的で難しい表現を使用した際、大使は通訳者として、一瞬考察した後、We have a Japanese version of telepathy. と訳したという逸話も披露いただきましたが、まさに「簡にして要を得た」訳出だと思いました。

 言語を手段とし、いかに世界に日本のメッセージを、正確かつ分かりやすく届けるかということを念頭に、お仕事をされてきた沼田大使のアドバイスの中で、私が一番印象に残ったのは、「自分の伝えたいメッセージを明確に持ち、それを書くことが大事である」という点です。現在、学校教育の場では「英語を話す」という点に軸足が傾きつつありますが、大使は、自分の伝えたいメッセージが相手にきちんと伝わるように、順序立てて簡潔に書けることが、実は大切であると仰っておられました。そのためには、自分の語彙力の範囲内で、実際に書いてみることが重要であると。通訳において、話者のメッセージを正しく理解し、別の言語で伝えるためには、実は自分自身が、「思っていることを簡潔に書ける」必要があるのではないかと、改めて書くことの重要性を感じました。

 今回の講演は、大使ご自身が通訳経験者でおられたということから、通訳の歴史を垣間見るようなお話も数多く登場し、私たち通訳翻訳を学ぶコース生にとって、関連深く、内容の濃い講演会だったと思います。ありがとうございました。

2010年6月18日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
竹内葉子

同時通訳の世界:「Working as a narrator」 考察

 本日の講演はナレーター、そしてフリーの翻訳者としてご活躍のBonnie Waycott氏をゲストスピーカーとしてお招きし、普段知ることのないナレーターという仕事について、そしてナレーターに必要な資質が通訳訓練にどのようなヒントを与えてくれるかについての貴重なお話を伺うことができました。

 特に印象に残っているのが、Q&Aセッションで、ナレーターとしてのキャリアを選んだことについて後悔はしていないかとの質問へのお答えです。Waycott氏は元々翻訳者としてのキャリアを希望していて、自分の声を使うナレーターとなるのはあまり気が進まなかったそうです。ですが、始めるにつれて、翻訳とは違ったナレーターの魅力を感じたといいます。それは、職場で生まれる人と人とのコミュニケーションだったそうです。日本語と英語の二つを使いこなし、 ひとつの番組にかかわる様々な人とコミュニケーションをとりながら、情報をいかに正確に分かりやすく伝えるかを考え、口頭で伝える。そこには主に一人で作業を進める翻訳者にはない魅力がある、というWaycott氏の言葉には、口頭でのコミュニケーションで成り立つ通訳を学ぶ私としても大いに共感しました。

 原稿を読む際も、常に視聴者を意識することが大切、とWaycott氏は言います。スタジオの中でマイクに向かって喋る時、どのような視聴者が聞いているのかを想像するそうです。英語を勉強している学生、英語ネイティブの外国人、英語でしか情報を手に入れられない他言語話者、耳の遠いお年寄りなどを視聴者として想定し、どうやったらそういった人たちに分かりやすく伝えることができるかを考えながら話すようにしているそうです。これは、普段教室の中で通訳訓練を受け、「対人コミュニケーション」を忘れてしまいがちな私たち学生にとって大切なことだと思いました。

 修士2年の我々にとって初めて公の場で同時通訳を行う機会となりましたが、興味深い講演内容と親しみやすいWaycott氏の人柄により、皆にとってとても充実した講演会となったことと思います。



2010年5月28日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
遠藤宗生



同時通訳の世界:「日本語ボイスオーバーの ためのアナウンス演習」 考察

 今日は、元NHKアナウンサーであり、現在NHKグローバルメディアサービス国際研修室の統括をされている浅見忠司先生によるご講演「日本語ボイスオーバーのためのアナウンス演習」に参加しました。「人に言葉を伝える」ために最も基本的な要素として、発声練習や音読をはじめとする様々なトレーニング方法を紹介していただきました。パブリック・スピーキングにおいては、言葉を発する器官としての体を鍛えることも重要であると改めて感じました。

   また、個人的に様々な新しい発見をすることもできました。当たり前に自分が標準語だと思っていた言葉が実は方言だったということもあります。「いっとう」という言葉は国語の教科書に出てくるなど、少し古い言葉なのかもしれないという考えはありましたが、東京の方言であったということは知りませんでした。

   今回のアナウンス演習を通じて、誰にでも伝わる言葉を習得するのは難しいものだと痛感しました。単純に単語や文法などを知っていればいいというものではありません。発音や発声、イントネーションなどの細かいルールが実は日本語にはいくつもあるそうです。それらのルールを知ることが必要です。これはなかなか自分で身につけることは難しいかもしれません。今回の演習でほんの少しかもしれませんが、それらのルールを知ることができて良かったです。

   さらに自分が持っている日本語に対する常識を常に疑う必要があると思いました。 自分が「標準語」だと思って話している言葉が実はどこかの方言であるといったこともそうですが、または自分の日本語が適切な日本語ではないこともあります。正しい日本語と自分の日本語のギャップを埋めるためには、常に他の人が話す言葉に耳を傾け、吸収する努力が欠かせないのだと思います。

   「伝わる言葉」を習得しようとするならば、そのような努力を何十年も継続することが必要なのでしょう。私も、正しい日本語を追求する努力を続けていきたいと思います。

 

2010年5月14日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化3期生
田畑博章

同時通訳の世界:
「メディアの大転換時代」 考察

  NHKバイリンガルセンター長の江口義孝様の講座「メディアの大転換時代」の最 も印象深い点は「読み手の情報に対する緊張感」の重要性についてのお話でした。

  江口様が述べたように、その「緊張感」を育てるためには、何でもうのみにする のではなく、十分な知識を有し、根拠のある意見を持つことが非常に大事なこと だと思います。

  今回特に考えをめぐらせたのが、新聞の発行総数が急減したことによる影響につ いてです。新聞を読む人が減ったからといって、新聞を読まない人は必ずしも 「Yahoo! News」から情報を得ているとは限らないのではないかと思います。

  多くの新聞社は立派なウェブサイトを持っており、そのウェブサイトなどを利用 している人が少なくありません。逆に、インターネットが登場する前の新聞しか なかった時代よりも現代のほうで情報を有効的に使い、見識を広めることができ た人も多くいます。

  しかし、それよりもさらに、情報のデジタル化がもたらした最も重要な結果は 「知識の民主化(democratization of knowledge)」だと思います。世界には、 新聞を購入・購読する余裕がない人は、その余裕がある人よりもかなり多いです。 確かに情報デジタル化は出版社の利益を損なう可能性がありますが、ある産業が 衰えた際に別の産業が発展することも可能ですから、出版社の利益よりも、金銭 上、あるいは手段上、新聞や本を購入する余裕のない人々の利益を考えるべきで はないかという気がします。

  また、新聞のデジタル版や、今日も挙げられたKindleなどの電子ブックリーダーは、紙の無駄遣いを画期的に減らすためにも有用となると考えられており、様々な意味で好ましい変化をもたらすのではないかと思います。 本日の講演ではジャーナリストの仕事の様々な側面について聞かせていただき、実に興味深かったです。

2010年4月16日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士2年生
アントニヤ・マンゴヴァ

お花見

 桜を意味する「花」というのは、日本人にとって、特別な言葉であると思います。春先の憂鬱な曇りも、気温の上がらない日も、「花曇り」「花冷え」という言葉を与えるだけで、どこか情緒的な感じをもたらされるような気がします。そんな日本人と桜の関係において、「花見」もまた特別な存在であると言えます。

 今回のお花見は、インド出身の新入生、ニシャさんが
「お花見をしたことがない」ということで、特化コースの杉山さんが中心となって企画してくれました。特化コース4期生と新しく入った修士1年生3人で集まることになり、最終的には鶴田先生、内藤先生、そしてTAの金田さんも参加してくださり、にぎやかな会となりました。

 当日はあいにくの雨で、室内で「お花見」をすることになりました。皆で持ち寄った料理は実にインターナショナルで、「外大らしいな」と感じました。沢山の料理が並ぶテーブルを囲み、「花より団子」という風に見えたかもしれませんが(桜のほとんど見えない教室で、そして実際にお団子も食べました。)、とても良い「お花見」でした。というのは、解釈によっては日本における「お花見」は、春、新しく出会った人と楽しく語る席、仲良くなる機会でもあるからです。この辺りに、日本のお花見が「日本のお花見」であり、海外で言うところの “Cherry Blossom Festival” ではない所以があるのではないかと私は思います。

 これから2年間、一緒に頑張っていくので皆と早く仲良くなりたいと思っていたので、話に花の咲いた会がとても嬉しかったです。桜自体はありませんでしたが、ニシャさんにも日本のお花見の良いところが伝わったのではないでしょうか。

 忙しい中、このような機会を作り歓迎していただき、本当に感謝しています。おかげで新学期の第一日目、良いスタートを切ることができました。助け合い、切磋琢磨しながら、これから一緒に頑張って行きたいと思います。通訳コースの皆さん、先生方、どうぞよろしくお願い致します。


2010年4月12日
国際コミュニケーション・通訳専修コース 修士1年生
平賀 陽子

特化コースに入って

 通訳コースでの一年間を振り返り、収穫の多い充実した時間であったと感じます。

 本コースの1年目にあたる大学3年次には、学期中に7コマ、集中講義に1コマ、合わせて8コマの必修授業があります。授業の内容は、新聞やニュースを用いた時事英語、スピーチや朗読を学ぶパブリックスピーキング、ビジネスプランや株式について学ぶビジネス英語、文学、政治、経済等幅広い分野についての日英、英日翻訳基礎、サイトトランスレーションや逐次通訳訓練を行う通訳基礎、そしてパーラメンタリーディベートです。

 毎週のテストや課題に加え、少人数制のクラスなので、発言の機会も多くあります。授業を通して様々な題材を扱うので、国際、国内情勢に興味を持ち、日本語と英語で自分の意見を論理的に説明する力がつくと思います。

 実習や講演会の機会も多くあり、毎日楽しく充実した日々を過ごしています。期末試験では、コース生6人で初めて対談の通訳を担当し、日ごろの通訳訓練で感じている訳出等の難しさに加え、事前準備の打ち合わせや下調べなど、実践的に「通訳とは何か」を学ぶことが出来ました。またコース主催の講演会では運営などのサポートを通じて、大学院で勉強されている先輩方の通訳パフォーマンスに刺激を受けています。

 授業では常にパフォーマンスを評価される厳しい環境です。しかし、自分を信じて地道に勉強すれば必ず成果はついてくると思います。先生方はどなたも第一線で活躍される現役の通訳、翻訳、教育者で、迷ったときには適切なアドバイスを受けることが出来ます。

 また、クラスメイトもかけがえのない存在です。授業中にはお互いを批評しあい、競い合うライバルですが、授業の空き時間や休みにはみんなで集まり勉強しています。

 最近では国連や東京アメリカンセンター等、学外での協力の機会もあり、普段学んでいることを応用しながら、様々な経験を積むことが出来ます。さらに、本コースと留学の両立も可能で、私自身スペインへの交換留学を経て、昨年の9月から特化コースに復帰しました。この留学も先生方の温かい応援なしでは難しかったと思います。

 このように本コースには、異文化コミュニケーションの架け橋となるために必要な環境はそろっています。それを生かせるかどうかは本人の努力次第なのだと感じています。決して楽なコースではありませんが、自分の能力を知り、伸ばし、生かすことのできる最高のコースだと思います。


2010年3月 特化コースガイダンス資料より

国際コミュニケーション・通訳専修コース 特化4期生
杉山真理 (スペイン語専攻4年)