東京外国語大学 大学院総合国際学研究科
言語文化コース 日英通訳・翻訳実践プログラム


卒業生インタビュー
小野友季絵さん(富士ゼロックス)

1.どうして企業内翻訳職を選んだのか?

 英語を学習し始めたころから、翻訳者や通訳者の仕事に興味がありました。本コースで学んだことを直接活かし、企業の一員として翻訳・通訳業務に携わることができることに魅力を感じました。また、ライフステージが変わっても働きやすい会社だと思ったこともあり、富士ゼロックスに入社を決めました。

2.現在、どのような業務に携わっているか?

 現在は、社内の研究開発生産部門を対象に、社員からの依頼を受け、社内で使用される技術文書の翻訳を、日英翻訳を中心に行っています。仕様書や社員の発表資料など様々な文書を翻訳しています。また、電話会議やワークショップの通訳をする機会もあります。さらには、専門用語や表現を集めた日英対訳データベースの管理や、社員に向けた英語情報ニュースレターの発信、翻訳効率化・翻訳品質向上活動なども業務としています。

3.毎日仕事をしていて、楽しいこと、嬉しいこと、逆に辛いことはなにか?

 翻訳や通訳を依頼してくれた社員から「ありがとうございました」「大変助かりました!」という言葉をもらうと、自分の仕事が役に立っているという実感があり、嬉しいです。原稿の内容が難解で、なかなか翻訳が思うように進まないときは苦しいときもありますが、自分がやりたいと思っていた翻訳・通訳の仕事に携わることができているので、毎日充実しています。

4.通訳コースに在籍していたことがどのように役に立ったか?

 本コースで学んだことが日々の仕事に直接役に立っています。翻訳や通訳の基礎的なスキルはもちろんのこと、英文ライティングの授業で学んだビジネス分野でのライティングですとか、翻訳の授業で学んだ原稿の細かいニュアンスをくみ取ることの重要性、通訳の授業で積んだ、話者や講演内容の背景情報を調べて内容の理解を深めるという経験が、この仕事についてすぐに役立ちました。そうした翻訳や通訳のスキルはもちろん、授業内では翻訳者・通訳者の役割とは何かなど、翻訳者・通訳者として働くことについて考える機会もあり、そういった経験も今の仕事に取り組むにあたって役立っていると思います。